
人の手が入らず雑然とした竹の群生地は「竹林」とはいわず、「竹やぶ」といった方が自然だろう。
ご承知のとおり、竹の成長は非常に早い。
タケノコの収穫もままならず、竹材としての利用価値の無い種類の竹の場合は、人の手が入らず、正に里山を荒廃させるだけである。
竹藪にはザトウグモくらいしかいないし・・・w
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第2回全国ユース環境活動発表大会/独立行政法人環境再生保全機構
環境再生保全機構が出場校を募集したところ、全国から計96校の応募があったそうだ。
かなり高度な研究を行っている高校もあるようだが、私は身近な竹の環境問題に取り組んだ二校を表彰したい。

3月15日
- 【ソロモンの頭巾】
長辻象平 高校生の挑戦 地域の環境問題に知恵絞る

- ▼記事が横長で読みにくいので産経ニュースサイトより転記した。
北海道から沖縄までの高校生が身近な自然を見詰めて動植物への理解を深めたり、山野や水辺で進む諸問題の改善を通じて地域の活性化に貢献したりした成果を披露する「全国ユース環境活動発表大会」が東京都内の国連大学で開かれた。応募96校から選ばれた16校が一堂に会しての開催だ。環境省と環境再生保全機構などの主催で、今年が2回目。若い世代の発想はチャレンジングで頼もしい。
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- 宮城県農業高校の科学部復興PTは、3・11の巨大津波の塩害が残る土地での環境修復型農業の定着を目指す。塩分に強い中国原産の野バラ・刺梨(ツーリー)の植樹で風を防ぎ、昆虫や土壌微生物相を豊かにした。刺梨の実を使った「バラの果実茶」も商品化され、好評だ。
瀬戸内海の海底ごみの解決に取り組む岡山市の山陽女子中学・高校の地歴部は川を流下するプラスチックゴミが、新たな環境問題・マイクロプラスチックの一部となることを地元の人々に紹介した。国際会議にも参加して海のごみ問題を世界と共有中だ。
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- 福岡県立水産高校のアクアライフ科は、里山を荒廃させる竹林を間伐し、海に沈めて竹魚礁を造成した。磯焼けの海に稚魚が集まりイカ類の産卵も始まった。海藻も育ち、ミズイカの水揚げ増加も起きている。
兵庫県立播磨農業高校のチーム播磨竹鶏は、困り者の竹をチップにして養鶏用の飼料に混ぜた。結果は良好。飼料代は下がり、鶏の産卵率は上がった。卵の味が良くなったとの声も聞かれ、鶏糞(けいふん)の悪臭も改善されたということだ。
- 前述の、ともに竹を活用したこの2校が素晴らしい。山の荒廃を防ぎ、海中の環境を整え、養鶏にも活用したアイデアには脱帽だ。
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- 群馬県立利根実業高校の生物資源部はイノシシの農業被害防止に挑戦。生息調査や心理、視覚実験を踏まえ廃物の苗用青色ポットと軍手を多数ぶら下げた侵入防護柵を設置したところ、長期に水田の被害を防止できた。青色に反応するイノシシの色覚に注目した対策だ。コストもかからない。(高校生が選ぶ特別賞)
広島県立油木高校のニカワプロジェクトは猟友会が駆除したイノシシの皮を煮てニカワを製造。県内に多い松の枯れ木を燃やして煤(すす)を採り、ニカワと合わせて墨汁にした。地元の小学校での習字に使われる。
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- 長崎県立諫早農業高校の食品科学部は、お菓子の月餅の素材に、廃棄される規格外のカボチャを使い、新ブランドを完成させた。また焼却されていたカボチャの葉と蔓(つる)の繊維で和紙を作る技術を確立させた。特産のカボチャのゼロエミッション化。(環境大臣賞)
徳島県立小松島西高校と新野高校の緑のリサイクル・ソーシャル・エコPTは河川や道路の刈り草を肥料に加工。緑のカーテンとしてパッションフルーツを育て、実をつけさせた。血糖値を下げる効果は、糖尿病が多い徳島県に向いているということだ。
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- 岐阜県立恵那農業高校の空心菜(くうしんさい)栽培による地域貢献・支援活動班は、野菜の空心菜を植えたミニ浮島を地元のダム湖に浮かべ、湖水の富栄養分を吸収させている。アオコの発生防止が目的だ。浮島にはペットボトルを使うが、カンボジアの湖で紹介した際には竹を浮力材にして実証した。
愛知県立時習館高校のSSH生物部環境班は、赤潮や苦潮が発生する三河湾の水質改善には干潟の保全が重要であることを海洋調査を通じて確認。地域の人々への広報活動も行った。
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- 兵庫県立御影高校の環境科学部生物班は、森林環境の指標となるキノコの多様性の調査、研究を地元の六甲山で展開している。作製した標本も多数に上る。(国連大学サステイナビリティ高等研究所長賞)
神戸山手女子高校のカメら部は、外来種に圧迫されている在来種のニホンイシガメのサンクチュアリ作りを視野に、各個体の成長を記録、行動圏なども調べて基礎データを蓄積中だ。
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- 沖縄県立中部農林高校のエコ・リサーチ部は、伝統的な琉球畳の原材料・藺草(いぐさ)の生産の衰退を憂慮して農家の現状調査を行い、部員も栽培・収穫体験を積んだ。藺草の水田の生物多様性にも目を向けた。
北海道帯広農業高校の十勝川多自然川づくり班は、十勝川中流部の湿地再生と生物多様性の回復に取り組んでいる。魚類の生息数を指標にしつつ食物連鎖の視点からも湿地の果たす役割についての理解を深めた。(先生が選ぶ特別賞)
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- お茶の水女子大学付属高校の環境チームは「ファッションと環境問題」という独自の切り口で海外の高校生と連携するなど、環境に対する人々の関心喚起に力を注いだ。
慶応義塾湘南藤沢高等部の有志団体環境プロジェクトは、6つのワーキンググループに分かれて展開中の多彩な活動をテンポよく紹介してみせた。(環境再生保全機構理事長賞)
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- 全国大学生環境活動コンテストで、グランプリと準グランプリを獲得した一橋大学「国立あかるくらぶ」と徳島大学「ふるさと愛好会 山班」も活動紹介を行った。
高校生の柔軟な発想は、時に大人達が気づくことの出来ない解決法を発見する場合もあるという。
環境問題はとても大事ではあるが、度々経済の発展と衝突し、時に政治的な問題と衝突する。
環境問題を口実に過激な政治思想を主張したりする政治活動団体も存在するのも確かだ。
未来を担う子供達がおかしな方向に進んでしまわぬ様、大人が正しい導きをしなくてはならないだろう。
No.484
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2017/03/24 11:03:02