
土曜日のツーリングで立ち寄った、予科練記念館。
戦争にその身を投じ、愛する者、愛する国を守るために戦った
少年達の記録が残っている場所です。
そこには、想像を超えた衝撃がありました。
重たい話題ですけど、自分の中でこの衝撃が風化しないうちに記録しておきたくて、
あわよくば、生意気だけどこれを読んだ人が、そういう歴史に興味を持って自分で足を運んで欲しくて、
ブログに残すことにしました。
とにかく、率直に感じたことを書きたいと思います。
まぁ内容が内容なので、今、気分がノッている人は読まないほうがイイかと(汗)
文才も無いので……あまり期待しないでくださいね。
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まず、予科練とは。
海軍飛行予科練習生(かいぐんひこうよかれんしゅうせい)のことであり、第二次世界大戦時の日本の海軍飛行兵養成制度の事を指します。
まぁ、詳しい説明は
ウィキペディアに載っていますんで、そちらを見てください。
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予科練に居たのは、14~20歳の若き少年達。
なんと、23歳の自分よりも年下だったんです。
館内に並ぶ彼らの写真を見ると、まだ幼い顔つきの者さえ見受けられます。
記念館の順路の最初には、彼らが学んだ教科書が並べられていました。
算数なんて名前が付いていますが、中身は今で言う数学。
三角関数なんて勉強してたんですね。
英語も勉強していたようです。
当時の日本は英語使用禁止なんて聞いていた気もしますが、実際の所はどうだったんでしょうね?
教科書は、一般教養から戦闘術まで多岐に渡っていました。
その内容や学習風景の写真から、彼らが文武に長けたていたことは容易に想像できます。
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順路を進むにつれ、展示物は彼らが遺した物へと変わってゆきます。
彼らが予科練での生活中に描いた絵だったり。
友人の壮絶な最期を見取った者として、それを友人の親へ告げる手紙だったり。
そして、遺書であったり。
決して十数歳の少年が描いた絵、つづった文章には見えないのです。
どれもが美しくて、美しすぎて悲痛でした。
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展示物の大半は、遺書だったと思います。
ご存知の方も多い、神風特攻……。
その命令を受け、明日散る我が身と知り、自分が愛する家族へ宛てた想い……
まるで雛形でも有ったのではと疑いたくなるほど、彼らの思う所はひとつだったのです。
まずは、家族の健康を案じる挨拶。
今まで育ててくれた感謝の辞。
何一つ孝行できなかったことのお詫び……
彼らを突き動かしたものは、愛するものを守りたいという一心ということが分かります。
家族に対しての想いが、とにかくつづられています。
ある者は、親に対し「教養は大事だから弟には勉強させてやってくれ」と。
ある者は、姉に対し「自分にはもったいないほどいい姉を持って幸せだ」と。
ひとえに、愛ですよね。
彼らの若さが成せる、純粋すぎる愛です。
そんな文章はやがて、自分が明日、特攻で散るということを告げ出します。
それは決して無駄ではないから、
栄誉なことだから、
これで日本は生き残れるから、
と、この手紙を受け取る者を諭す様な語り口で。
そして、そうやって自分が守った人の、国の将来の繁栄を願うと締めるのです。
明日、塵となってしまう自らには決して訪れることの無い将来を願うと。
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そんな彼らの想いを見て、目頭が熱くなってきました。
それと同時に、今まで軽々しく戦争の歴史を見ていた自分を恥じる思いも。
自分は、ここを訪れるまでは
「特攻なんて、彼らはきっと嫌々やっていたに違いない。表向きはそう言えなかったのだろうけど。」
などと、思っていたのです。
しかし、彼らの守りたいものに対する想いの強さから、そんな考えを持っていた自分は浅はかだったことを思い知らされました。
今の感覚から言えば、命を捨てるような戦術なんて褒められたものではないと思います。
ですが、当時彼らの置かれた状況と、守りたいものへの真摯な思いを見ると……頭ごなしに否定できなくなってしまいます。
そして、彼らの自国を思う真摯な気持ち。
これは今の自分の自国へ対する関心の希薄さを浮き彫りにさせてくれました。
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あの日の少年達へ。
あの日、あなた達が命を賭して守ろうとしたもの。
愛する人、愛する国は、あなた達が願った繁栄の仕方をしているでしょうか?
今の日本といえば……
人々の繋がりは希薄で。
国の舵を取るべき者達は問題ばかり抱え。
あなた達は職業はおろか自分の命の選択肢すらなかったのに…
それに対し、今の人々はいくらでも選択肢はあるのに、自らの環境に文句を言い。
他人の命を軽々しく奪える若者が居て。
自らの命を簡単に捨てられるオトナがいて。
こんな日本を遠く空の上から見て、落胆していませんか?
僕は、今回あなた達の想いに触れて得たモノがあります。
自らを囲む人たちを、愛し、敬う気持ちを忘れないこと。
その人たちが住む国を、守り、発展させたいと願うこと。
そのために、命を懸けての行動……はできないと思うけど。
現状に嘆いて、投げ出すようなことだけはしたくないと思います。
いろいろなことに気づかせてくれて、どうもありがとう。
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と、まとめにしては取り留めの無い感じの文章が出来上がっちゃいました(汗)
ただ、まとめ切れないのはこの問題を受け止めるキャパが今の自分には無いからかな、とも思います。
いままでマジメにこの問題を見ず、スルーしてきたから。
大事なことは、今回これに触れた自分が今後どう過ごし、
何らかの考えを確立できるかどうか、だと思います。
それが出来たとき、もう一度ここを訪れることが出来たらと思います。
重い内容、グダグダ長文にもかかわらず、ここまで読んでいただけた方、居るでしょうか?
お付き合い頂き、どうもありがとうございましたm(_ _)m