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2007年12月20日 イイね!

CCA編 #34「 ルナ2陥落 」


チェーミン「ハサウェイ、連絡ないね」
ミライ  「マイクロウェーブだって非常時体制でしょ」

 そのハサウェイは、まだ、メッドの中にいた。

ハサウェイ「…宇宙に慣れるのが遅すぎるってママは言ってたもんなぁ。
      もう少し我慢しないとどこかのコロニーに降ろされちゃうからな」

 ラー・カイラムのモビルスーツ・デッキではモビルスーツ出撃の最終チェックが行われていた。

アストナージ「オーライ、オーライ」
ケーラ   「よーし、これで自分ひとりでシャアを叩き潰せる」
アストナージ「そういうのやめてください。中尉に怪我をされるのが心配で」

 アストナージのそのあっけらかんとした思い入れに、ケーラが笑って答えた。

ケーラ   「アストナージ、言ってくれちゃって」

 そして、アストナージの胸を指でツンツンとこづくのだった。周囲のクルーは、派手なうえに気合いがいいケーラと、地味一点張りのようなアストナージが、なんでああなるのかと首を捻ったものだが、男と女の関係は、他人には、想像できるものではない。そんなデッキの空気も、ブリッジからのコールで吹き飛んでしまった。


オペレーター「艦隊確認、連邦軍の船だ」

 そんなブリッジの声に急かされるように、クルーは次々に外甲板に出ていった。

ケーラ   「だまし討ちにあったのか?」

 ラー・カイラムに接近する艦は、そのどれもが、よく生き延びたと思えるほど大破していた。その艦艇の一隻から、一機のモビルスーツが流れ出して、ラー・カイラムに接近してきた。そのマニュピレーターには、二人のノーマルスーツが乗っているのが見えた。アムロもブリッジへ向かう。

パイロット「アデナウアー・パラヤ閣下以下、メインブリッジの方は全滅で」
ブライト 「シャアの艦隊は?」
パイロット「ルナ2の核貯蔵庫に潜入したようですが、…」

 泣き出す士官をラー・カイラムのクルーは、ただ見守るだけだった。

ブライト 「各コロニーにいる艦隊も、コロニーの暴動を恐れて出てこないし」
メラン  「これじゃあコロニーも地球も、
           シャアに味方をしているみたいなもんじゃないですか」
アムロ  「アクシズにネオ・ジオンの全艦隊が集結したわけじゃない」

 アムロは語気を強めていった。


      *   *   *


クェス  「行くのよ」
ギュネイ 「クェス」

 クェスはギュネイを振り払うと、私服のまま、ヤクト・ドーガのコックピットに流れ込んだ。

ギュネイ 「どうするの?」
クェス  「あんな女、嫌いだ」
ギュネイ 「大佐に取り入ってニュータイプ研の所長と、
                戦術士官の地位を手に入れた女なんだから」
クェス  「それを大佐に確かめる」

 クェスはギュネイを押し出すと、コックピットのハッチを閉めた。

ギュネイ 「ああっ」
ギュネイ 「大佐には近づくなって」
クェス  「あんたのやきもちなんか聞けないよ」
ギュネイ 「違うって」
クェス  「ハッチ開けろ」

 艦長は迷惑そうにナナイに言った。

ムサカ艦長「ナナイ」
ナナイ  「任せます」
ムサカ艦長「被弾したヤクト・ドーガなど放出しろ」

 クェスの乗る赤いヤクト・ドーガがムサカから離脱すると、アクシズの方位に進路を向けた。


Posted at 2007/12/20 07:56:38 | コメント(0) | トラックバック(0) | 音楽/映画/テレビ
2007年12月19日 イイね!

CCA編 #33「 クェスの思い 」


 平らな岩の上下に三角の山を持つアクシズ。その前方の建設中の港口の部分に、雪崩のように集中砲火が流れこみ、シャア麾下の四隻の艦艇が、守備についていた、連邦軍の二隻の艦を撃沈していた。

シャア   「ようし、モビルスーツ部隊、アクシズを偵察」

 レウルーラのブリッジでそれを見守っていたシャアが言った。

シャア   「ライル、私も出るぞ」
ライル   「はっ」

 モビルスーツ隊を先発させ、自らもサザビーを駆って、アクシズの偵察に降りていった。


      *   *   *


ムサカ艦長 「ルナ2の核爆弾をアクシズと一緒に叩き込めば、
                   地球のエリートどもは、ふふふふっ」
ナナイ   「ロンド・ベルの艦隊が
               アクシズに着く方が、早いかもしれませんよ」
ムサカ艦長 「そりゃそうだがさ」

