
久しぶりにマル君登場(笑)。エレベーターで乗り合わせると、やや興奮気味に
「今度出た
エアウェイブっていいですよね!」と車の話題の割には珍しく目に生気が満ちあふれています。私には興味のない車なのだけど理由を聞いてみると
「実用的ですし、気持ちよさそうじゃないですかっ!」と明快な答えが。
「試乗してみたの?」と聞くと
「いえ、CM見ただけですけど」と・・・。
我が家は30代後半の夫婦二人で子供なし(多分この先もつくらないと思う)なので、車の選択に制限はほとんどありません。大抵乗車人数は2名、アウトドア用の道具を積み込むこともあるけど、実際はセダンでも問題はないレベル。車に求める条件として、いわゆる
ユーティリティーという部分のプライオリティーは低いのです。年のせいか快適性という部分のプライオリティーが高まりつつありますが、やはり一番気になるのは
走る、曲がる、止まるという基本的な性能。もちろん安全性にもこだわりますが、基本性能が高次元であることが、安全性の高さの必須条件でもあるとも思っています。(そういう私の個人的な意見として以下をお読み下さると助かります。)
そういう状況なので車の床が平らであるとか、シートアレンジが自由であるとかはにはあまり惹かれる事がないのです。ましてや天井がガラスであるとかはほとんど興味がないのです。というか、むしろ、一目見て分かり易い
そういう部分の評価を重視してはいけない!とアマノジャクな私の中の小人が叫ぶのです。
多人数が乗れる、ウォークスルーが出来る、というような「必要を満たす要素」(これがまさにユーティリティーと言うことですが)は車の売れ行きを左右する要素なので、各メーカーは血眼になって開発をするし、広告でも大きく打ち出す部分です。それ故、「今必要とされている事(ニーズ)」に沿った形での車は雨後のタケノコのように沢山出てきます。そんなタケノコの中で一寸他から抜きんでるため、屋根をガラス張りにしたりするんでしょうね。本来は他との差別化は、「走る、曲がる、止まる」といった基本性能の高さでつけてもらいたいな、と個人的に思う反面、そういう分かり難い部分って打ち出しにくいだろうなと納得してみたり。(実際のところ、エアウェイブの走りは良いようですしね。)
・・・それでも、私のアマノジャクな小人は声を嗄らして「それでいいのか?」「わざわざ名前をつける車なのか?」と叫んでいます。屋根をガラスにするのは、
プジョーが一つの仕様として前からやってるよ。きっと他のメーカーもすぐそういう車を作るよ。その時新たな車種名をつけたこの車はどうなるの?と。訴えるべき所が違うんじゃないか、と。
私はホンダが好きでした。20年近く前、初めての海外旅行で行ったアメリカ。NYでは見かけなかったシビック(CVCC)がWashington.DC.では沢山走ってました。嬉しかったです。その後アメリカで日本の車の評価が上がっていったその先駆けだったのではないでしょうか。「子供達に青空を」というフレーズには共感できますが、「車の屋根に青空を」という広告戦略(差別化)は安易に過ぎるような気がします。
ニーズは誰にでも把握することが出来ます。「今必要とされている事」に気が付くのが早ければ、数年ライバルに先んずる事が出来るでしょう。ただし、それは
たったの数年のことなのは発表後爆発的に売れたフィットと、後発ながら継続的に売れているヴィッツの例を見れば明らかでしょう。(もちろんヴィッツを後追いで出したTOYOTAを誉める気には到底なれませんが)
また、ホンダのCMはとても上手です。この数年のファミリー向けCMのBGMの心地よさ、楽しさはあか抜けない某S社とは雲泥の差です。でも、その上手さが仇にはならないか心配です。「気分を売る」CM戦略によって、技術メーカーが窮地に陥る事を私達は最近ソニーの例で知りました。同じく、数多く高い基本性能技術を持っているのに、安易な戦略をとりつづけるとホンダはどうなるのだろうと最近よく感じるのです。杞憂であればいいのですが・・・。
長い独り言になってしまいました(笑)
Posted at 2005/05/24 12:38:14 | |
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