空冷911はエンジンを動かすために大量の空気を必要とします。
一つはエンジンを冷却するために大量の空気をクーリングファンによってシリンダーヘッドやシリンダーにブワ~ッと吹き付ける…
放熱のために、シリンダーにはバイクのエンジンのようにフィンが付けられていて、風が接触する面積を少しでも増やそうとする…
これは強制空冷エンジンだけに見られる機構ですね。
もう一つは、空冷や水冷に関係なく、エンジンに送り込む混合気を作るために吸い込む空気…
異物を吸い込まないよう、エンジンに導かれる途中にエアクリーナーが噛まされています。
964のエンジンルームを漏ると、空気の取り入れ口がラッパと言うか象の鼻と言うか、独特の形状をしています。
単に取り入れ口として穴を開けておくのではなく、こう言う形状にしたのは、おそらく何らかの設計意図があるはずです。
ところが、この象の鼻の付け根のところにボコボコと穴を開けて、空気の通りを良くすることで、数馬力のパワーアップ効果が得られると…
さらにエアクリーナーのフィルターをよりヌケの良い素材のものに交換すると、これまたパワーアップすると…
空気の取り入れ口をああやって絞れば、吸い込む際の抵抗は増すはずですよね。
でも、ポルシェは、意図的に吸い込み口を絞って曲げて、あの方向に口を開けたのであって、何らかの意味があるはず…
ちょっとしたパワーアップなどのプラスの効果は分かりやすいけれど、そうすることによってどこかに小さなマイナスが生じているのではないかと思ったりします。
まあ、その程度手を入れたくらいで何も起こらないほどキャパシティのある設計なのでしょうけどね。
んで、最近はすっかり悪者に成り下がってしまった感のあるウレタンマスク…
最初は市場にダブついた不織布マスクを売るために何度も使えてしまうウレタンマスクを締め出しにかかったのかと思ったのですが、飛沫をカットする能力に違いがあるのですね。
でも、飛沫をカットする効果が高いと言うことは、要するにヌケが悪いと言うことで、エンジン、いや人間は苦しいと言うことですよ。
さすがに不織布マスクのヌケを良くするためにベンチレーションを開ける改造をする人はいないと思いますが、不織布マスクをしている人を見ると、かなり多くの人が、顔の横にパックリと開口部ができている…
マスクが飛沫をカットする効果を上げるためには、マスクがぴったりと顔面にフィットしていることが前提になるはずです。
開口部ができていれば、多くの空気はマスクの生地を通らずに、より抵抗の少ない開口部から出入りするだけ…
フェイスシールドやマウスガードの効果が低いのは開口部があるからですよね。
素材そのものの性能ならカット率は100%ですよ(笑)
隙間から飛沫が通過するだけの話。
個人的には、両サイドにスーパーカーみたいにベンチレーションが開いている不織布マスクより普通に装着したら顔面にピッタリフィットするウレタンマスクの方が安心「感」があるように思えるのですけどね。
Posted at 2021/08/30 17:20:13 | |
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