 ルナ2の空域からムサカと四番艦が、長いテール・ノズルの尾を引いて、アクシズの方位に発進していった。残りの艦は、まだ、散発的に続くルナ2の抵抗を目潰ししていた。ナナイは取りついたルナ2の一角から、持ち出せるだけの核兵器を四番艦に収容し、ムサカには、搭載できるだけのモビルスーツ部隊を載せて、アクシズにいるシャアの支援に向かっているのである。


クェス   「あれー?」

 そのクェスの声が、ブリッジに響いた。ムサカの艦長もナナイも、その声とクェスの格好に、眉をつりあがらせた。

ナナイ   「戦闘配備中になんて格好」

 無遠慮にブリッジに上がったクェスは、私服に着替えて、キョロキョロとブリッジを見回している。
 
オペレーター「出てってくれ」
クェス   「散歩したっていいじゃない」
ムサカ艦長 「…戦闘配備でみんながピリピリしているんだぞ」
ナナイ   「了解」

 ムサカの艦長はナナイにあからさまに言ったが、自分から怒鳴るつもりはなかった。ニュータイプだ強化人間だという兵の管轄は、すべてナナイだからだ。

ナナイ   「遊び場じゃないぞ」
クェス   「失礼ね」

 ナナイはクェスの上着の襟を掴んで、ブリッジの外に出そうとしたが、クェスはそのナナイの手を振り払った。

ナナイ   「クェス」

 ナナイの手がクェスの頬に飛んだ。

クェス   「…」
ナナイ   「パイロットスーツに着替えて、所定の場所で待機」

 クェスはぶたれた頬をおさえながら、ブリッジを飛び出していった。


Posted at 2007/12/19 07:40:04 | コメント(0) | トラックバック(0) | 音楽/映画/テレビ
2007年12月18日 イイね!

CCA編 #32「 ラー・カイラム出港 」


ブライト  「泣くのはよせ」

 カムラン・ブルームがエレカから降りて、ブライトとハサウェイの方に流れていった時、メソメソと泣いているハサウェイを、ブライトが叱りつけていた。

ブライト  「あ、カムラン。この子を頼みます」
カムラン  「ミライさん譲りなんですね。ナイーブなんですよ」
ブライト  「では」
カムラン  「ルナ2が全滅していないことを祈って」

 カムランは、ラー・カイラムのブリッジに流れていくブライトに、敬礼をして言った。

ブライト  「無理ですね」

 カムランは、そう言うブライトを見送ってハサウェイを見たが、ハサウェイがメッドで桟橋の奥へ消えても、気がすめばカムランの家に来る手はずになっていたから、気にもとめなかった。しかし、大人たちが想像していたのとは違って、ハサウェイは、メッドのキャノピーを閉じると、第三隔壁を越え、さらに港口に近い方に移動した。


ハサウェイ 「泣いてみせないと、このタイミング取れなかったもんな」

 ハサウェイはメッドを操り、港口の最前部に出て、出港するラー・カイラムの船底にメッドをジャンプさせた。


オペレーター「宇宙用装甲チェック」
ハサウェイ 「図面はしっかり見せてもらったもんね」

 ハサウェイは数回アポジモーターを噴かして、メッドのバランスを取ると、ラー・カイラムの中央やや前方といったところのハッチにメッドを接触させて、そのハッチを開き、メッドを艦底に滑り込ませた。

オペレーター「48番ハッチに故障発生」
トゥース  「なんだと?」

 トゥースがそう言った時には、すでにその異常ランプは消えていた。

オペレーター「あれ?異常解消」
トゥース  「装甲維持班、48番ハッチをチェック」
ブライト  「何やってんの」

 ブライトが流れてきて、そう言った時にはラー・カイラムの正面の窓には、最後の隔壁が上がり、宇宙が見えてきていた。

オペレーター「知りませんよ」

 ラー・カイラムが宇宙に流れ出た。


      *   *   *


メカニック 「テストするぞ。うわっ」
アムロ   「遊んでんじゃない。エアロックに移動させとけ」
メカニック 「了解」

 メカニックにそう声をかけたアムロは、νガンダムのコックピットの前にいたブライトに向かって流れた。

アムロ   「艦長」
ブライト  「なんだい?」
アムロ   「…妙だと思わないか?」
ブライト  「何が?」
アムロ   「ルナ2とロンデニオンから同時に艦隊が出れば、
         アクシズにたどり着くのは俺達の方が早いんだぜ。
                シャアがそんな馬鹿なことをするのか?」

 一緒にいたチェーンが疑問を投げかける。

チェーン  「でも、ネオ・ジオンの艦隊は一隻多かったんですよ」
アムロ   「それだよ」


 アムロはニュースのビデオをディスプレーに再生させた。

ケーラ   「なんだよ?」

 ケーラがそこに加わる。

チェーン  「スウィートウォーターの放送は嘘だって」
アストナージ「ええっ」

 流れ込んできたアストナージも不安そうにディスプレーを覗き込む。

アムロ   「これだ。カメラはロングサイズでしか撮影してないし、
                       砲身もないように見える」


 アムロは、ディスプレーの映像をストップして言った。


アムロ   「ダミーだな」

 そのアムロの言葉に、そこにいた者全員が息を呑んだ。

チェーン  「ということは」

ブライト  「シャアはアクシズに着いている」

 その断定は、当っていた。



Posted at 2007/12/18 19:27:29 | コメント(0) | トラックバック(0) | 音楽/映画/テレビ
2007年12月17日 イイね!

