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porschevikiのブログ一覧

2020年12月05日 イイね!

ライカの次は…

ライカの次は…我がライツ号2と同世代にこの世に出た毎日カメラムック「カメラこだわり読本」を通してライカブームを俯瞰する投稿をしてきましたが、その続きを…

このムック本がライカ一色に染まった95年版を、私は初めてリアルで、つまり新刊本を書店で購入したのですが、ライカM4を分解する特集ページに鼻血が出そうになりましたよ。

空冷911のエンジンをオーバーホールする本に通じるものがありますね。

…と言うことで、これまで自分の中のライカブーム元年の95年版から時代を遡ってきましたが、今回は時代を進めてみます。




はい、これが95年版の次号となる96~97年版です。

定価二千円もするのですが、これもリアルで買いました。

表紙の写真はライカではなくて、オイルに浸かったニコンS2のマリネ…

火災現場から救出された、ギャゼットケースに入った状態で高熱に晒され、水を被り、現場検証の終わるまでの半年間放置されていたものを復活させようと、錆取り剤に漬け込んでいるのだと…

戦場で銃弾が貫通したライカなどと比べるとややショボい感じがしなくもないし、自分だったら絶対にやらないところですが、他人がやるのを見るのは面白いもので…

ははは、ポルシェのエンジンのオーバーホールと一緒ですね(笑)




これが目次…

ライカ専門誌ではないからライカばかりを連続して特集するわけにもいかないのか、それでも膨大なページをライカに割きつつ、巻頭にローライフレックスを持ってくるなど、編集の苦労の跡が窺えますね。




ローライフレックスって、ライカ、コンタックスと並ぶドイツを代表するカメラメーカーで、クルマならメルセデスとBMWとアウディみたいなものですかねぇ。

ローライフレックスだけがミディアムフォーマットで、これがミディアムなのにフルサイズフォーマットより大きいと言う、何とも紛らわしいことになっているのですが、要は6センチ×6センチと、普通の35ミリフイルムよりもフォーマットが大きいのですよ。

ライカのようにレンズは交換できないものの、縦に二つ並ぶレンズは、水平対向6気筒エンジンに対するV12気筒エンジンのようなもので、とにかくガタイが大きいので迫力が違うってもんです。

部品点数も、ローライの方が圧倒的に多いらしく、ナローのコンパクトなボディがとか精密なエンジンがとか言っても、メルセデスの300SEL6.3が隣に並んでいるようなもので、それもライカに比べたら値段もお値打ちとなれば、ライカは増車できなくてもローライなら増車できるだろうと…

そうやって回り道ばかりしていたから、いつまで経ってもライカが増車できなかったのね(笑)




んで、おそらくこのローライのオーバーホール記事にすっかり参ってしまい、嬉しいことに、いや困ったことに私もローライフレックスに手を出してしまったのでした。


ライカはデジタル化されましたが、ローライフレックスはデジタル化されていないので、全モデル空冷エンジンのようなものですね。

新しいモデルは電子化されてフォルムも洗練されましたが、基本的なスタイルは不変…

ああ、クルマのことを書いているのかカメラのことを書いているのか分からなくなってきました。

幸いなことにローライの場合は、911とは違って、基本的に新しいモデルと古いモデルの価格の逆転現象が起きないので、予算に余裕のある方は、より完成度の高いツァイス・プラナーの着いた2.8Fを買われているようで…

どのモデルを買おうかと思案した結果、納車したのが画像のD型です。

レンズはプラナーではなくシュナイダーのクセノタールですが、描写に孫色はありません。

貼り革も合成皮革ではなく本革で、本革はオーバーホールの際に剥離するのが大変だそうです。

私の買った個体は、ローライのメンテナンスで有名な修理屋さんがオーバーホールしたものらしく、書く部の動作は滑らかでした。

カメラでもクルマでも、メンテのされた個体を選ぶのが肝ですね(笑)


ローライフレックスのレンズ繰り出しノブのところに露出計が組み込まれるようになったのがE型で、F型になると露出計がシャッタースピードと連動するようになります。

そりゃ、撮影の利便性を考えると最新のF型が最善であることに疑いの余地はないのですが、このセレンの露出計が経年劣化で壊れてくる個体が多い…

もちろん、露出計やエアコンが壊れようと、本来の機能に何ら影響はないのですが、あるものが正常に機能しないと心配で夜も眠れなくなっちゃうのが世の常であって、そういう人っていますよね(笑)

