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■2025クラゴン部屋開催日程■ ※途中です

 1月 8日(水) 筑波1000稽古(午後)
 2月 4日(火) サーキットのために其之壱in筑波(1日通し)
 2月 9日(日) 筑波弐千稽古(午後)
 3月 4日(火) サーキットのために其之壱in筑波(1日通し)
 4月予定     クラゴン部屋 春場所(3日間予定)
 6月24日(木) 筑波雨錬(1日通し)
 6月予定     クラゴン部屋 夏場所(3日間予定)
 7月       暑そうなのでお休み
 8月       とても暑そうなのでお休み
10月予定     クラゴン部屋アレ場所(3日間予定)
12月予定     鈴鹿稽古(午後)

もてぎロードコース、SUGO、鈴鹿などまだ追加します。

エントリー、詳細はこちらへ⇒ドラテク鍛錬場クラゴン部屋

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2009年05月06日 イイね!

「ブレーキを残す」という都市伝説

「ブレーキを残す」という都市伝説前の都市伝説から2か月も開いてしまいました。久しぶりの都市伝説です。

今回のテーマは「ブレーキを残す」について。

コーナー進入で曲がりやすくするようにフロントに荷重を移すために使う、とされているポピュラーな手法のようです。それが果してホントにいいかどうかっちゅー話ですな。

この手の話の前提条件としてはちゃんと速く走れる人が言っていることであること。遅い人が「ブレーキを残すのがいい」といっても、ブレーキ踏んでばっかりだから遅いでしょ、という話になってしまいますので。ちなみにレースの世界では地方選手権のチャンピオン程度では速いとはいいません。

ブレーキを残す効能とされるものについてまとめてみましょう。
・フロント荷重になる。
・フロントタイヤのグリップが上がる。
・フロントの反応が良くなって曲がりやすくなる。

こんなところでいいでしょうか。

ところが…です。


■摩擦円
タイヤの能力には限界ってもんがありまして、ブレーキを残す=コーナリング中にブレーキを使うと、タイヤの曲がる力をブレーキに使われてしまうんですよ。これを摩擦円理論といいます。

だからブレーキを残している時点で限界のコーナリングは不可能です。

ブレーキ→コーナリングに移行していくに従って、ブレーキを弱めてタイヤの力をコーナリングに使えるようにする。摩擦円でいえばコレが正解です。


■フロント荷重
フロント荷重っていうものアヤシイ話で、フルブレーキングが出来ていればもう前荷重になっているはずです。ブレーキングにタイヤの力をフルに使っていれば、そこからコーナリングをするためには、「ブレーキを抜く」方向の操作しかできません。

ブレーキを残したことで曲がりやすいと思った経験がある人は、まずフルブレーキングが出来ていないんじゃないですかね。


■クルマの安定度
クルマ全体の挙動で考えても、コーナリングとブレーキングを同時にするというのはとっても不安定な状況です。

ブレーキを残すというのはわざとその不安定な状況を作って曲げるというテクニックらしいので、コーナリングの成功率は下がりますよね。それを毎回成功させられるからプロなわけで、普通の人がチャレンジするにはハイリスクでしょう。

そもそもクルマが不安定だと高い速度でコーナーに入っていけないから、それだけでも遅いと思うんですけど。


■実はただの旋回制動
あとはただ単に旋回制動をしていることを「ブレーキを残す」と言っているような気もします。

レースをやってる人なら、人よりもいかに遅くブレーキを踏むかはとっても大切。その遅く踏んだブレーキの帳尻を合わせるのが旋回制動なんですよ。腕の差が出るところでもあるので、強調して説明する人もいるでしょう。そこを真に受けると「ブレーキを残すのが速い」みたいな話になっちゃうんじゃないかな。

ここでのブレーキを残す=「減速」です。荷重のコントロールがメインじゃありません。レイトブレーキングが前提の話なので、もちろんハイリスクです。

速度と荷重の両方のコントロールをしてるのに「ブレーキを残す」だけで片付けちゃうのはあまりにも雑な話だとオレは思います。


■フロント荷重にしないでアンダーは出ないか?
コーナリングの失敗は、ほとんどがオーバースピード。その次がステアリングの切り遅れ&雑なステアインによるスリップアングルのつきすぎ。速度とターンインのポイントを誤った自分の判断を反省しましょう。


■まとめ
いやいや素晴らしいまでの見事な都市伝説っぷりじゃないですか。あんまりホントのこと過ぎてコメントが少なそうですが(笑)。

好き勝手に書いておりますが、ドライビングスタイルは千差万別で、例えば2006年のF1でミハエル・シューマッハとフェルナンドアロンソが全く違う乗り方をしていたように、唯一無二の正解はありません。

そのアロンソは、タイヤがブリヂストンになったマクラーレンでは、ミシュランだったルノーとは全く違うドライビングをしてました。どっちもこの目で観たから間違いありません。

クルマによってドライビングが違うのは当然だし、タイヤやセッティングによってもドライビングは変えるべきものです。


クラゴン部屋で指南しているドライビングは、クラゴン自身が過去4年間で5回ニュルブルクリンクに挑戦し、そのレースではじめて乗るマシンで大雨でも夜でも一度もクラッシュせずに、クラス準優勝を獲得したドライビングです。

今がベストだとは全く思いませんが、ローリスク+ハイリターンなドライビングは、けっこう得意な方だと思いますぜ。

ブレーキを残す、なんてやってたらニュルなら4キロ地点でアウト。1周なんて無理ですよ。そのへんまで含めて、自分に必要なドライビングを考えてもらうといいんじゃないですかね。

「ブレーキを残す」だとか「バランススロットル」だとか、安易な小手先のテクニックひとつに頼ったところで、本質から遠ざかるばかり。そういう意味では「ブレーキを残すってホントのところどうなんですか」という弟子が増えてきたのはとってもウレシイことです。

ブレーキを抜いて曲がるあの感じを体感してもらえば、一発で迷いがなくなることでしょう。

こればっかりはクラゴン部屋に来ないとわかんないけどね。
Posted at 2009/05/06 16:00:25 | コメント(7) | トラックバック(0) | 都市伝説 | クルマ
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