クラゴン親方のブログ一覧

角田裕毅選手レッドブル入り決定で鈴鹿が盛り上がらざるを得ませんな。

チケットも完売目前らしいですよ知らんけど。

一方で、ローソン選手があそこまで苦戦したマシンに乗るのは貧乏クジなのではないか、という話もあります。

そのあたりヨーロッパの複数チームと契約してレースをやったドライバーとして、好き勝手に所感を述べてみました。

正式発表の２時間前に。



発表前だから歯切れが悪い部分もありますが、発表してからだとヒャッハー！となってしまうので、ある意味現実的な話になっているかもしれません。

せっかくだから正式発表後の今の気分でぜんぜん違う話を収録してもいいやもしれません。

こういうのは祭りですから、みんなで楽しく遊びましょう。もちろん応援として。

個人的に興味ある部分もあるので。

角田選手レッドブル入りなし、残念でしたね。

報道ではだいぶ前からローソン優勢とは出ていましたが、それでも決まるまでは期待してしまうのがファンです。

角田ではなくローソンというのがだいぶ不可解ではありますが、それもチームの決定。責任を取る人が決めたことですから、どうなるか見てみようではありませんか。

ヨーロッパのレースをちょっとだけ知ってるおぢさんが、そんな話をしております。



レッドブルのチーム代表のホーナーさんが、角田選手のことがキライであるとか、人種差別だとか、そういう話は基本的に違うんですよ。

そういう個人的な感情がもし仮に万が一あるとしても、それでも勝つことを優先するのがレース屋です。

キライでも勝てばいいともちょっと違って、勝つのが大好きで、勝てるヤツが大好きなんですよ。速ければ好かれる世界です。

ローソンに実力で勝って、実績も豊富でも、角田選手は好かれるほど速くない、というのが結論です。今の時点では。



あるいは角田もローソンもそんな変わらないから、じゃあ好きな方でいいやという選び方もあるでしょう。それも速くないのが悪いのです。速さはすべてを解決します。

オレはとてもひねくれているので、レッドブルがローソンを選ぶのはそれでいいとして、早く他のチームとの契約をまとめて、ローソンがコケたときに乗れって言われても「他のチーム行くから無理」って断るくらいになってほしい（笑）。

最近レースのアレで話題になりがちの女性ドライバーの話です。

写真は２００９年にニュル２４時間レースのドライバーズパレードで前にいらっしゃった、ニュルの女王サビーネ・シュミッツさん。生前お会いしたことあるけど、ぶっ飛び激速おばちゃんでした。

誰がということではなくて一般的なアレですので、そこはお間違いなく。

そもそも論でいえば、世にもめずらしい身体能力の差が出にくい競技なんだから、同じ条件で正々堂々と勝負すればいいだけの話です。

もちろん男性であることが有利になったり、常軌を逸したレベルの筋出力が必要と言う話になったら、それは是正すべき。モーターレーシングはそういう競技ではないので。

という話。



それだけの話なのに、世間では女性というだけで話が歪みやすい、歪めてしまいやすいのが、まさに女性を前にした男性のアレでなかなか胸熱です。

女性だからダメだというのはもちろん問題外ですよね。女性だから運転がヘタだとは全く思いません。

運転が苦手と自覚する方は女性の方が多めのような気はしますが、自覚がないだけでヘッタクソな男性は山ほどいます（笑）。

レースの世界では、ダニカ・パトリックさん、そして写真のサビーネ・シュミッツのように素晴らしい実績を残してる方がいらっしゃるわけで、性別は問題ではなく個人の資質と考えるのが論理的でしょう。

いまのＦ１には女性ドライバーはいませんが、Ｆ１ドライバーになれない男性も山ほどいるし。

その上で余計なことをアレするならば、Ｆ１やＦ２、ローカルなトップフォーミュラのレベルで、女性だから、ルーキーだからやさしくしてあげようよ、というおじさんは、それはそれで気持ち悪い。厳密にいえば差別的ともいえるかもと思います。

