以前に書いたことがあるのですが、最初に911を買おうと思った時、一度手付けを打ってしまった個体は「赤」でした。
専門店ではなく普通の中古車屋さんにあったもので、外見はそこそこきれいでしたが、エンジンルームを除くとオイルがあちこちに飛び散っていました。
「オイル、漏ってますね。」
「ああ、大丈夫です。シール材を入れますから。」
「そうですか。それなら安心ですね。」
と、当時はまだまだウブな私でした。
「他にも引き合いが来ているので…」という言葉に手付けを打ってしまい…
その帰り道で、オイルの漏っているような壊れたクルマなんて買わないでくれと山の神から泣いて懇願され、無意味な授業料をお支払いして…
その後は意味のある授業料をたっぷりお支払いしながら、今の私がいるわけであります(笑)
んで、今になって思うのですが、あの赤い個体に乗っていたらどうなっただろうと。
いきなりオーバーホールを宣告されて150万円かかってとか言う話ではなくて、「赤」と言う色のことね。
世界共通、不思議と人は赤が好きですよね。
赤絨毯もそうだし、お隣のお国の国旗の色は革命のために流れた血の色だと…
カメラでは、キヤノンの上級レンズ(Lレンズ)の鏡胴に入った赤いラインは憧れですよねぇ。
あ、ライカのカメラに入っている丸いロゴも赤だった。
んでも、あれはもともと入っていたのではなく、比較的最近のことなんですけどね。
クルマで見れば、フェラーリのロッソコルサを筆頭に、スポーツカーには赤が使われることが多いです。
いや、全身真っ赤でなくても、ミラーとかストライプとかにちょこっと…と言うのは多いですね。
GT-Rのエンブレムとか、ホンダのタイプRのエンブレムとか、ニスモのミラーとか…ね。
挿し色と言うやつですが、この効果は馬鹿にできませんよ。
ほら、ゴルフのGTiも、フロントに赤いラインが一本入ることで印象がぐっと引き締まると言うか…
赤いストライプが入るだけで、スポーティーに感じてしまう…
これはどうしてなのだろう…
本能的にそう感じてしまうのか、はてまた長い年月をかけて徐々に刷り込まれてきた結果なのか…
クルマなんて何の興味もない最近のオニーチャンやオネーチャンはどう感じるのか、一度実験してみたいものです。
Posted at 2020/03/29 13:18:31 | |
トラックバック(0) |
モノ語り | クルマ