ちなみに、私は素晴らしい車の広告は嫌いです。(笑)
例えば、かつての名車フォルクスワーゲンビートルのキャンペーンを
見てみると、何というか良くできた広告で、いちいち納得させられます。「格好や大きさ(見栄え)ではなく機能や実用性で車を選ぶ」ことを訴える一連のキャンペーンは、車の特徴や美点を挙げているようでいて、実は「格好ばかりを気にする愚者」に「知的で合理的な人物」におなりなさい、と言っているかのようで気に入らないのです。ライフスタイルや個人の価値観の転換をうながす広告戦略は(その真の目的がただ単にモノを売るという事である事に気づくと)苛立たしい事この上ない、と。(笑)。
ライフスタイルや価値観がまずあり、それにあった車を選び取るという主体性を失いたくはないと思いますし、それが逆転した人の有り様を滑稽と感じる私としては、この手の広告戦略に最も警戒感を持ってしまいます。
他にも、車よりも
CMのキャラクター(タレント)が全面に出てくるようなキャンペーンは願い下げ(笑)。いったい何を言いたいのかと悩むこと小一時間。こんな男は素敵でしょ?こんな男になりたい(付き合いたい)なら、この車を買いなさい って言うことなのか? (この場合、この車が実際良いのか悪いのかは全く別問題です。あくまで広告戦略に対する個人的な印象です。)
「ものより思い出」というフレーズも実は気になってしまいます。(と思ったら言いたいことをそのもの
ズバリと書いてくれた記事を発見。前半部分です。)「『ものより思い出』ですよ!奥さん!」なんて価値観を宣伝しないで、「思い出を沢山作る為に」その車のどこをどうしたのか、そっちを教えて欲しいのです。教えてくれたら、その車を自分の暮らしの中にどう置くのかを自分で考えますよ。(しつこく書きますが、この車が実際良いのか悪いのかは全く別問題です。あくまで広告戦略に対する個人的な印象です。)
所詮車の広告なのですから、「ウチの車は他のより速いよ!」「しかも安全だよ」「運転して楽しいよ」とかの列挙やイメージ構築は全然気にならないのです。♪ズーム、ズーム、ズーム♪とかは手放しにOKだし、「駆け抜ける喜び」とかもストレートでOK。そういった部分のインフォメーションが豊富なのはむしろ歓迎ですね。
また、その車自体がある種の価値観やライフスタイルを喚起させるのであればそれも受け入れます。「Volvo for life」とかは、何も言っていないのに、なんとなく(というかかなり鮮明に)Volvoのある生活というものが想像出来ます。ここら辺は一朝一夕に出来る広告戦略(ブランド戦略)ではないので、ある意味敬意を表してもいいかと。
あくまで個人の価値観が先、車はそれについてくるモノだと思いたいですね。
※このブログは04/8月に他のブログに書いたものを編集したものです。
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★徒然に車のことなど | クルマ
Posted at
2005/04/21 15:06:38