クラゴン親方のブログ一覧

ブレーキは「抜く」です。

「残す」ではないですよ、と言いつつ実践的に検証してみるのがクラゴン部屋です。

だってやってみなきゃわからないしー。

クラゴン部屋のドライビングは理論が先ではなくて実践が先です。

理論的に良さそうだからやってみるべ、ということもありますが、基本的にはハイパフォーマンスなドライビングを体現して、そのドライビングを分析したのがクラゴン部屋の指南になっておりますよ。



ブレーキ残すのも上手いなオレ（笑）。

このくらい上手いとブレーキを残してもタイムが出てしまうかもしれませんな。

じゃあどっちでもいいじゃん、というのは半分だけ正解です。

プロがやるならどちらでもＯＫです。が、弟子のみなさんにはオススメしません。なぜかというと、難しい旋回制動をしなきゃいけないから。

旋回制動が百発百中でできるならいいけど、それができりゃプロです。

コーナリングだけでも大変なのに、旋回制動に失敗したらコーナリングも失敗ってなかなかのプレイですな（笑）。

そういう不確定要素は排除した方がいいんですよ。失敗しにくいドライビングは再現性が上がるでしょ。再現しやすいことは上達しやすいから。

というわけで、クラゴン部屋では推奨しない「ブレーキを残す」ドライビングを全力で検証してみましたいえーい。

今回は豊富な外カメ映像があるんですよ。

車載映像やデータロガーを使うと、確かに操作は詳しく見ることができます。なんだけど、そのときのクルマの挙動はわからないんだよね。

外から見た方がわかることは実は多いです。

そんでもって今さらですが、ブレーキは「抜く」ですぜ。

「ブレーキを残す」は物理学的にも指導言語としても不正確です。という定期連絡（笑）。



この映像はわかりやすいべ。

ブレーキランプが消えたあたりで、キュンッと旋回しているのがわかりますかね。

それはなぜかというと、タイヤのグリップを横方向に使えているから。

これはドライビングスタイルではなくて、物理的にそうなのでよく覚えておいてください。だってそうなってるんだもん。

操作としては、実際にはブレーキランプの消える位置より少し手前です。ブレーキが利いてないけど、ランプは点いてる遊びの部分があるはずだから。

ブレーキングは直線で、コーナリングは定常円。これが基本です。完全に定常は難しいですができるだけ。

その間の過渡領域でステアイン＆ブレーキを抜くということで。

前から見るとこうです。



ホラとっても簡単そうだネ！

このあたりはクラゴン部屋で指南していることだから、あんまり詳しくはアレしませんが。

ブレーキの抜き操作でいえば、例えばフロントのダンパーが抜けていて、ブレーキを抜くとすぐにフロントがポンッと浮いてしまうクルマなんかは、ゆーっくりと抜く操作がいいでしょう。