んなら、露出計もエアコンも、そもそも最初から付いていなければ壊れることもないのであって…

そんな心配から解放されるのがD型…

964のRSのような感じですかねぇ、エアコンもティプトロニックも電動サンルーフも電動シートも、最初からないのだから、絶対に壊れない…


アクセサリーはライカほど充実していないのですが、ローライフレックスはネックストラップの取り付け部が独特なので、普通の汎用ストラップでは合わないのですよこれが。

F型の取り付け金具は通称カニ爪と言われる特殊なもので、こっちは結構出回っているのですか、D型には取り付けられない…




銀座松屋の中古カメラ市で、「D型用」の革製ネックストラップを見つけた時は嬉しかったですねぇ。

今まで全く見たこともなかったですから、さすが銀座のカメラ市だと思いましたよ。


このストラップを取り付けて首に下げたローライフレックスはあまりにも重くて、同じローライでも世界最小の35ミリカメラであるローライ35と比べたら、漬物石でもぶら下げているような感じです。

その後、実際に外に持ち出す機会はほとんどないのですが、空冷911と同じく、過去からの授かりものですから、どこかで未来に託すのだと思います。


とにかく、この号を手にしなかったら、ローライフレックスなんぞに手を出すことはなかったわけで…



バカヤロ~


じゃなくて



ありがと~
Posted at 2020/12/05 12:48:44 | コメント(1) | トラックバック(0) | ライカブーム | クルマ
2020年11月30日 イイね!

創刊号は…

創刊号は…93年版は入手できていないものの、92年版から2000年版までほぼコンプリートできた毎日グラフ別冊「カメラこだわり読本」…

この中に、スーパーカーブームの次に踊らされた「ライカブーム」を見ようとして、楽しく読み返しています。


今でも覚えています。

テレビのニュース番組で、銀座松屋の春の中古カメラ市が取り上げられていたのですよ。

デパートにはおおよそ似つかわしくない、むさ苦しいオッサン達が8階の催事場に溢れ返り、飛び交う万札、押すな押すなの大盛況…

特段のお目当ての品があるわけでもないのに、会社を休んで初日の朝一番に、開店前から入口に並んだことなんて、後にも先にもありませんよ。




そして、これが92年版…

どうやらこれが創刊号のようです。

何故創刊号だと分かるのかって…

発行に際して読者や筆者に宛てた編集者からの「ご挨拶」が掲載されているから…


曰く、カメラへのこだわりは、ほとんどオトコの独壇場であると…

原稿の執筆を依頼するにあたっては、日頃お使いの愛機について「こだわりの弁」を書いてくださいと…

それ以上細かいお願いをしてしまうと、結局、従来のメカ記事になってしまうと思ったからと…

まあ、メカの話ではなく、当時流行していた「オタク」の話を書いてもらおうとしたのだなぁと。




そして、これが記念すべきカメラオタク話の目次…

戦後日本の思い出カメラ、国産名機50種…

国産だからライカに似たカメラはあってもライカが出てくるはずもなく…

次は報道最前線のニコンF4、そして理想のキヤノンEOS-1、コンタックスRTSⅢやキヤノンF-1と、国産のカメラが続いて…

赤瀬川原平さんの「金属カメラの逆襲」はペンタックスLX…

結局、ライカが取り上げられたのは8ページにわたる「私のライカ物語」一つだけ…

一つだけなのですよ。


この当時、カメラオタクはまだライカを手にしていなかったのか…

この創刊号から、ライカまみれになる95年版までにライカブームが起こったと言うことなのでしょう。




それだけライカと言う存在は近寄り難かったと言うことなんですかねぇ。
Posted at 2020/11/30 21:35:44 | コメント(2) | トラックバック(0) | ライカブーム | クルマ
2020年11月26日 イイね!

