クラゴン親方のブログ一覧

ひさしぶりにバシバシ書いてるのは、おうちでおとなしくしてましょう企画ですからね。

上達のコツはこういう何もできない時間をムダにしないことです。知らんけど。

今回は縁石の話でもしましょうかね。

縁石ってだいたいクリッピングポイントとコーナー出口にあるでしょ。

ということは、コーナー後半のラインの目安はあるわけですよ。細かくはマイカーによって違うけどだいたいは。

その後半のラインにイイカンジに乗れる位置。そこにできるだけ円に近い軌道で到達できるようにステアリングを切りはじめれば、実はそれでライン取りは完成します。


それじゃわからんって？　限界で走っていればポイントはめちゃめちゃ狭いから大丈夫です。ほぼ点です。そうそう、ステアリングはほぼ一定なのも点になる要因です。

イイカンジな場所はどこかといえば、クルマの性能やタイヤの性能や路面の状況、たぶん速度によっても変わるからやってみないとわかりません。やってみればすぐにわかるけど。

だからコース図に線を書いて、あっちゃこっちゃというライン取りの説明は効果は限定的です。

どう限定的なというと、そのサーキットがはじめてで本当に何もわからない人と、ある同じクルマをシェアするふたりが共通の認識のもとに話すぶんには、ある程度の効果があります。たぶん。

ニュルのコース図を持って来てライン取りを教えてくれという人を想像して、地獄のようなめんどさを感じてしまった。めんどい of the year.


よく言う話なんですけど、オレが言うのは外国語をやるならラテン語方式です。

西洋の言語はだいたいラテン語から派生してるらしいから、ラテン語をやればぜんぶイケるらしい（笑）。

ラテン語できないからわからないけど。英語はだいたい、ドイツ語はちょっと、スペイン語はタクシーで行き先を指定するだけならできます。

なので、ここで書いてるのはある程度難しい話だし、完全に実践を含めてのアレです。

でも実践とセットでやればそんな難しくはないかな。この文章だけで考えないで、ご自身がサーキットを走るときを思い出しながら、「そういえばどうやってライン取り決めてるんだろ」というカンジでアレしていただけるとよさげです。

ライン取りの話の続きです。

縁石の話でもしようかと思ったんですが、先に難しい話をしてしまいませうか。

細かい目印を作るのは、手軽なサーキット攻略としては一定の効果はありつつ、そんな視覚情報で走るならゲームでよくね？　というのが前回のあらすぢです。初めてのサーキットでラインも何もわからない状態なら目印で走る方がマシやもしれません。

ドライビングの本質に興味がある方には、そこから早めに脱して次の段階に進んでほしいけど。

去年ひさーしぶりに走ったニュルブルクリンクの夜間攻撃はこうです。



ポストとかガードレールとかコース脇の消火器のマークとか、とってもよく見えるネ！

こりゃ目印がコース上か縁石くらいになりますな。

オレがベルトラップ出したのは、たしか明け方です。見えないけどタイム出してる。なぜかというと、気温が下がってエンジンが速くなるから。見えないとか関係ないし。１０年ぶりの夜でもちゃんと変態でした。

オレが特殊なんではないですよ。いやオレは間違いなく特殊で変態ですが、ある程度のレベルのレーシングドライバーなら誰でもそうです。

ということは、細かい目印なんか誰も見ちゃいねえということです（笑）。

視覚情報に関係なくコース全体を把握していて、あとはたまに見える縁石とかを目安に合わせるだけです。見えなくてもコースはあるから大丈夫。

だから大切なのはライン取りも含めてコーナリングの連続で覚えること。コーナーの場所はいつも同じだし、Ｒもいつも同じでしょ。突然違うコーナーになるってことはないんだから。

次のコーナーのＲがちょっと大きい小さい、カントがついてるとかついてないとか、路面が滑るとか滑らないとか、そういう流れを把握することが肝要です。

いちいち新しい目印を探すのは大変だし、みなさんもある程度は目印以外でドライビングしてるはずです。だから気合いを入れればできないことではないんですよ。

せっかくなので同じコーナーで昼と夜の比較。




ここはフックスレーレというオレが一番大好きなコーナーで、全開で下って登って縦Ｇが発生するところです。最高です。

この左に曲ってるときも全開です。メーターは時速２４０ｋｍだけどもうちょい先では２４６ｋｍくらい出てた。

視覚情報はある程度ってゆーかかなり有効なんですが、あまり視覚に頼るクセがついちゃうと、目立つ目印に呼ばれて、間違ったラインになることもあります。

ドライビングはクルマの都合が最優先。ライン取りももちろんそうです。

次走るときにはちょっとでいいので考えてみてください。

次回はもうちょっと簡単な話…のはず。