浜名湖ガーデンパークで開催されたEFM2022に参加しました。やはり浜名湖エリアで2019年に行われたEFM2019以来3年ぶりとなる全国規模での開催で、参加されたフォード車の数は5〜60台といったところでしょうか。昨日は日本で一番、ここに欧州フォード車が集結していたことは間違いないはず(笑
街中で欧州フォード車と出会う頻度が確実に下がっている中でも、こうして各地のナンバーを掲げた皆さんが揃うとやはり壮観です。今回は特に、普段のオフミには参加が少なめな日常系車種のエントリーもあったのがよかったです。
以下、日がな一日過ごした会場で目にとまったことを順に書き連ねます。かなり長くなりますが宜しければお付き合いください。
フィエスタ・最後のジェネレーション
今回は車種で言えばフィエスタの参加数が最多でした。その大半は私のを含めたB299でしたが、現行型のB479の姿も。こちらのSTは見るからに、かつてのエレクトリックオレンジをまとったフォーカスSTを彷彿とさせます。ファーラーさんが教えてくれたところでは欧州で500台限定のリミテッド・エディションだそうで、500台限定というのはフォードの得意技ですね。
STだけでなくST-Lineの姿も。国内には数台しかない相当のレアカーで、私も実車を初めて見ることができました。この角度で眺めると、最後のC-MAXあたりを彷彿とさせるモノフォルムのミニバン的シルエットに映りました。Bセグメントのハッチバックにしてはかなりボリューム感があるプロポーションで、面質もディテールの造作もダルで締まりがなく、小型車らしい軽快感やキレの良さに欠ける造形なのが何とも残念に思える点です。
先ほどのSTとこのST-Lineを見て気づいたのが、ルーフ左右両端のいわゆる「モヒカンライン」が無くなっていること。そのことだけでそれ以前からのフォード車とは世代が変わったような感覚があります。
質実な実用系フォードの鑑
フィエスタで忘れてはいけないのが、今回も遠路四国からご参加の同行二人さんのB256。つい最近大がかりなリフレッシュメントを受けて、ご覧の通り、フロントまわりはB256後期型に準じた仕様に生まれ変わっています。そのフィッティングぶりはお見事の一言、溢れるフィエスタ愛がなければこうは行かないはず。もはやヨーロッパ本家のB256たちをも上回る現役稼働車として、この先もさらに生きながらえていってほしいです。
同行二人さんのフィエスタと同じくらいのロングライフで今なお元気に乗られているというのが、こちらのフォーカスC-MAX。もうほとんど国内では目にする機会が無くなった車種だけに、自然にエージングを重ねた姿と出会えたことは本当に嬉しかったですね。
このフォーカスC-MAXに対して、私は個人的に「佳車」という称号を授けたいです。決して人目を惹く華やかさこそ備わらないものの、実用性と機能性において一目置ける存在であって(実際にオーナーさんもそう仰っていました)、欧州フォードが今みたいなキラキラ感を強めるより前の、質実剛健であった頃の集大成的な一台であるように思っています。
かつてもお目にかかっていましたね・・
今回ご参加の各車を見渡して、街中にいたところや、店舗で販売中であったところなどを、私が以前にブログで取り上げたことがあるお車が少なくとも5台は確認できました。手前のフォーカスは
2017年に小山の販売店を訪ねてレポートしたLhd.のMT車です。
そしてこちらのモンデオST220は、4年ほど前に神戸で見かけてブログに掲載していたまさにそのお車であるのが、このナンバーでわかりました(笑)。オーナーさんは、実車を見るより先に雑誌の試乗記事を読んで購入を決意されたそうで、購入のきっかけとなった当時のバックナンバーも大事にお持ちでした。ちなみに入手されたのは国内限定20台のファーストロットの最後の1台であったとか。
せっかくなので、
2018年当時に掲載した写真のアングルと近い構図を狙って撮影してみました。
欧と米をブリッジ、まさにフォードの象徴
EFM自体は欧州フォードがテーマであっても、個人的にはアメリカフォードだって一緒でもオーケーだと考えています。フォードにおいてはモンデオとフュージョン/クーガとエスケープのような関係だって当たり前ですから。その意味では今回マスタングのご参加があったこともよかったと感じています。そしてたまたま、このマスタングがグラバーブルーのボディカラーであったことから、あることを閃いて、フォーカスRSのオーナーさんにお願いして実現できたのが、こちらの並びです。
グラバーブルーと三代目フォーカスRSのイメージカラーであったニトラウスブルーが極めて近い色相であると以前から感じていたこと、さらに重要なのが、このS550マスタングとC346フォーカスのエクステリアデザインを担当したチーフデザイナーが同一人物であったことです。ほぼ同色の2台が並ぶことで、同じデザイナーのスケッチから生まれた2台のスタイリングの近似性が見えてくるのではないか・・そう思ったわけです。実際にこうして隣り合うと、想像していた以上に相通じる要素が明らかになり、2010年代半ば頃のフォードデザインのアイデンティティを導いたデザイナーの力量を実感することができました。
謝辞:欧州フォードの輪をつなぐ皆様へ
今回のEFM2022の開催においては、欧州フォードに長く親しんできたベテランのオーナーさん以上に、近年になって欧州フォードに乗り始めたという若いオーナーさんたちが中心となってオーガナイズされたということに、大いに心強さを覚えていました。
会場で、中心スタッフのお一人であったKyOhさんが愛車のフォーカスST170にこんな演出をされているのを目にして、まさについ最近、ここにあるカタログの車種を手にしたばかりの者として、自分よりもずっと若い方が同じ車種に価値を見出してくれていることが実に嬉しく感じられました。欧州フォード、これからも日本で愛される存在であり続けると期待できそうです。
久方ぶりとなる大規模開催の企画から運営までを務められた「欧州フォードの輪を未来へ繋いでくださる」皆様、そのサポートを担われた皆様、いつも私たちフォード乗りを支えてくださるFLCをはじめとする後援先の皆様、そして会場でお会いできた皆様方へ、愉しい時間を過ごさせていただいたことにお礼を申し上げます。さらに、初代フォーカスのパーツをご持参くださった同行二人さんとヨーストさん、どうもありがとうございました。いつ何時、重要なパーツが払底するやもしれないネオクラ車だけに、ありがたく手元でストックさせていただくこととします。
Posted at 2022/12/05 23:01:02 | |
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