3年前からずっと京羅木山(京羅木山城跡・標高473m)を見上げてはどんな険しい登山道かと思っていましたが、いざ初めて登ってみれば整地され幅も広い林道が続く登山道でとても登りやすく拍子抜けしてしまいました。
そのため京羅木山から下山途中には、やや物足りなかった思いから余計な?欲を出して寄り道をしてしまいます。
それが勝山城跡です。
勝山城は、古くは滝山城と呼ばれ尼子十砦(あまごじっさい)の一つでした。
尼子十旗(あまごじっき)は、戦国時代に出雲国を支配した尼子氏の本城である月山富田城を防衛するため配置された主要な10の支城です。
本城の
月山富田城を守る尼子十旗は、
白鹿城、
三沢城、
三刀屋城、
赤穴瀬戸山城、牛尾城、
高瀬城、
神西城、
熊野城、馬木城、
大西城。 (攻略済みのお城はブログのリンクを貼ってます)
尼子十砦(あまごじっさい)は、月山富田城と尼子十旗との間を繋ぐ10の城砦です。
十神山城、神庭横山城、
三笠山城、赤崎山城、豊岡城、高尾山城、高守城、勝山城(滝山城)、寺山城、
安田要害山城 (攻略済みのお城はブログのリンクを貼ってます)
しかし、古くは尼子十砦であった滝山城は月山富田城攻めの際には毛利元就が本格的に改修して本陣を置く勝山城となりました。 (毛利が尼子に勝って勝山と呼ぶようになったらしい)
勝山城は京羅木山から東へ伸びた丘陵の一つである勝山山頂(標高250m)に築かれています。
京羅木山の登山道の途中に勝山城跡へ繋がる山道への入口がありました。
11時34分、勝山城跡に向かってみることにしました。 なお、案内看板では距離や時間は不明。
勝山城跡へ繋がる山道は京羅木山から伸びる丘陵の尾根を歩く感じ。
京羅木山の登山道本線は整地され幅の広い林道だったがこちらは本格的な山道です。
山道の途中には案内看板がいくつかあります。 ただし、距離や所要時間は全く記載無し。
戦国時代には尼子・大内・毛利の兵士が何度も往復し状況を伝えたことであろう・・そんな京羅木山(京羅木山城)と勝山城を繋ぐ山道を歩く。
最初はこの山道をハイキング気分で順調に進んで行ったのですが・・
徐々に
荒れてくる。
竹林に入ると暗く寂しくなり不安になってくる。 吹く風に竹が擦れる音が実に不気味だ。
垂れ下がった笹のカーテンを掻き分けて潜ります。
勝山城跡へ向かうことにしたことを後悔し始めるが、もう少し頑張って進んでみる。
この辺りは谷になってるようで流れる沢を渡る。
声質からたぶん大きなカエルの鳴き声も聴こえる。 早くここから抜け出したい。
深い竹林の谷底には石垣も見られました。
薄気味悪い谷の竹林を抜け出して再びハイキング気分で山道を歩きます。
京羅木山から伸びる大きな丘陵の一つを登るところ。 この丘陵を越えないといけない。
額に大汗して京羅木山と勝山城跡との間にある大きな丘陵のピークに立つ。
目前に見える山(丘陵)が勝山城跡。 そしてその先に月山富田城がちらり見えてます。
丘陵から丘陵(勝山城跡)へ。 尾根を下ってまた登る繰り返しとなりますね。
おっと、ここは!?
妙にうねうねとした場所。 横方向の空堀が3つ続く三重堀切です。
うねうねした三重堀切を歩いて回り込むようにして・・
そこから登ったところに正方形で広い平坦なスペースが現れる。
ここは四方を土塁に囲まれた枡形虎口で勝山城跡の入口です。 12時15分、到達。
枡形虎口を登ってきたほうとは違う方向から撮影。
特に勝山城跡の案内や説明看板はありません。
土塁の上から枡形虎口を見やる。
三重堀切と枡形虎口が勝山城跡の遺構でよく分かりました。 三重堀切~枡形虎口の動画です。
三重堀切の他にも枡形虎口へ登る間にうねうねした竪堀が見えてます。 勝山城跡には40以上の竪堀が囲むらしい。
枡形虎口から城内を進んで長細い郭跡が続く。 この辺りが最高地点なので主郭跡なのか?
山道には道案内看板がいくつもあったのに、勝山城跡の現地には城跡の案内看板はありません。
勝山城跡の山頂は雑木林で眺望無し。 行ったり来たりうろうろ捜すも三角点は見当たらず。
勝山城跡は単独の山ではなく京羅木山の一部、丘陵の扱いなので三角点は無いのだと自己納得。
仕方ないので最高地点の雑木林をバックにこれにて勝山城跡は攻略とします。
主郭?と思える最高地点を越えて先に進んだ端には平坦な郭跡がありました。
この郭跡の一部から景色が開けてます。
月山富田城跡が丸見えだ。 しかも桜満開。
毛利元就が月山富田城攻めに本陣を置いた勝山城跡から月山富田城の動きが見渡せる。
勝山城跡では40分ほど見て回り、それから来た道を戻っていきます。
帰り道では急に足元でガサガサッ!とヘビが動いて逃げ出すので驚いて飛び跳ねてしまいました。
もっと早めにこちらに気が付いて静かに逃げてくれてればいいのに。 山歩きでヘビに遭遇したのは本当に久しぶり(
4年前の金山要害山城以来)だったのでかなりビックリしました。
帰り道でも谷底のシダが茂る竹林を通ることになります。
この辺りが一番暗くて気味が悪く何かが出てきそうで不安になります。
13時33分、京羅木山の登山道本線に戻ってきました。 ここまで来れば安心。
ここからは整地された道幅の広い林道を下っていく気楽な展開。
最後の200mは森の中の山道を下りて金刀比羅宮の裏手に出ます。
13時51分、金刀比羅宮の駐車場に戻ってきました。
京羅木山(京羅木山城跡)の登山のつもりが、オプションで勝山城跡まで行ってしまいましたね。
京羅木山・勝山城跡での活動時間は約4時間。
金刀比羅宮からはハンドルを切り返すヘアピンカーブがある狭い道を下りるのが嫌だったので、
もう一つ別の道を選んで下りたらそれも狭い道で最後は公園に出て車は行き止まりだった。
公園の芝生の上で愛車撮影のパチリ。 やっぱり元の来た狭い道を通って下山しています。
この後は京羅木山山頂や勝山城跡から眺めた桜満開の月山富田城跡に行ってみました。