深く静かに潜行してブームをつなぐ…

深く静かに潜行してブームをつなぐ…「ライカ通信」の創刊号…

発行は2000年4月…

「カメラこだわり読本」でライカが俄然主力として取り上げられるようになってから5年後…

今後取り上げますが、この頃、まだライカブームは続いていたと思われるものの、この頃の「カメラこだわり読本」におけるライカの取り上げられ方は少し変化が起きています。

思うに、この「ライカ通信」は、ライカブームの維持・浮揚を目論むカンフル剤的な役割を期待されて出されたものなのではないか…

そこでは、原点に立ち戻ってM3を取り上げると言う常道的な手段が取られました。

その後、承知している限りでは2005年にかけて第14号まで発行されていますが、おそらくこの頃までには90年代後半に始まったライカブームは終焉を迎えていたと思われます。

中古カメラ市は以前ほど話題にならなくなり、「ライカ本」も書店から姿を消しました。


そして、2006年に初のデジタルライカ、M8が発表されてから、新たなライカブームが静かに始動しました。

それは前世紀のそれとは違って書店の一角を様々なライカ本が占めると言うものではありませんでしたが、情報はネットで行きわたり、デジタルライカのボディにも戦前のスクリューマウントのレンズや往年のライツのレンズが装着できると言うことで、皆が改めてライツのレンズに注目するようになったと…

そうした中で、2015年2月には、11年ぶりに「ライカ通信」の創刊号~第14号までが復刻され、「ライカ通信スペシャル」と言う特別版までもが出版されました。


911は、最新モデルの992も往年の911のスタイルを踏襲しているものの、現行モデルとナローとではパーツの互換性は全くありません。

ところがライカは、レンズをエンジンと考えると、最新の991のボディにナローのエンジンを換装できるようなもので、半世紀も前のエンジンがクラッシックではなく現役で問題なく通用すると言う、類い稀なビジネスモデルを実現させています。

少し前は、M型がデジタル化されるなんて誰も考えてもみなかったと言うのに、それが実現するまで、こうした雑誌が深く静かにライカブームを潜行させていたのかと思うと、改めて感慨を深くしたのでありました。
Posted at 2020/11/26 23:15:15 | コメント(1) | トラックバック(0) | ライカブーム | クルマ
2020年11月25日 イイね!

欠番じゃなかった…

欠番じゃなかった…年に一度出された「カメラこだわり読本」…

ライカだらけだった95年版と比べると、94年版にはそこまでの「ライカ熱」が感じられなかった…

今揃っているバックナンバーを見ると、94年版の前は92年版で、これがどうやら創刊号…

南米密林を検索しても、93年版は出てきません。


92年版を出版してはみたものの、翌年に93年版を出すほどの目ぼしいトピックはなかったと…

よって、欠番になった…

そう思っていたのですが…


94年版をパラパラと眺めていたら…

「昨年の「’93カメラこだわり読本」では、…あこがれのニコンFの分解・組み立てに挑戦。…」とあるではないですか。

う~ん、南米密林にも出てこないのだから、これは92年版のことではないか…

そう思って92年版を探してみたのですが、ニコンFの分解・組み立ての記事なんてありません。


欠番ではなくて、93年版は実在したのか…


ははは、南米密林に頼らずに探したら、ありましたよ。

まだ手にしていないのですが…




これが93年版…

表紙はボロボロのカメラバッグ…

ここまでになるのは、間違いなくプロの仕業です。

後生大事にライカを撫で回しているシロートのカメラバッグがこんな風になるはずがありません。




これが93年版の目次…

ニコンF4に、ニコンFに、コンタックスRTS…

ライカのラの字も出て来ない…

つまり、93年の時点では、ライカは「こだわりのカメラ」の対象ではなかったと…

もちろん当時もM型ライカはあったし、それも既にM6の時代になっていたわけですが、ライカはこの手のマニアックな話の対象ではなく、もっと崇高なものだったのではないか…


ライカブームは90年代後半だと…

確かにそのとおりですね。

前半はブームだったとは思えない…


もちろん、それ以前からライカを持っていた人はいたと思うのですが、そういう人は、私のようなライカブームに影響された人や、今ライカを持っている人とは比べ物にならないくらい凄い人だったのではないか…




という意味では、この人も本当に凄い(笑)

70年代かなぁ、この時代に写真コンクールの商品とは言え、ライカを持っていたなんて…

と言うよりも、ライカを商品に出しちゃうコンクールって、いったい何だったのだろう…
Posted at 2020/11/25 21:07:02 | コメント(0) | トラックバック(0) | ライカブーム | クルマ
2020年11月23日 イイね!

