C28JA60TAKAのブログ一覧

ナナイ　　　「…艦長、ロンド・ベルが来る。前に」

　レウルーラのブリッジではナナイが目眩を感じて、頭を抑えていた。

ライル　　　「下にまわりこんで前に出る」
オペレーター「モビルスーツ、来た。うわっ」
ライル　　　「うおっ」

　ジェガンの部隊が敵の防衛戦を突破し、アクシズに迫っていた。

ムサカ艦長　「ほかの船は？敵艦隊の動きを気付かないか？」
オペレーター「有線通信が切断されています。うっ」
ムサカ艦長　「うわあっ」

　そして、このムサカにも、ジェガン部隊の攻撃が届いていた。

ムサカ艦長　「ギラ・ドーガ部隊、戻れ」

　アクシズの地表スレスレに接近したラー・カイラムは、逆噴射をかけて減速し、その周囲を生き残ったジェガン部隊が、次々に降下して、守りを固めた。そのラー・カイラムから、アクシズの坑道に向けて、数台のプチ・モビルスーツが発進していった。アクシズ分断のために、坑道に潜入して時限爆弾を仕掛けるか、貯蔵してある爆発物に時限装置を仕掛けるのが任務である。


　　　　　　　＊　　　＊　　　＊


シャア　　　「　来たか　」


　漠然と、しかし確実にシャアは感じとっていた。先に攻撃したのはアムロのνガンダムの方だった。当るはずのビームをシャアが避ける。


アムロ　　　「　よけた？シャア！　」


　シャアもまた、避けられるのを分かっていながら、アムロに向かってビームを飛ばした。当然、アムロには当らない。

シャア　　　「アクシズのノズルには接近させん」

　シャアはメガ粒子砲をνガンダムに向けた。その光の束はアクシズに当り、岩の破片が飛び散った。その爆発の中、サザビーのコックピットのシャアは、視覚の中にガンダムを捕えていた。アムロはシャアからは見えない岩の向こう側に回り込んだ。アムロの後を追って、シャアは爆発の残骸の中を進んだ。

シャア　　　「はっ！」

　その時、予測しないミサイルがシャアを襲った。シャアはシールで防ごうとしたが、防ぎきれるものではない。ミサイルはサザビーのシールドを爆破した。

アムロ　　　「よけた？」

　アムロは二度までもシャアに当らない攻撃を悔やんだ。しかし本来の目標はアクシズだ。シャアの相手をしていてはアクシズは止められない。


シャア　　　「　それでこそ私のライバルだ　」


　アムロはアクシズの地表スレスレに降下していった。

アムロ　　　「船がある」

　四番艦が、アクシズの港口に鎮座しているのが見えた。

アムロ　　　「なんだこれは？そうか、シャアめ！」

　アムロには分かった。この艦は核兵器を搭載している。アムロはビームライフルを四番艦に斉射した。　

シャア　　　「　アムロ、まだ早い　」

　アムロを視界に捕えたシャアは、ファンネルを１基放出した。

シャア　　　「ファンネル」
アムロ　　　「シャア」

　シャアの思惟に応えるように、アムロもνガンダムのフィンファンネルで対抗する。

シャア　　　「ここで爆発したら、地球は汚染させられん」

　その時、四番艦の爆発が始まった。