(現在地での建て替えが難しくなった県立鳥取西高、ニュース記事より)
え~~、このニュース。
文化財保護の観点から尤もらしいように聞こえますけども、大袈裟な考え方かも知れませんが歴史ある場所で学び成長する若者の人生観や人格形成に与える影響といった、過去の歴史と未来を繋ぐ生きた人間のことがすっぽり抜け落ち、箱物しか目に入っていない非常に稚拙な考え方のように思えます・・・。
歴史ある城跡の中の学校・・・、私はこの鳥取西高というのは行った事もないのであくまで私の妄想でしかありませんが、そんな歴史ある場所で学べるなんて、この高校の学生さんはなんて幸せなんだろうと思います。
歴史ある場所で過ごした高校生活は、必ず社会に出てから郷土に対する愛着として残るでしょうし、郷土愛と共にしっかりした歴史観も育まれるような気がします。
実際、かつての鳥取藩の藩校が前身という由緒あるこの高校からは数多くの著名人を輩出しているそうですが、これは単に古いからだけでなく、このような立地に係わる校風や精神性も多分に影響しているような気がします。
私は学生時代に剣道を習っていましたが、社会人となってから訪れた会津若松の鶴ヶ城や山口の萩城内で見掛けた剣道場での稽古風景を見た時に、こんな歴史のある場所で稽古が出来るなんて、なんて素晴らしいんだろう!と心底羨ましかったのを思い出します。
彼らは単に剣道を学ぶだけでなく、その場所でしか得られない歴史の重みや幽玄というものも学んでいるのだと思うと、街中の小学校の体育館を道場代わりに学んだ自分の剣道が、なんだか借り物のように小さく思えてしまいました・・。
この鳥取西高にしても、そんな歴史ある場所から移転し何処にでもある単なる街中の学校としてしまうのは、あまりにも惜しい気がします。そうやって若者と歴史が分断され、それを単に教科書で補おうとしても文字だけで学ぶ歴史観と、その場所でしか感じられない精神性を伴った歴史観というものは似て非なる物だと思います。
過去の条例に合致しないから改築を認めず移転をするという、あまりにも近視眼的な考え方は再考すべきだと思いますし、そんな計画は見直せばいいと思います。過去の史跡保護ばかりに目を囚われて、その場所の歴史を学ぶ者を追い出してしまっては、結局その史跡は風化してしまうだけだと思うのですが・・・(^^;
う~ん、夜勤がヒマなもので、久しぶりにアホなこと書いてしまいました・・・。
仮眠後に読み返したら余りにもこっぱずかしくてこのネタは削除するかもです・・・www
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鳥取西高は城跡から移転を…文化庁が見解
 国史跡・鳥取城跡内にある鳥取県立鳥取西高(鳥取市東町)の校舎建て替え問題で、文化庁が「史跡内での存続につながる現計画は認められない」との見解を示していることが、21日の県議会総務教育委員会で明らかになった。
 県教委は、8月に予定していた文化庁への建て替え許可申請を見送り、計画を再検討する。文化庁は「移転計画の策定が改築・改修許可の大前提」としており、将来の移転は避けられない情勢だ。
 県教委によると、5月末に文化庁と協議した際、▽鳥取市教委が1985年に策定した、史跡内で建物の増改築や新築を制限する「城跡保存管理計画」と整合しない▽将来の移転計画が示されていない▽くいを打つ工事をすると、文化財を保護できない▽県文化財保護審議会の理解を得られていない――の4点を指摘されたという。
 文化庁記念物課の担当者は、読売新聞の取材に対し「将来も史跡内に校舎を残す計画には同意できない。移転の方向性をはっきり打ち出したうえで、当面必要な耐震補強工事の許可申請を行うのが、現実的な対応では」としている。
 田嶋健一・県教委教育環境課長は「文化財保護の機運が年々高まっており、現行案では難しくなった。生徒の安全を確保するために、出来るだけ早く善後策を決めたい」と話した。
 県教委は近く、学校関係者や県文化財保護審議会の委員、鳥取市を交え、計画見直しの協議機関を設置。文化庁にもオブザーバーとして参加してもらい、来年2月の許可申請を目指す。
 鳥取西高の現校舎は1960年代の建設で、老朽化。現計画では、現在の敷地内に北棟、南棟(4階建て)と体育館(2階建て)を総工費40億9000万円で新築するとしている。
(2010年6月22日22時11分  読売新聞)
ニュース元URL↓
http://www.yomiuri.co.jp/national/news/20100622-OYT1T00228.htm
 
				  Posted at 2010/06/23 01:14:12 |  | 
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