
音楽は好きかと問われると、すんなりハイと答えられない自分がいる。
小学生の1年だか2年生の時、家にあったハンダゴテなんか握って工作を始め、4年生頃オヤジが仕事帰りに大阪の日本橋で買ってきてくれた電気パーツで鉱石ラジオなんか作ったりした。
そのラジオで音楽を聞き始めたのが、自分で音楽を聴くようになった最初だったように思う。
小学校の頃は、歌謡曲とか浪曲とかクラシックとか、いろいろ聞いていた。
ただ、好きな曲があっても誰が歌っているとか知ろうというほどの熱意があったわけじゃなくて、聞き流している感じだったかな。
ラジカセなんて まだ世になくて、好きな曲を聴くことができるのは時の運。
鉱石ラジオでまともに聞こえるのは、1局か2局だったから、再び聴くこともなく記憶から消えてしまった曲も多いはず。
たしか大阪万博が開催された小学6年生の年に、化粧品のコマーシャルでチャールズ・ブロンソンが「ん~~ン、マンダム」とか唸っているバックに流れていた、ジェリー・ウォレスが歌う「男の世界」って曲を聞いてから、一気に洋楽に入っていったっけ。
意味がある歌詞が性に合わなかったようで、何を歌っているのか分からない洋楽の方が良かったのかも知れない。
中学生になって、バリー・ホワイト&ラブアンリミテッドの「愛のテーマ」を聞いて以降、歌詞よりも曲調が主のBGM系とか 今は死語のフュージョンなんてジャンルばかり聴くようになった。
そんなわけで 山口百恵とか、サザンとかの世代ではあるけれど、まともに歌える曲はない。
新しい曲を聴きたいとかいう欲求はなく、これまで聴いた好きな曲だけで満足なので、音楽は好きだけど音楽好きとは言えないような。
小学校だったか、中学校だったか定かではないけれど、ある曲を何回か聴いた。
ものすごく好きだったけど、以来聴くことがなくて、あれは誰の曲だったのだろうと思っていた。
「メルシーメルシーウーマン」
そんな一小節が耳から離れず、曲調から きっと好きな女性を想う曲なのだろうと思っていた。
6月の上旬、偶然その曲に巡り会えた。
嬉しかった。
実に50年ぶりだ。
中学のぷちクラス会の誘いを受けていたけれど、遠いし集まるのは数人のようだったので不参加にしていた。
でも、この曲を聴いたとたん、みんなに会いたくてどうしようもなくなった。
会う機会を絶つと、もう会えなくなるんじゃないか、
そんな気がしたのもあるけれど、今にして思えばちょうど彼らと過ごした時代に聴いた、とても好きな曲。
兵庫への往復、ずっとこの曲が頭の中を巡って聞こえていた。
ただ、好きな曲なのに、「なぜこんな終わり方なのか?」と違和感を覚える最後だけは、どうしても受け入れられない。
何十回も聴き返しながら、毎回終わりを聞かずにリピート。
今になって知ったことだけど、「メルシーメルシーウーマン」ではなくて、「マーシー・マーシー・ミー」。
そして、今日知ったのは、
この曲の意味。
淡い恋の歌ではなくて、環境破壊を憂う歌詞だった。
全体の曲調とは合わない終わり方も腑に落ちた。
これまでメッセージ性の強い曲を避けてきたけれど、訴えるものがあるのなら聴いてみようかな。
Posted at 2022/08/07 22:13:39 | |
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