C28JA60TAKAのブログ一覧

「ヤマトが進路を変えました」
「なんだと？」

シュルツが怪訝そうな声をあげた。

「我々を発見して逃げたのではありませんか？」
「そうはさせんぞ。ここで奴らを逃したら、我々はもう二度とガミラス星へは帰る事はできんのだ。
　全艦に伝えろ。ヤマトを追跡してＸ２４に集結させろ」

ガンツの意見にシュルツは集結の命令を下した。ヤマトを叩く！シュルツの決意だった。

「いた、いたぞ！全艦こっちへ向ってくる」

モニターに無数の光点を見つけた古代が叫んだ。

「この状態で戦うわけにはいかん。島、アステロイドベルトの運行周期につけろ」
「はい。メインエンジン、オフ」

アステロイドベルトの岩は緩やかな流れのように動いている。
島はヤマトをその流れにまかせるようにメインエンジンのスイッチを切った。静寂がヤマトを包む。

「ヤマト消滅・・・消滅しました！」
「何？我々に気付いて妨害電波を出してきたのかもしれんな。ガンツ、ビデオパネル作動。対物レーダーに切り替えろ」
「はい」

モニターにはいくつもの岩の塊が見えるだけだ。

「これは何だ、ガンツ」
「ハッ、全部小惑星でしょうか。ちょうどこの辺にアステロイドベルトがあるんです」
「う～、くそ～」

ヤマトのモニターの光点が消えた。

「ああ、だめだ。敵機、レーダー追跡不可能になりました」
「敵の死角に入った証拠だ。よし、修理を急げ」

敵にもヤマトの動きは感知できていないはずだ。修復作業を急がなければならない。

「サナダサン　ヤマトノウエンデトレタ　フレッシュトマトジュース　ナニヲツクッテ　イルノデスカ」

忙しそうな真田は、アナライザーの持ってきたジュースを口に運んだ。

「俺のとっておきのアイデアだ。これを艦長に提案するつもりだ」

真田は飲み干したジュースのコップをアナライザーに返すと、図面を片手に沖田のもとへ向った。

「アッ　マッテクダサイ」

そういうアナライザーの目の前でドアが閉まった。

「アステロイドシップ計画か」
「どうでしょうか・・・」

心配そうな真田に、沖田は振り返って声をかけた。

「よし、実行にかかろう」
「ハッ、ありがとうございます」

真田の考えた、アステロイドシップ計画とは・・・