どんなクルマでも同じなのかもしれませんが、走らせた後のエンジンって、調子が良くなる感じがしますよね。
ポルシェに乗るまで気にしていなかっただけなのかもしれませんが、ポルシェに乗るようになって強く感じるようになりました。
箱根を走らせたり、高速道路をロングドライブしたりして、帰ってきた時のアイドリングがとても軽いのです。
まだ止まりたくない、もっと走っていたい…
そう言っているかのような…
普通のアイドリングの音なのですが、いつもよりはきはきしていると言うか、高揚しているかのような感じ…
先日、そんなハイな状態になっているエンジンの音に聞き入っていた時…
ふと脳裏に思い浮かんだのですよ。
もう10年以上前、ミツワの小山デポでイベントが活発に実施されていた頃…
ミツワの広告やホームページにも登場する濁し手色の01号車の助手席に乗せていただいて施設の周りの道路を周回しためくるめく体験…
平地よりやや高標高地にある小山デポの気圧まで考慮して調整してあると言う、完調なエンジンが発する荒々しい排気音…
かなり昔のことなので、その音を思い出すのも難しいのですが、一瞬、あの時と同じような音が出ていると感じたのですよ。
実際の01号車の音とはかけ離れていたと思うのですが、何故かあの音が思い起こされたのでした。
排気量は01号車のエンジンの倍近くまで膨れ上がり、ずっとマイルドな味付けになっているはずなのですが、そこに流れている血は、01号車の時代から連綿と受け継がれたものだった…
それが、忘れかけていた小山デポでの記憶を呼び覚ましたのかもしれません。
今はもう閉鎖されてしまったポルシェの聖地…
一度お別れに行ったので、最後は行く気になれませんでした。
あの01号車は今どこにあるのだろう…
エンジンフードを開けると、そこにあるのはミツワの手でピカピカにレストアされたエンジンではなく、使い込まれた感のある、それでいて完璧に調整されたフラットシックス…
あの音、あのレスポンス、あの匂いは忘れることができません。
どこかでひょっこりと再開する日もあるかもしれませんが、ミュージアムで展示されることよりも、荒々しい排気音をまき散らしながら爆走することをあのクルマは望むのではないかと思うのは私だけではないはず…
誰が管理しているのだろう…
Posted at 2022/08/10 23:09:11 | |
トラックバック(0) |
ポルシェ | クルマ