ドライビング好きとタイム好きも別

クルマ好きとドライビング好きが違うのと同じように、ドライビング好きな人とタイムが好きな人も違います。実は。

こちらの方がより間違えやすいです。

サーキットを走るのは同じでも、タイムを出すのが好きな人、タイムが出ることで楽しさを感じる人と、ドライビングのその瞬間を楽しんでヒャッハーしてる人とは違います。

たまに残念というか惜しいと思うアレがあるんですけどね。


「今日はタイム出なかったから楽しくなかった」


という話を聞くことがあるんですよ。

いやいやいやいや、サーキットを走るだけで楽しくなくなくなくね？

タイムが出たら楽しくて、タイムが出ないと楽しくないって、それは競技の話ですよね。

こりゃちゃんと分けてお伝えしないといけないんだな、と某部屋をはじめたときに思った次第です。１日楽しく走って、タイムが出ないだけで楽しくないことになっちゃうなんて、もったいないじゃないですか。

タイムが楽しさの基準になってしまうと、タイムが出ないと満足しない病に陥ります。

サーキット用の車高調入れて、Sタイヤ入れて、エンジンをやって、金かける方向にしかならんのです。しかもタイムは必ず頭打ちになるから、どんどんドーピングしていくことになる。

そうなると続けるお金も大変で、結局はクルマから離れてしまうという。

ナンバー付き最速、市販ラジアル最速、そういうのが楽しい人は止めませんが、ドライビング好きとは別種族のポケモンです。

自分がどちらのポケモンか、ちょっと考えてみると実は違ったりするかもしれません。

競技やってる方からすると、ニュルブルクリンクの市販車最速とか本当にくだらない。コンフォートや操縦性を犠牲にして、レーシングカーより遅いのに最速とかウケる。

たまに話題になるＦＦ車最速は実はコレです。



アウディＴＴ－ＲＳ。

ルノーとホンダが市販車でいくら頑張ったところで、最速はアウディなのです。レーシングカーだから当然だって？　最速と言いたいならレーシングカーを作ってレースに出ればいいのです。

最速を求めたらどんどん速くなっていくしかないわけで、行き着く先は事故で誰か死んで終わりです。ニュルに限らずどこでも同じ。

それでもタイムを追いかけたい人はそれでいいし、ちゃんと自分で制限して大人のタイムアタックを楽しんでる方も知ってますので、それはもちろんＯＫですよ。

タイムって良くも悪くもわかりやすい基準になっちゃうから、ここでは別の価値感をお伝えするということで。だいたいオレはタイムもドライビングも大好きですから（笑）。