上のレースに出るということは、結果を出せば一気に実績と知名度が上がる。

結果が出なければ「あいつダメだな」という話になる。

そこは表裏一体の世界で、それが必然なんですよ。ハイリスクハイリターン。

だから下のクラスで腕を磨いて、実力をつけてからステップアップするのが筋というモノです。Ｆ４やＦ３あたりでビリを走ったところで、何の話題にもならないから大丈夫。

人に見せるレースよりは登竜門としてのアレが強いし。でもその上になるとそうはいきません。プロの興行として高い入場料が発生する。



実力ないドライバーが身の丈に合わないレースに出てボコボコにされるなんて当たり前。そこを手加減するのはそれはそれで不正義ということになりますかのう。勝負の世界なんだから。

という各方面を敵に回していくスタイル。

今年もＦ１がはじまりますね。楽しみじゃ。

Ｆ１フランスＧＰが終わったところでアゼルバイジャンＧＰの話です。

Ｆ１の話は別のところでアレしてるんですが、タイヤの話だからここがいいべ。

レッドブル・ホンダ優勝目前のバーストにぶるわあああああああ！ となった方もい少なくないでしょう。

タイヤのグリップの要素には粘着力、ヒステリシスロス、凝集力というのがあるそうで、この場合の問題はヒステリシスロスです。

ヒステリシスロスを要約するとタイヤの構造の変形によるグリップ。

タイヤの空気が少ないチャリンコで走るとペダルが重いじゃないですか。アレがヒステリシスロスです。

Ｆ１はとにかくグリップが欲しいから、空気圧をできるだけ低くして、タイヤのグリップを上げたい。

ただし、構造が変形し続けるといずれ破断します。

スプーン曲げじゃないけど、ああいうちょっと柔い鉄を折ったりするときって、ある方向に曲げて、逆方向に曲げて、というのを何度もやるじゃないですか。あの状態です。

なので、Ｐレリからはタイヤの空気圧を下げるなというお達しが出ていて、それは許容範囲を超える変形を避けるため。なのにバーストしたということでいいんですよね。



Ｐレリの発表はデブリを踏んだということで、まあ予想通りです。

構造に問題ありましたなんて言えるわけないべ（笑）。

が、デブリを踏んでいたなら、タイヤにダメージがある→空気が抜ける→変形が大きくなる→構造が破断という順序をほぼ通過します。

空気圧はチームでモニターしてるはずだから、空気が抜けていないなら、構造が突然どかーんと逝った方が可能性が高いんじゃないですかね。知らんけど。

以前から何度かこういう話はあるけど、基本的に構造が弱い。あるいは製品の誤差が大きいということで、メーカーとしては絶対に認めない話です。



ビードが外れそうなくらい変形してる。Ｆ１のアレはすごいですな。

変態のみなさんが縁石乗ったりコース外を走ったり、もう好き勝手やるわけじゃないですか。

メーカーとしては大変だろうけど、それでも何とかしてもらうしかないんですよね。関係者の安全に関わるので。毎回毎回デブリのせいにするんじゃねえ、というのがドライバーとしての意見です。

オレのタイヤがバーストしてから、同メーカーの全チームに空気圧上げのお達しが出たこともあったりしますので。

クラッシュもコースアウトもしないで普通にピットに戻って、みんな「どしたの？」って顔してたのウケる。いやタイヤバーストしてるから（笑）。

友人に教わったナイス表現で「未開の部族の儀式」っていうのがあるんですよ。

もちろん特定の方を揶揄する意味ではありませんよ。

自分には理解できないけど、この人たちには大切なことなんだな、と他者への理解を拡げるニュアンスです。ある意味で。

サーキットなんて興味ない人が見たら、同じところをぐるぐる周る儀式だし、Ｆ１マシンはその一番イイカンジの神具ですね。

神具だと思うとさらにカッコイイ。

レースのスタートなんて、みんな整列してまさに儀式っぽいし。

しかも誰が一番速いかキメるだけだと思うと、より儀式感がアレしますな。だからモーターレーシングは一種の神事なんですよ。知らんけど。

ＧＴウイングあたりは、知らない人にはチ○コケース（ヤメロ）相当に見えるかもしれないし、自分が好きなことは普通の人にとってそういう珍妙なモノなのではないか、という視点は常にあるといいです。



クソ暑い真夏にクソ暑い車内でわざわざクソ暑いコスプレして密閉空間でハァハァしてるってそこそこの変態ですよね。

そうだアルファタウリ号の写真をアレしないと。