クラゴン親方のブログ一覧

アンダーステアを出してみた映像は、もうひとつのスリパリーコースもあります。

スリパリーコースは６種類くらいのグリップの違う路面が連続して出て来るコースで、つまり路面のμに合わせてドライビングを変化させる必要があります。

正確にはタイヤの使い方を変えるかな。

コレで速いとサーキットではコンディションを選ばないで速いともいえます。

ではだうぞ。



コレは得意のまるで参考にならないパターン（笑）。

最初の左の長いコーナー、次の右低速コーナー、ドリフト後の右コーナーはとてもアンダーステアが出やすいです。出てないけど。

なぜ出ていないかといえば、ツルツルエリアに入る前にちゃんと減速してるということが一番です。

クルマなんて減速すりゃ何とでもなるんだから。おとなしく減速すればいいのに、「荷重のかけ方が」「ブレーキの残し方が」なんて考えてるから、曲がらないんですよ。

この速度なら曲がる、この速度なら曲がらない、そのボーダーラインを探すのが初期段階のドライビング鍛錬ともいえます。

細かいドライビングテクニックは、そのボーダーライン付近で「もうちょっと速く走りたい」というときの話です。


わざとアンダーを出してるのもありますよ。



ＮＤロードスターいいな。欲しい。でもさすがにオープンカー３台は多いな（笑）。

映像の後半は超低速スラロームでステアリングワーク練習です。

このステアリングワークはスピンしそうなときのカウンターステアにもつながりますんで、この週末にＡＳＴＰオーバーステア編にお越しのみなさんは参考にしてください。

一度にいっぱい切ってるのがポイントです。

はいはいアンダーステア出してきましたよ。

アンダーステアとは要するにハンドル切っても曲がらんということです。

走っているのは圧雪路相当だったかのツルツル路面。スピンして止まると再発進がけっこう難しいくらいツルツルです。

前半の曲がれてるのは時速３６ｋｍ。後半の曲がれてないのは時速１０ｋｍアップ。

サーキットを走っている人にとっては時速１０ｋｍは極めて大きい差ですが、一般道しか走らない人にとってはちょっと速度出しちゃったかな、くらいの差かもしれません。



それでまるで曲がらんというのが面白いべ。

Ｆ１の最速マシンと最遅マシンの差はだいたい時速３ｋｍくらいですから。時速１０ｋｍは、今のメルセデスとマノーとの差の３倍です。

３倍も違ったら普通のザクとシャアザクくらい違うわけで、そりゃー曲がれないのも当然です。

なんだけど、曲がれなくなるまでわからないんだよね。

こういうのは腕の良し悪しよりも、経験をしているかどうかが効きます。まず曲がれないのを知っておくことが肝要です。

よくありがちな間違いは、こういう速度選びの失敗を「ブレーキの使い方が」「荷重のかけ方が」とテクニックの失敗だと思ってしまうこと。

速度がダメなら、どんな技を使っても一生曲がれません（笑）。そこに気付くと、アンダーステアを回避する可能性がとても上がります。

なので、腕を鍛えるよりもアタマを鍛える方向ですかね。クラゴン部屋はこういう稽古が多いんですよ。



なぜ多いかというと、他のサーキットでも一般道でも運用できるから。

ひとつのサーキットの攻略をしたところで、別のサーキットに行ったらまたイチからやり直しです。どうせやるなら普遍的に通用する方がいいべ。

いつもそんなことを考えてやっております。

突然ですがＢＭＷ Ｍ２のインプレです。

みなさんそれなりに興味あるでしょ。

元ＢＭＷオーナーにして、Ｍ３のレーシングカーでニュルブルクリンクを走ったことのあるおぢさんが、インプレしようじゃありませんか。

「メルセデスＳＬＳ ＧＴ３でレースに出た」の方がいいか。オレはどっちでもいいけどー。

とりあえず動画を見てもらいましょう。



２画面合成はどうですかってそこじゃなくて。

あんまコーナリング速く見えないよね。

