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C28JA60TAKAのブログ一覧

2009年05月26日 イイね!

「 逐に来た! マゼラン星雲波高し!! 」 #149


「ガミラスを葬らぬ限り、イスカンダルへの道はない」

艦長室で横になっている沖田は、心配そうに見つめる古代に向って言葉を続けた。

「やりなさい、古代」
「はい」

静かだが思いを込めた沖田の言葉に古代が返事をしたちょうどその時だった。

「あっ・・・」

ヤマトが大きく揺れた。古代は第一艦橋に走った。

「な、何だ?どうした!」
「ヤマトに強力な磁力が作用中。ガミラスの方へ引っ張られていきます!」

太田がやっとの思いで古代の声に答えた。

「ちきしょ~!船を包んでいるあの物質だ」

真田が立ち上がりながら呻くように言った。

「逆噴射、逆噴射だ!早く!」

島の指示でヤマトは逆噴射するが、船を包む強磁性フェライトの雲から逃れることはできない。

「全艦、直ちに戦闘配置につけ!」

出力を上げるが、ヤマトは徐々にガミラスに近付いていく。

「ダメだ!操縦不能だよ、古代!」
「く~!」

ガミラスのマグネット発信器からの磁力光線が幾筋もヤマトに向けられている。
厚さ10キロの岩盤の外皮を抜け、ヤマトはガミラスの内核星が見える位置まで引きずられていた。

「うわ~」
「コワレソウ」

ヤマトを激震が襲った。ガミラスの海に突っ込んだのだ。

「う・・・。う~痛て、あ~」

海面を何度かバウンドし、ヤマトはガミラスの海に浮かんだ。

「荒っぽい招待の仕方をしやがるぜ、ガミラスさんよぉ」

目の前にはガミラスの内核星が広がっていた。



Posted at 2009/05/26 07:47:50 | コメント(0) | トラックバック(0) | 音楽/映画/テレビ
2009年05月25日 イイね!

「 逐に来た! マゼラン星雲波高し!! 」 #148


「作戦を説明する」

デスラーは喚声を手で制すると、モニターを使いながら説明を始めた。

「言うまでもなく、これが我がガミラス星である。イスカンダルと二重惑星を形成する直径1万6千キロの惑星だ。これが断面だ。ガミラスの本体をなす内核星、その表面は大きく分けて大陸と海である。大陸には山脈がそびえている。この山脈を柱にして、いわば天井とも言える、厚さ10キロの岩盤の外皮が、内核星を覆っている。この外皮と内核星との間の空洞は、元来地底であったものが長年の浸食によってできたものであって、我がガミラス星の構造上の特色をなしている」

モニターには次々に映像が映し出され、デスラーの説明も核心に迫っていた。

「諸君も知っているように、ガミラス星の星としての寿命は、もう、さして長いものではない。その表れとしてガミラスの地底物質は、急速に硫化しつつあるのだ。火山は亜硫酸ガスの煙を吐き、硫酸性の溶岩を流す。それが海に影響を与え、今やガミラスの海は濃硫酸の海であり、硫化水素の風によって、硫酸嵐が吹く。私はこの魔の海にヤマトを沈めようと思う。宇宙戦艦ヤマトにとって、最もふさわしい墓場ではないかね?諸君」
「オー!」

再び喚声が沸き起こる。

「すでにヤマトは、ガミラス上空5千キロの地点に強磁性フェライトの雲によって虜にしてある。この強磁性フェライトは、一切の通信を途絶えさせ、計器類を狂わせるだけではなく、ガミラスのマグネット発信器を作動させると、磁石に吸い寄せられる砂鉄のように、ヤマトを包んだまま運んで来てくれる。あとは、外皮の割れ目から海上へと誘い込み、気圧変圧器で低気圧を発生させ、硫酸の嵐を起こす。加えて沿岸の砲台から爆雷を見舞う。ヤマトの運命は諸君!硫酸のツボへ落ちたゴキブリと同じだ」
「オー!」

ガミラスではすでにヤマトを倒したかのような興奮があふれていた。


「古代君!スターシァの声が入っているわ!」
「何?」

一人佇んでいた古代のところに、雪が駆け込んで来て伝えた。

「こちらイスカンダルのスターシァ。ようやく通じましたね。ガミラスによって通信が妨害されています。もう誘導はできません。自分の力でガミラスの妨害を破ってイスカンダルへ来て下さい。これまでもそうであったように。そこまで来ればお分かりでしょうが、私たちは双子星の二重惑星なのです。一方がガミラス、一方が・・・」

「古代君・・・」

途中で通信は途絶えたが、スターシァの言いたいことは伝わって来た。
ガミラスとイスカンダルは双子星だったのだ。

「そうだったのか・・・」

古代は島を向いた。

「島、航海長としての君の腕は確かだった。さっきの俺の態度は謝るよ。許してくれ」
「古代」

島は頭を下げる古代の手をとった。

「もう一息だな」

古代の言葉に島が頷いた。



Posted at 2009/05/25 07:35:17 | コメント(1) | トラックバック(0) | 音楽/映画/テレビ
2009年05月24日 イイね!

敬老会

敬老会
今年は地区の役員になっているので、今日は敬老会に参加しています。
温泉街のホテルを借りて、盛大な会になりました。

役員といっても、参加されたお年寄りを会場まで案内したり、お酌したりするだけなんですけどね。

せっかく温泉に来ましたが、役員は温泉に入っている時間はなさそうです。
ちょっと残念〓
Posted at 2009/05/24 12:24:20 | コメント(1) | トラックバック(0) | モブログ
2009年05月23日 イイね!