CCA編 #31「 落ちちゃえーっ 」


アデナウアー「なんで逃げん?」
クラップ艦長「味方がやられているでしょう」

 アデナウアー・パラヤが艦長に食って掛かる。アデナウアーの次の言葉を遮るようにオペレーターが叫んだ。

オペレーター「来ました」
アデナウアー「何?敵」

 クェスの赤いヤクト・ドーガが向かったのは、彼女の父、アデナウアー・パラヤの乗る艦だった。

クェス   「みんな、落ちちゃえーっ」

 クェスの思惟とアデナウアーの思惟が交錯する。クェスの感情が飽和した。クェスのヤクト・ドーガが装備するメガ・ガトリングガンから、幾つもの光が滝のようにアデナウアーのいるブリッジに向かった。

クラップ艦長「うわあっ」
アデナウアー「うわあっ」

 最後に見た赤いモビルスーツを、わが娘が操縦しているなどと想像できないことが、アデナウアーにとっては幸せだったのかもしれない。

クェス   「やった、やったろ?」

 不愉快のもとを断ち切ったという、その心に隙間に、クラップからのミサイルが滑り込む。クェスのヤクト・ドーガの右肩あたりにそのミサイルを被弾した。

クェス   「ああーっ」

ギュネイ  「危険だ、クェス」

  ギュネイが寄り添うように、被弾した箇所を調べる。

ギュネイ  「その損傷なら爆発しない、大丈夫だ。…あっ」

  ルナ2の方向から飛来してきた数機のジェガンが、ギュネイの目の前で上下左右に展開した。

ギュネイ  「…、連邦軍など、俺一機で」

 ギュネイはファンネルで二機を撃墜し、他に三機を撃ち落とした。

ギュネイ  「クェス、大丈夫か?」

 ギュネイの青いヤクト・ドーガが、動きのとまったクェスのヤクト・ドーガに接近していった。

クェス   「うううう、うっううう…なんで、こんなに気持ちが悪いの?」

 クェスは震えていた。押しつけられるような感覚に、息が詰まりそうになっていた。クェスはパイロット・スーツの胸元を開けようとしたが、嫌悪感はなくならなかった。


      *   *   *


ムサカ艦長 「戦闘ブリッジに入らずに完勝だな」
ナナイ   「これでルナ2の核を大佐に届けられますね」
ムサカ艦長 「ああ、忙しいぞ」

ナナイ   「大佐、あなたの作戦は完璧です」

 遠くを見るようにナナイがつぶやいた。

Posted at 2007/12/17 08:00:18 | コメント(0) | トラックバック(0) | 音楽/映画/テレビ
2007年12月16日 イイね!

9999、そして、10000。でも、リコール。

9999、そして、10000。でも、リコール。
 フォルツァで事故ってから、ここんところアウトランダーでの通勤が続き、昨日めでたく「9999」キロと「10000」キロの連番、キリ番をゲットしました。
そうしたら、三菱からリコールの通知も届いていて、スタッドレスの支払いもあるので、来週あたり時間があればと思っています。


 ファルツァはまだ、もどってきませんが、昨日ショップに行って、フォルツァと対面してきました。事故以来初めての対面です。店長さんが不在だったので、店員さんが対応してくれました。
大きな損傷はないものの、右のウインカーランプは割れているので交換しなければなりません。フロントカウル、アンダーカウル、サイドカウルに擦った傷がありますが、取り替えると8万円ほどかかるだろうとの見積もりです。ヘルメットも心配なので新しいものにしたいと思っているんですが、保険会社からの過失割合がわからないので、自分でどのくらい出費しなければならないのか、何かと物入りなシーズンなので、ちょっと気になっています。

 そろそろ部品を注文しないと年内にケリがつかないし、時間的にもあまり余裕はないんですが、痛い思いをしたフォルツァの傷を毎日見て、自分の戒めにするために、その傷をそのままにしておこうかとも考えています。金銭的に自分を戒めて、フォルツァを奇麗に直してあげようか、とも思いますし…悩んでます。

 ともかく、来年は年男なので(って、もうそんな歳だなんて、自分でも信じたくないんですが…)気持ちも新たにするために、残り僅かな2007年を、しっかり締めくくりたいと思っています。

Posted at 2007/12/16 13:37:43 | コメント(2) | トラックバック(0) | OUTLANDERのある生活 (終了) | クルマ

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