昭和40年(1965年)12月19日公開のゴジラシリーズ第6作「怪獣大戦争」のポスターです。前作「三大怪獣 地球最大の決戦」から1年後の公開となります。この作品ではゴジラとラドンが宇宙で活躍するのですが、ゴジラシリーズ中ゴジラが地球外へ出たのは後にも先にもこの作品1本となります。
同年8月に公開された「フランケンシュタイン対地底怪獣」に引き続きニック・アダムス氏が出演しており、宝田明氏と息の合ったコンビを演じております。また、この映画のヒロインと言えばなんと言っても波川(X星人)役の水野久美氏ですね~。水野氏にとっては本作が初めてのゴジラシリーズの出演となり、次作「ゴジラ・エビラ・モスラ 南海の大決闘」にも出演しています。この女優さんを観ていますと、「あぁ…銀幕のスターってのはまさにこういう事なんだなぁ…」と心の底から納得させられます。ちなみに水野氏は我が新潟県出身者でして、特撮ファンとしても新潟県人としても世界に誇るべき女優さんです。
また、グレン役を演じたニック・アダムス氏の日本公開時の吹き替えの声優は、「ルパン三世」の銭形警部、「仮面ライダー」のショッカー首領、「ウルトラマンA」のウルトラマンAの声を演じた納谷悟朗氏でした。
あと、この作品ではゴジラが宇宙でイヤミの「シェー」をやった事で有名ですね。前作からキングギドラという悪役スターが登場した事もありますが、徐々にゴジラに人間味が出てきたり、悪と戦う正義の怪獣といった流れが作られてきます。時代は昭和も40年代に突入し、テレビでは「ウルトラQ」や「ウルトラマン」、「マグマ大使」などこれまで映画館でしか観れなかった怪獣が毎週の様にお茶の間に登場する様になり、「第一次怪獣ブーム」と呼ばれる時代となっていましたが、映画業界全体は斜陽期を迎えつつありました。そうしたなかで、東宝の怪獣映画のヒットに習って映画製作各社でも怪獣映画を製作するなど、まさに怪獣が時代の主役でありました。
・ 作品名「怪獣大戦争」
昭和40年12月19日公開 上映時間 : 94分 観客動員数 : 378万人
製作 : 田中友幸 脚本 : 関沢新一 音楽 : 伊福部 昭
監督 : 本多猪四郎 特技監督 : 円谷英二
出演 : 宝田 明 ・ ニック・アダムス ・ 久保 明 ・ 水野久美 ・ 沢井桂子 ・ 土屋嘉男 ほか
Posted at 2017/11/12 21:18:34 | |
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