これまではV8搭載かつ4WDの2モデル
(55/63 4マチック+)だけが発表されていた新型AMG SLの本国仕様に、2WDのエントリーグレードたる“43”が加わりました。
よりハイパフォーマンスを極めた55・63に対し、バンパー形状の違いでマイルドな印象を受けるフロント周りもキャラクターの棲み分けを物語っていますが、歴代では
190SL以来約60年ぶり(!)らしい直4エンジン搭載としたことに驚かれたファンも多いのではないでしょうか。
仕様はヘッドカバーがAMG謹製の「ワン・マン・ワン・エンジン」であることを意味する組み上げた熟練職人のネームプレート入りなのも確認できるため、それに該当する現行の直4ユニットとくれば、通な方には説明不要のM139型2リッターを縦置きに搭載させたことになります。
先代“400”グレードが積んでいた3.0V6(M276型)より微増の381hpというスペックながら、すでに現行A45等々で完成された性能を持っているため、SL43用のM139型はただ単に横置きから縦置きに変えただけだろう…と侮るなかれで、F1テクノロジーを惜しみなく注ぎ込んだという電動ターボチャージャーを採用したほか、排ガス規制や燃費対策でマイルドHV化されたのも横置き版と大きく異なっています。
上記ではマイルドHVと綴りましたが、仕組みとしてはM254(直4)・256(直6)型等々と同じエンジン×モーター直結のISGではなく、先代MC後のC200や現行E200が積む1.5L版M264型と共通のベルト駆動によるBSG
(大半のニュースサイトには、本国プレスリリースからそのまま引用したであろう「RSG」と表記されてますが…)を採用することで実現に至ったようです。BSGを敢えて取り入れたのは、エントリーグレードゆえのコスト削減や駆動方式がFRであるのも関係してか、ISGにすると車重がかさんでしまい軽快なハンドリング性能が得られなくなるのを嫌ったからでしょうかね。
ちなみにM139型、噂ではいまのところ未発表である新型CクラスのAMGモデルにも積まれる模様なので、そのデビューに先駆けての縦置き版登場となりましたが、先代はV6搭載だったC43相当のモデルは今回のSLと同じマイルドHVになり、次期C63は先代の4.0V8からダウンサイズされるのと同時に、V8を積むGT 4ドアの63 Sにも組み合わされた電気モーター+高出力バッテリー採用でPHEV化(=Eパフォーマンス)が図られるという“風の便り”も海外サイト等で目にしているぶん、本国での情報開示がものすごく楽しみで仕方ありません。
折からの半導体不足や近頃報道されているウクライナ情勢の関係で年内導入が叶うか叶わないか予測不可能なものの、日本仕様の新型SLは55・63こそ与えられたキャラクターを考えて導入確実なのはあり得そうだとして、この43に関しては一体どうなるのでしょうか?
ブログ一覧 |
ドイツ車(Mベンツ/スマート) | クルマ
Posted at
2022/04/13 21:26:37