クラゴン親方のブログ一覧

新車試乗記はつまらないのか

多くのコメントをいただきありがとうございます。

・書いた人による。
・興味のある新車がない。
・腕が悪い。
・本当のことは書いてない。
・素人の方がマシ。
・良し悪しを明確に。
・自分の主観が大切だからそもそも不要。

みなさんなかなか手厳しいコメントで最高です（笑）。

ここまでのアレからすると、大人の事情抜きで本当のことを書くなら読みたい、という方が多いような雰囲気ですかね。

ジャーナリストのみなさんがお考えの「社会的意義」「小説を書くような文章力」「エンターテインメント」とは違うようで、なかなか興味深いです。

引き続きご意見募集しております。

新車試乗記はつまらないのか

忘れないうちに続きを行きませうか。



このオーバーステアのコントロールは、



この鍛錬とつながるんですよーというのが、前回のあらすぢです。

ここからが大切な話なんですが、このオーバーステアのコントロールができなければ、鈴鹿の映像は、あのブレーキングポイントではブレーキを踏めません。

ヨレヨレしない、オーバーステアが出ないように、弱い踏力で、手前からブレーキングをすることになります。

つまりドライビングの意思決定は、コントロールするスキルに大きく依存します。



知ってる人は当たり前なんだけど、知らない人は知らないんだよね。ブレーキングポイントを自分で好きに決められると思ってる人は多いでしょ。そうじゃないんですよ。

最終的に決めるのはドライバー本人。でも好きなところを選べると思ったらそれは間違いです。

ちょうどいいところは物理的な限界だし、その限界を使えるかどうかは自分の腕。操作のポイントは、そこに合わせて決めるだけです。

普通のサーキット攻略って、ブレーキはどこから踏んでるとか、アクセルはどこから踏んでるとか、ラインはどうしてるとか、ポイントが先なんだよね。クルマやスキルが近いなら合うこともあるかもしれないけど、そうじゃないと役に立ちません。むしろ危険なこともあるべ。

だから上達して、本質的なドライビングスキルを上げるのが大切だし、同時に自分のスキルの限界を知ることも大切です。

コントロールできないとわかっていれば、ブレーキングポイントを手前にするという判断ができるから。それはそれで正しい意思決定だから。

キーボードが滑っていい話を書いてしまった。

そうだＡＳＴＰのヨーコントロールで解説がひとつあったんだ。

低μ路サイドのふたつめ。リアタイヤロック直進の動画です。



このコントロールはサーキットでとても使えます。

どこかというとブレーキング。わかりやすいのは１３０Ｒかな。



直線でヨレヨレっとしてるじゃないですか。

このコントロールがね、低μ路でリアタイヤがロックしたまま直進させるコントロールと、基本的に同じなんですよ。

というのが本質的なドライビングの上達です。

だから鍛錬する意味があります。サーキットで使えないことやっても意味ないべ。

ドライビングに限らず、師弟関係というのは閉鎖的で、独自ルールを成立させやすいアレがありましてね。独自ルール下では上手くなった気分になっても、実際に役立つとは限りません。

武道でいえば、合気をかけて人を倒すとかね。ルール（笑）を知ってる弟子にはかかるけど弟子以外にはかからないとかあるじゃないですか。

だから、レースはやったことないけど教えるのは上手いとか、そういうのは基本的にないんですよ。実戦を知らない人が武道や格闘技を教えるとかないべ。あとは実戦をどのあたりのレベルでやったかっちゅー話ですかね。

おっとキーボードが滑った。

クラゴン部屋は実戦家のやる鍛錬場ですから、クラゴン部屋以外でも役に立つようにこだわってはいます。できるだけ。

あと大切なことを書き忘れるところだったけど、長くなったので続きます。

この動画出したっけ？　去年の１２月の鈴鹿です。

フロントガラスに着けたカメラでラインと見やすいです。



ラインというとふーんそうかで終わりそうだから、細かく見ていきましょうか。

まず１コーナーの先でアウト側に向けてブレーキング。最終コーナー、１コーナー、２コーナーと右に意識が向きっぱなしで、コースの左を使えないことが多いです。

Ｓ字はクリッピングゾーン。ポイントではないです。

ゾーンなんだけど、コーナーによって微妙にゾーンの長さが違います。逆バンクなんかかなり長いし。ここが意外とガマンできないんですよ。無加速スロットルを使います。

デグナーはヒャッハー。ここまでコースを使う勢いが大切です。

まずここまで縁石を使うのが心理的に（笑）けっこうハードル高いのと、ステアリングを戻して縁石に乗ってるんじゃないんですよ。

ヘアピンはこんなカンジで（笑）。

スプーンは高い速度かつラインを正確に。失敗までいかない、ちょっとしたタイミングのズレで上手くいきません。それでいてデグナーと同じく限界ギリギリがいい。

１３０Ｒはちょっとマネしにくいと思いますが、コース幅をキレイに使いたいな。

でも立ち上がり右の縁石に触ってはいけません。乗るとかじゃなくて触ったらダメ。絶対に触らないけど、広くは使いたいという難しいパターンです。

シケインは２つめをガバッと乗る。ひとつめも乗ってもいいけど。立ち上がりのラインがポイントですかね。ちょっとシフトミスしてるけど（笑）。

まあこんなところで、参考程度にマネしてください。

完全に同じことをやろうとするとキケンがアブないので。

このクルマはＳ２０００に普通のサーキット向けラジアルタイヤと、オーリンズの標準仕様です。サーキットスペシャルではないし、鈴鹿にセットアップを合わせているわけでもなくて、どこでも走れる仕様です。

その意味では参考にしてもらいやすいと思いますぜ。