コレで５６秒台というのは、直線が度を超えて速い。ストレートで時速１６０ｋｍ超えてるのでＳ２０００よりも時速２０ｋｍくらい速いです。この短い直線で。

ストレートでホイールスピンしてるし（笑）。

ＢＭＷに期待するコーナリングマシン的なアレとはちょっと違います。

ボディの剛性は高いけど重量もかなりある雰囲気だし、マイカーだったＥ４６の３１８よりもレベルの高いクルマでありつつ、うっひょーう！　と喜べるコーナリングではないな。

Ｍ３がでっかくなってしまった今は、このＭ２がサーキットを走って楽しいと思える上限の大きさ、重さなんではないかと思います。普通の人にとってはギリギリでしょう。


ひとつ気になるのは、サスがストロークしたときにタイヤの横力が出てしまっていること。

高速道路でもちょっと道が悪いところでは、ヒョコヒョコと動いて直進性が悪い。正確には悪いような気がする、くらいですが。

ショルダーやサイドウオールの硬いスポーツタイヤをつけると、けっこう長距離移動は疲れそうな気がしないでもないです。

可能性としてはブッシュかな。コンフォートに振っていて動いてしまっているような雰囲気はあります。正確にはやってみないとわかりませんが。



ドイツで乗ったレンタカーのＣクラスは、アウトバーンで踏みさらしてもそう思わなかったので、たぶん何か動いているヤツがいるんでしょう。

乗り味はけっこう硬いし、Ｍシリーズだからそれでいいんだけど、その中で何とか質感の高さを出そうとして、こうなっているような気がしないでもないです。高いクルマだし。

初年度のモデルとして考えると、まだこれから煮詰めるクルマやもしれません。

そんな部分もありつつ何よりエンジンが速いのと、そのエンジンの速さを受け止めるシャシー性能＝トラクション性能が高い。よほどの自信がないと、このレベルのエンジンを二輪には積めないでしょう。

そのあたりはＢＭＷらしい。

というところかにゃー。

何か思い出したらまた追加します。

最近クラゴン部屋ばっかやってる気がするな。

次の週末は２日連発だし、こんなに仕事をしているとすぐにまた逃亡したくなってしまいますのう（笑）。

そんでもってアンダーステアのアレです。

アンダーステアは多くのみなさんが最初に体感する挙動で、典型的な初心者の失敗のような気がします。が、そんな簡単な話ではないというヤツです。

アンダーステアは出すぎたらダメですが、１日走って一度のアンダーステアが出ていないとしたら、それは限界に行っていないともいえます。

なかなか面白いべ。

稽古のメインイベントは低μ路でのブレーキングからの水バリア回避。

滑りやすい路面でブレーキング→コーナリングという、とてもアンダーステアが出やすい状況です。








さりげにティーダが超高性能でビビりました。

ウエットに強い一般道タイヤ、同じく柔いサス、そして高い重心で荷重がかかる。そのあたりが要因ですかね。

つまりサーキット仕様のクルマほど地獄を見ます（笑）。

それも大切なことなんですよ。マイカーはウエット路面で危ないというのは貴重な情報ですから。

そこがわかっていれば速度を落とすなりして対応できます。一番ダメなのは何も知らないでサクッと刺さってしまうことです。

サーキットでのタイムを追っていくと必ずそういうセットアップになるので、そのリスクを負っていること、危険なクルマで人に迷惑をかける可能性があることを理解して乗るべきです。

正確には雨が降ったら危険なセットアップで一般道を走ってはいけないんですが。





そしてロードスターはアンダーステア編なのにオーバーステアが出るという。

これで大喜びするのが訓練されたマツダ乗りです（笑）。

これもマイカーの傾向なので、何かあったらオーバーステアになりやすいんだな、と知っておくことが肝要です。そのあたり、人間は優秀ですから訓練で何とかなる部分もありますので。