「 逐に来た! マゼラン星雲波高し!! 」 #147


「イスカンダル星のスターシァ様から、ホットラインが入っております」

湯につかってくつろいでいるデスラーの手に受話器が渡された。

「久しぶりだね、スターシァ。この前声を聞いた時から何年ぶりかな?このホットラインも錆びてしまったかと思った」
「あたくしも、通じるとは信じられませんでしたわ。デスラー総統、どうしてイスカンダルの周りに電波妨害をなさるのですか?」
「抗議かね?スターシァ」
「そうですとも!」

スターシァは椅子に座って目の前のモニターに向って強い口調で言い放った。

「抗議、抗議。あなたが私に電話をされる時は抗議ばかりだ。たまには優しい言葉を聞けないのかねぇ。私たちは兄弟星じゃないか・・・」
「双子星なのに・・・。あなた方は私どもと違って悪事がお上手」
「それはないだろう、スターシァ。ガミラス人は自分の幸せを追求するのに貪欲だというだけの話だよ」
「とにかく、あなた方は全宇宙に侵略の手を伸ばした。違いますか?」
「わかって欲しいなぁ。我々の星はガミラスもイスカンダルも、もう寿命だ。だから私は全宇宙に力の限り移住先を捜した。どこが悪いのかね?」

スターシァは一時目を伏せ、ゆっくりと話を続けた。

「あなたは地球に目を付け、地球人を攻め滅ぼして移住しようとしました」
「滅ぼして当然だろう。野蛮人だ」
「科学の力は劣っていても、同じ人間です。生きる権利があります」
「ガミラス人にも、生き抜く権利はある」
「他人を滅ぼしてまでも?」
「そうだ。私たちガミラス人は、あなた方イスカンダル人のように、星の終わりの運命を受け入れて、共に死んでいくなどという事はできない」

スターシァは諦めたように深く椅子に沈み込んだ。

「これ以上お話しても無駄のようね。私はヤマトが自分の力でイスカンダルへ来る限り、地球の放射能を解消する装置を渡します」
「どうぞ。このデスラーが生きている限り、ヤマトをあなたのところへなどやりはしませんよ。では、スターシァ」

窓の外を見るスターシァの目には双子星ガミラスが大きく見えていた。


「デスラー総統、バンザ~イ」
「デスラー総統、バンザ~イ」

シュプレヒコールの中、デスラーが演台に現れた。

「諸君。いよいよあのヤマトがやってきた。私は諸君ら、全軍に司令する。このガミラス本星そのものをもって、ヤマトの前に立ちふさがれ!」
「オー!」

デスラーの声に、喚声がこだました。



Posted at 2009/05/23 08:16:18 | コメント(0) | トラックバック(0) | 音楽/映画/テレビ
2009年05月22日 イイね!

「 逐に来た! マゼラン星雲波高し!! 」 #146


「ミサイル接近、あと1分5秒」
「第2副砲発射準備完了」
「第4高射砲群、準備よし」
「あと、45秒!」
「全砲塔、撃てぃ!」

古代の声にヤマト中の砲塔が反応する。
敵の大きなミサイルは、子ミサイルが分裂するように数を増やし、ヤマトの迎撃の隙間を縫うように降り注いで来た。

「左舷中央に被弾」
「2番砲塔、被弾」
「いかん!徳川機関長、エンジンを止めて下さい!全鑑停止!全艦停止!」

島がエンジンルームの徳川に向かって叫んでいる。古代には何が起こったのかわからなかった。

「停止?艦長代理は俺だ!勝手に命令するな!」
「後で謝る!それより見てくれ。航海用計器が全部狂った。動いては危険だ!敵の攻撃目的は、ヤマトの耳と目を塞ぐことだったんだ!」

気がつくとヤマトは霧のようなものに被い尽くされてしまっていた。

「じゃあ、全砲門を開いてミサイルを粉砕したのは、妨害物質を撒きちらしてヤマトを包もうとした敵を、結果的には助けてしまったというわけか」
「そういうことだな」

島の言葉に、古代は激しい口調で言い返した。

「その敵というのは誰だ?!口に出して言え!」

古代は島に詰め寄った。

「臆病者!貴様の思っていること言ってやろうか?イスカンダルもまた、我々の敵だった。どうだ、そうだろ?!」
「・・・違うのか?」
「わからん!」

古代は突き放すように島から離れ、マイクに向かった。

「加藤!」
「ハッ!」
「飛び出せ!ミサイルの破片があるはずだ。敵を分析する。拾って来い!」
「無理だよ、戦闘隊長。計器がいかれちゃってるんだ」
ブラックタイガーの計器類もまた妨害物質によって使い物にならなくなっていた。

「バカヤロー!死んでも拾って来い!」

古代の声に、加藤はヤマトを飛び出すしかなかった。

「う~ん・・・」

真田が加藤が採取して来たミサイルの破片を見ながら誰にともなく言った。

「ガミラスのだ!」
「ん?真田さん、良く聞こえなかった。もう一度言ってくれ」
「これはガミラスのミサイルだよ」
「・・・島。我々はイスカンダルではなく、ガミラスへ来てしまったのではないのか?」
「・・・」

島は言葉を失っていた。それはまぎれもなくガミラスが目の前にある証だった。

「ガミラスという星は、宇宙のどこにあるのか、これまで謎のままだった。イスカンダルだと言っているあの二つの星こそ、実はガミラス星そのものじゃないのか?」

まさしくそれは、ガミラスの星であった。



Posted at 2009/05/22 07:40:26 | コメント(0) | トラックバック(0) | 音楽/映画/テレビ

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