新な 佩刀が 加わりました。濃州住藤原兼道。
この 御刀は、兼道刀匠 73歳の時、昭和48年に打ち下ろされた 円熟の最高傑作です。
刃渡り71cm。 元幅3.4cm。 先幅2.8cm。 重ね0.72cm
重量 1.2kg。の 鎌倉期の 山城来 国光を写した、堂々とした体配で、しっかりと 刃肉が付き 美しい蛤刃をしています。
拵は 真っ新の物になっておりまして、金具は 銀一作、雲龍の図。
目抜きは 剣巻き龍漆仕上げ、鍔は 鍛造 龍透かし彫り。
切羽が 銀でなかったのが 残念ですが、この刀は 白鞘で保存せずに拵に入れたまま ガンガン使うつもり^^;なんで、傷めば 交換します。
栗型にシト留めが 付いていないので、提げ緒は 解かずに使います。
ハバキも 銀。 羽二重風の 一枚ハバキです^^;
この方が 堅牢なんで、ガタツキが出ない分 助かります。
刀屋が、登録証を 鞘に 括り付けてくれてますが、アリガタ迷惑^^;
刃紋は 直調の 互の目丁子。
直刃に見えますが、大きく波打ち、足が 細に入り、匂い出来で 煮 葉も交え 国光の波紋を 再現しています。
圧巻なのは、この 地金肌!
小板目肌が 良く詰んで、随所に 木目肌を交え、これまた 来国光の上作を観るが如くの 美しさ!
鎬地と 刃中に 小さな鍛え傷が 数か所ありますが、これも 手作業で丁寧に鍛えた証でありますし、使う分には 全く支障なしです。
一般的に、居合道で使用される 真剣は、650g~850gくらいの軽めで、柄元バランスのモノが多いのですが、コイツは 1200gもある重量級^^;
普通の1.5倍もありますが、我流派である 鹿島神流では 強く打ち払う刀法を多用しますので、薄くて軽い刀では、折れてしまう恐れがあり、これくらいの ゴリッ!とした 鉄棒のような^^;刀が、使い易いのです。
切っ先(帽子)も フクラ付き 小丸に返って 国光の定跡通り。
刀匠彫の 樋(血溝)も 上手で美しい仕上げです。
992カレラといい、兼道といい、美しくて 実用性があり ガンガン使えるモノに 出会えて 幸せです^^
日本刀は 今や芸術品として流通しておりますが、本来は 人切り包丁としての道具。
992カレラも 兼道も、十分に鑑賞目的にも 堪え得ますが、道具として最良の機能を有し得なければ、私としましては 鑑賞するに値しないのです。
男の持ち物は、デザイン(美しさ)と機能が 両立してこそですね^^
Posted at 2022/11/27 01:45:01 | |
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