フロントにダウンフォースの利いてるレーシングカーなら、スパッとブレーキを抜いても大丈夫です。フロント荷重が抜けすぎないから。

クルマによっても少し違うので、興味のある方はマイカーで研究してみてください。

では車載映像でも行きますか。

ホンダアクセスのスポーツサスとブレーキパッド以外は、走りに関してはほぼ純正のＳ２０００です。

２名乗車でひとり抜いて５８秒５０が出てますので、１名乗車なら上手くやれば５６秒台が見えます。純正にかなり近いＳ２０００としては、なかなか変態的なタイムです。


タイムを気にするなって言ってるじゃないかって？

オレはいいんですよ（笑）。

別に目標のタイムを出そうとしてるわけではないから。今のドライビングスキルと、クルマの性能の目安として５６秒が出ちゃうかなーというだけのアレです。

ドライビング的にもかなりの仕上がりなので、リンクサーキットを走るみなさんは参考にだうぞ。

あとついでにドライバー映像も撮ってみました。

自分でこういうカメラを設置して編集で合成して、しかもそれをドライビング指南しながらできるんだから、技術の進化はすごい。

年に１度のアレ場所やってきました。

アレ場所では「アレをアレする」というクラゴン部屋最高難度のドライビングを指南します。

アレにはちゃんと言葉が入りますので、意味がないことをただ面白くて言ってるだけではないんですよ。面白いけど。

ここまで書いて思ったんですが、アレをアレってすげーウソくさいな（笑）。

まあいいんですよ。そもそもクラゴンで部屋だから。本当に難しいことをやるので、準備が出来ていない人が間違って来ないようにもしていますので。












アレ場所はいちおうアレをアレの解説＆体験稽古のはずだったんですが、今回は完全にアレ鍛練編でしたのう。

オレの親方走見も気合い入りまくって、最終日はＳ２０００がガス欠寸前でした。

参加資格があったり、守秘義務があったり、なかなかハードルの高い稽古ではありますが、ニュル最速クラスで実際に使っているドライビングなので、そういうもんだと思ってください。

今年も多くの方にご理解をいただいて、いい稽古になりました。

アレ場所は今のところ福島のリンクサーキットのみで開催です。

もっと近くでやってほしいという声もいただいているんですが、どこでもできる稽古ではないのでね。気合い入れてみんなで福島に行きましょう。

コメントでいい話をいただいたので復習しておきましょうか。

後輪駆動の方がいい、よりスポーツ的というのはみなさんなんとなくご存知だと思いますので、何でいいのかより具体的に挙げていきましょう。

前にも書いたような気がするけど、まあいいべ。細かいことは気にしないでください。オレは気にしませんので（笑）。

後輪駆動車にどんなアドバンテージがあるのか。ＦＦ車と比較しての話です。


・前後の重量バランスがよくなる。

・前後タイヤでステアリングと加速を分割できる。

・アクセルＯＮでヨーレートを増やせる

・アクセルターンできる。

・イイカンジにドリフトできる。


というところですかのう。何か忘れてたら追加します。

メカニズム的にはタイヤは４つありますから、フロントで操舵、リアで加速に分けられたら、かなり大きなメリットがあります。反対にＦＦ車最も苦手なのがここで、フロントタイヤで操舵と加速をしなければならなくなりやすいというところです。

なぜ「なりやすい」かといえば、必ずしもそうではないからです。ドライビングで対応可能です。ふふふ。

そしてドライビング的には、アクセルＯＮでリアの操作をできるので、コントロールの自由度が上がります。

やっぱり遊びですから、自由なのは大切。

ＦＦ車は基本的にアクセルＯＮでアンダー方向にしかなりませんが、後輪駆動車はアンダーにもオーバーにもなりますので、それだけドライビング鍛錬も進みます。

複雑な反応をする方が、コントロールする余地が生まれるので。

マイカーのＳ２０００は完全に親方のドライビング鍛錬車なので、鍛錬のために後輪駆動必須です。ＦＦ車だったら買ってないです。


ただし！

出来の悪いＦＲ車よりも、出来のいいＦＦ車の方がドライビング鍛錬になるし、楽しいです。コレは間違いない。だからＦＲ最高とは思わないんだな（笑）。

例えばＳ１３、Ｓ１４、アルテッツァ、最初期の８６／ＢＲＺあたりはちょっとツラいモノがあります。ハンドリングの良さという意味で。

チューニングして良くすることは可能だけど、そのためのコストを車両本体に足すと、けっこう高くなっちゃうんだよね。それだけの予算があって、そのクルマを好きならいいとは思うけど。

８６／ＢＲＺ以外はあまりタマ数もないし、これから買う人はかなり少ないだろうから、あまり気にしなくてもいいといえばいいかもしれません。



このアウディＴＴ－ＲＳは後輪駆動だったら、とは全く思わないし。

なのであくまでもクルマとしての良さが優先です。

今ある出来のいいＦＦ車はそれでバッチリとして、これから欲しいクルマという意味でいえば、やはり後輪駆動車がいいなということで。