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イイね!
2009年02月21日

ベストラップの都市伝説

ベストラップの都市伝説

ちとやることが多くて時間が開いてしまいました。みなさんお待ちかねの都市伝説の時間です。今回の都市伝説はベストラップ、広い意味ではタイムの向上について。現役ドライバーだからこそ言える都市伝説をお届けしましょう。

「ベストラップ更新した」「タイムアップした」その反対も含めて、サーキット走れば良し悪しは別にしてタイムが出て、そのタイムで一喜一憂する人は多いでしょう。オレもニュルに行けばそういう立場です。


タイムっていうのは本来とっても判断が難しいものです。サーキットは地球にあって、地球には環境の変化がある。雨も降れば風も吹くし、気温の上下もクルマに大きな影響を及ぼします。というのが大前提。

レースの話をすると、レースでは多くのマシンが一度に走ることで、路面のコンディションが良くなって、練習では全く出なかったようなタイムが出ます。いわゆる「路面にゴムが乗る」というヤツです。

そんな千変万化していく環境の中で可能な限りマシンの限界を引き出し、同じレギュレーションで人よりタイムを出すからこそ、レーシングドライバーなんてプロ制度もないアヤシイ職業がみなさんに認めてもらえるわけです。

だから同じサーキットでも日によってタイムが違うなんて当たり前。タイムの上下がそのまま上手い下手の差だと思っているなら、それは間違いです。

レースでは練習で何秒出そうが、順位のつく予選と決勝で人より速くなきゃダメ。それはイコールコンディションでなければ意味がないとみんな知っているからです。雨が降ったらベストラップは当然更新できないけど、ウエットのポールポジションはドライ以上にオトコの証明だったりするし。

真夏のレースなら当然タイムは出ないし、仙台ハイランドは路面の影響で予選よりも10秒近く遅いペースになったんだけど、無線で「これ以上プッシュするとタイヤが終わるんですけど」「みんなこんなもんだからOK」なんてことがあったなあ。

レースでの速さとは同じルールかつ同じ環境で人より速いことなのですよ。


一方、走行会などでのタイムとは、大まかに「運転技術向上の目安」でしょう。

タイムが上がるのはうれしいことだし、サーキットで出来た友人とタイムを競うのも楽しいでしょう。「レースがはじまったのは、この世に自動車が2台できたときからだ」(出典忘れました)なんて言葉もあることだし。

たーだーし! 「タイムだけ」を追いかけてはダメなんですよ。それはつまり上に書いたように「環境」が変わるから。前提条件が違えばタイムもヘチマもありません。タイヤが減っても気温が変わってもタイムは変わります。タイムなんてそんなもんですよ。

そこんところを無視して「ベストラップ更新」なんて喜ぶのは有害あって一利ナシ。ただの勘違いです。気のせいです。

そもそもベストラップ自体がいい加減な場合もあるんだよね。

例えばコーナーひとつでコンマ2秒の誤差がある人の場合、1周で10個のコーナーがあるとしたら、10個全部イマイチだったら2秒のロスで、5個イマイチだったら1秒のロス。

でも5個イマイチといっても、毎周同じコーナーってことはありません。1コーナーは上手くいったけど2コーナーは失敗したとか、次の周はその反対に1コーナーは失敗したとか、毎周誤差があったりなかったりしながら、1周のタイムとして数値化されるわけです。

そーすると、いい走りをした周にタイムが出たっていうよりも、いっぱい走った中でたまたま失敗の少なかった周がベストラップってことになりませんか。それじゃ実力というよりも確率の問題じゃん。数撃ちゃ当たるってことね。

そんなんで喜ぶのもアレだし、何よりタイムが出なかったときに落ち込むのがもったいないよね。もともと走るだけで楽しいはずなのに、タイムが出なかっただけで全部否定されちゃうなんてアホな話です。

なぜそうなるかというと、それこそが数字という「記号」が持つ魔力、まさに魔の力なんですよ。

人間はハッキリ白黒出るだけで、それがいかにも論理的で正しいモノのように感じてしまうものです。タイムアップとスキルアップを混同している人は、そんな記号の魔力にとらわれてしまっているのですよ。

サーキット用のサスキットやSタイヤを買う財力を自分のドライビングスキルだと勘違いして、行きつく先は高すぎる維持費と、しかもサーキット以外は不快で走れないクルマです。だからバランスを考えない軽量化もダメだし、エアコンを外すなんてもってのほか!

だいたいクルマを速くしてタイムが上がるのは当たり前じゃん。タイムが出なかったら恥ずかしいだけ。喜ぶとかいうレベルの話じゃありません。

クルマは物理の法則にしたがって走るもんですから、モノのタイムアップはいずれ限界が来ます。最初のうちはタイムが上がるとしても、いずれ頭打ちになります。際限のないタイムアップは100%あり得ません。

頭打ちになったところで維持費がツラくなるか、無理してタイムを出そうとしてクラッシュして終了。よくあるパターンです。それってクルマを楽しんでるとは言えるんでしょうか。

タイムに捕らわれずに「楽しい」とか「乗りやすい」とかを一番大切にできるのが、自分のクルマでサーキットを走ることのメリットだと思うんだけどね。レーシングカーに乗ってるオレが言うんだから間違いないって。どうでしょうかみなさん。

だからクラゴン部屋でいつも言ってるのは、タイムアップはドライビングで。スキルアップの結果としてタイムは自然に出るものです。

上手くなるってのは、つまり高いコーナリングスピードでコーナーをクリアできたりすることでしょ。ブレーキだって短時間だパシッと決められれば、早く加速に移ってタイムが上がると。

無理をしなきゃ危なくもないし、何よりチューニングと違ってドライビングを変えるのはタダだから(笑)。

好きで始めたクルマ遊びなんだから、長く楽しくやりましょうってことで。タイムだけでクルマをウンヌンする人の話は、人面犬もしくは口裂け女の話だと思って聞き流すのが吉です。

関連情報URL : http://kuragon.net
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Posted at 2009/02/21 02:18:37

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この記事へのコメント

2009年2月21日 6:45
僕はサーキット走行はしませんが、知人がよく近場のサーキットに行ってて、小排気量のクルマで速そうなのを追いかけまわすのが好きみたいです(^^;)

タイムは路面、気温、クルマの状況で変わっちゃうでしょうし、全く同じコンディションで別の日に走れることはまず有り得ないから、確かにベストタイムで比較するのは違うんでしょうね。

自分のスキル向上という点で、一つの目安として考えるのはアリかなぁと。
ただ、人との比較は、おっしゃる通り、意味がないと思います。
比べるならレースで!ですね(・∀・)
コメントへの返答
2009年2月21日 16:08
タイムって金で買えるものでもあるから、金の勝負になると続かなくなちゃうんですよ。

金で買ったタイムと、自分のスキルで出したタイムの価値は比べ物になりません。
2009年2月23日 1:25
タイムの呪縛にはまるとホントに良いことは無い
ですよね。タイムはあとから付いてくるものだと
私も思います。
それよりかは、クルマを自在にコントロールする
スキル(どのような条件下でも)を重点にモーター
スポーツを楽しむことができればもっとクルマが
好きになると思いますね。

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