中国って･･･③

観光を終えての帰り道。

いよいよ例の現場が近づいてきた。

遠くから見る限りでは路上には何も無い様子。警察もすでに引き上げたのか誰も居ない。

通行人も何事も無かったように通りすぎている。

「あー、ちゃんと現場検証とかやって事故処理したみたいだねー」

「こんな中国の田舎でもやることやってるねー」

「よかったわー、もし帰りにまであったらいややったわー」

みんなホッとしながら現場を通り過ぎる間際、ふと1メートルほど下がった路肩を見ると･･･



















あったー！！！！

「うわー！やっぱあるー！！」

「ぎゃー」

「ひどいなー、人間扱いしとらんぞ！ゴミ扱いや！」


それは、信じられない光景でした。

被害者女性の遺体が路肩に捨てられていたのです。

遺体にシートをかぶせるでもなく、手足を揃えて安置するでもなく、

まさに「投げ捨てた」ようにグニャグニャの体勢で、目も開いたまま･･･


ショックでした。

みんな、絶対中国では死ねないと思いました！

中国では交通死亡事故が大変多く、街角の掲示板などに見せしめの為なのか

現場写真がカラーで掲示してあることがよくありました。

そのリアルさは、まるでＢ級ホラー映画のようなエグさです。(本物だから当然ですが)


その後、上海で四国の修学旅行の高校生が巻き込まれ大勢が亡くなった列車事故が

起きましたが、中国政府が被害者遺族に1人当たり数百万単位で慰謝料・見舞金を支払った

ニュースには当時驚いたものでした。

なぜなら、中国鉄道の時刻表にはこんな一文があったからです。

「列車事故で死亡した場合は50元(当時の日本円で1,000円程)の死亡保障金がでる(かもね)」

あれから20年余り、「天安門事件」が起こり、香港返還、経済開放政策、

そして最近の高度成長。

今の中国ってどれだけ変わったのか、久しぶりに行ってみたいなぁ。

＜再見＞