
そんなに沢山はいらっしゃらないと思いますが、いつもお越し下さる皆様、今回約2ヶ月ぶりの更新となりました。サブチャンネルをご覧の方にはご報告済ですが、この2ヶ月ほど、いろいろと多忙が続いておりました。今後も暫くは自由時間をなかなか取れない日々が続きそう。従来のような頻度での更新は難しそうですが、出来るだけ頑張りますので、気が向いたら時々覗いてみて下さい。
閑話休題。
11月中旬の日曜日、宅急便が届きました。
胸ワクワク、ドキドキ…!
早速開けます。
出て来たのはこの子!
ブラックフェイスが誇らしげな、
サンスイのAU-999。
山水電気はトランス会社から始まり、やがてオーディオ全般に事業を拡大。数々の「名機」を輩出し、オーディオマニアの心をグッと掴んだ会社でした。ところが経営が左前となり、遂には会社整理という事態を迎えてしまいました。
なのに今でも「オーディオはサンスイでなければ納得しない!」という人は数知れず。セカンドハンド専門店を訪れれば、それこそ「べらぼう」なプライスが貼られています。
これは、同じくサンスイのAU-D607F EXTRA。
大学生時代にバイトで手に入れた中古品。確か当時4万円程度だったと記憶しています。
正直、本当はサンスイ伝統のブラックフェイスが欲しかったのでした。この機種はご覧のボクが使って来たシルバーと、歴史あるサンスイブラックが用意されていました。訪れた秋葉原の中古店に、揃って並んでいました。まだ2年落ち程度でしたが、シルバーは人気薄で、ブラックよりもかなり廉価だったと記憶しております。そしてこの時、指を咥え垂涎で眺めていたのが、ちょっと離れて陳列されていた、AU-999でした。値段は15、6万。貧乏学生には高嶺の花でした…。
D607Fに重ねて置き、結線を外して移しました。
あの日からずっと、このシルバーD607Fでアナログを聴いて来ましたが、ここ最近「ガリ」が酷くなり、とうとう聴くに耐えない状態に。ところが前述のように、サンスイは最早地上に存在せず、どうしても欲しければセコハンの入手以外に方法はありません。
そんなある日。
某オークションでこのAU-999を発見しました。
兵庫県の方が、旧いサンスイを修理しては出しているのでした。トランジスタやコンデンサの類は、ほぼ全て新品に交換済。即決価格で74,000円でした。当時のオリジナルのままだと20万越えも珍しくありませんが、出品者の方はほぼ、サンスイのレストア品だけを出していること、購入者の評価が大変良いこと、メンテ済で今後も長く使えそうの3点を判断し、お世話になることにしました。
発売は1970年2月。当時の価格は85,000円。ちょっとネットで調べたところ、当時の大卒初任給は39,900円。現代に換算すると143,568円。大学を卒業し、まるまる2か月間手を付けなかったとしても、手がまだ届かない価格。今に換算すれば、ほぼ30万になります。当時のサンスイのプリメインアンプの最高峰でした。
「火入れ」に備え、前日にカートリッジを新調しておきました。
これはオーディオテクニカの製品。そんなに高級なものではありませんが、それでも22,000円でした。
さあ、何にしようかなと考えて、直ぐに決まりました。
やはりサンスイと言えば、ちょっと下世話なほど轟く中低音!「これしかない」と選んだのは、ブルーノート盤「ドナルド・パード/アット・ザ・ハーフノート・カフェ vol.1」。高音楽器たるドナルド・バードのトランペットに、対するはバリバリの低音、ペッパー・アダムスのバリトンサックスの一騎打ち!
冒頭のルース・ライオンの妖しい女声によるバンド紹介口上に続き、すぐさま「アタマサビ」のエネルギッシュなバトル!すっかり「ナマクラ」になってしまったD607Fとは、天と地のサウンド!!特に「木で鼻を括ったよう」と評されることの多いブルーノート特有のピアノサウンドが、グッと前に出た印象!!!
すっかりAU-999の音にやられてしまい、翌月曜日にはRCA時代の山下達郎さんの再発ホヤホヤの2タイトルを買って帰宅しました。手元にある長年聴き込んで擦り減ったものと違い、素晴らしい音がリビングに響きました。一点のノイズもないタツローさんの若かりし頃の伸びやかな声に、遠き高校時代が蘇りました…。
ボクは決してオーディオ・マニアではなく、機材にお金を掛ける分はアナログレコードの購入に費やして来ました。やはりオーディオの道を究めるには、お金が掛かると痛感しました。
アンプも「新調」したので早くレコードを整理したいのですが、いろいろとやる事があり、早くても半年後になりそうです。
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Posted at
2024/02/04 13:59:11