前年はどうだったのか…

前年はどうだったのか…現役(新刊書)で初めて購入した「カメラこだわり読本」95年版がライカまみれだったと、前回書きました。

と言うことは、95年版が発行された95年8月の時点では、世の中は既にライカブームに突入していたことになります。

企画を練って、その後の取材や編集もありますから、その数カ月前にはそういう状態であったと考えられるわけで…

では、この前号はどうたったのか…

一冊2,000円もする高価なムック本なのですが、今は南米密林をフル活用して、このコロナ禍の中、自宅にいながら当時モノを安価に取り寄せることができるのであって、何とも便利な世の中になったものだなぁと。




これが1年前の94年版…

94月8月の発行です。

「”あの人達”に聞いた、いろいろな写真話。」とあります。

よくテレビで見た「あの人は今…」みたいなものでしょうか。

表紙のカメラもスピードグラフィック、スピグラで、ライカとは違います。




目次を見ると、

○赤瀬川・坂崎両氏が「対談に持ち込んだ」カメラ…

注記…赤瀬川さんが前回も登場したライカの聖人であることについては改めて言及しませんが、坂崎さんと言うのは、そこら辺のカメラ屋のオヤジではなくて、「♪星空の下のディ~スタ~ンス」の「アルフィー」のメンバー、坂崎幸之助さんのことです。



左が赤瀬川聖人、右が坂崎さんです。

当時こそ若いオニーチャンですが、今となってはカメラ好きのオッチャンになっていることでありましょう。

○初公開、これがニコンF4の試作機…

○「カメラ分解講座」中古の海に沈むカメラを、自分の指で確かめる…

と言った感じで、ライカのラの字も出てきません。

特集「あの人に聞く」で、四人の「あの人」が出てきますが、ライカの話はほとんど出てきません。

その後、128ページになって、ようやく「明石正己さんが語る木村伊兵衛さんとライカのこと」と言う記事が出てきて、ようやくライカの話になる…

つまり、95年版では誌面の半分がライカの話で占められていたと言うのに、前年の94年版ではほとんどライカの話が登場しない…と言うことですよ。

ライカの話で登場する明石と言うのは、日本のライカの代理店だったシュミットの写真部長だった方で、木村伊兵衛さんと懇意にされていた方なのですが、如何せん昔話なのであって、ライカ本の読み物の一つとしては面白くても、国中に胎動していたライカの新参者がいきなり読むものではないですね。

これらのことから想像するに、94年当時の「カメラのこだわり」の中に、ライカは重要な地位を占めていなかったか、そう言う動きが出始めていたにしても、企画を変更してライカまみれにするほどではなかった…

ライカブームの始まりは90年台後半…と言うのはかなり正確なのではないかと思えるのであります。




メイン特集である赤瀬川・坂崎両氏によるカメラ談義…

この頃は既にゲンペー聖人の「ライカ同盟」は刊行されていたし、そこに登場するステレオカメラ、コンチュラなども登場します。

この中にライカもあるのですが、パッと見ただけではどれがライカなのか分からない…

翌年だったら、ライカが累々と横たわったことでしょう。


つまり、この時点では、ゲンペー聖人はライカを所有していたものの、そこまで前面に出せるような状況ではなかったと…


数年後には、「カメラには二種類しかない、ライカとそれ以外のカメラだ」と、「平氏にあらずんば人にあらず」と言わしめた平清盛も真っ青な言われ方がなされるようになるとは、思いもよらなかったことでしょう。

この対談は非常に面白く、後でじっくり読むことにしますよ。


と言うことで、94年と95年の間には明確な線が引かれていると感じたのでありました。


この前史については、また改めて。
Posted at 2020/11/23 16:23:22 | コメント(1) | トラックバック(0) | ライカブーム | クルマ

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「予習したものの… http://cvw.jp/b/368036/47681967/
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