
信じられるかい?
あの涙目GDBがもう初年度から16年も経ってしまった。
まぁ、クネプレッサの事である。
タイベルやらクラッチやら、エンジン降ろして色々やったのも震災の翌年だからね、もう6年も前の話だ。
あそこから数年は、予防的な整備が功を奏し殆どノントラブルだったと言っていい。
流石はGDB。
GCとは違うね!と思ったものだ。
そして昨今。
16年と言う月日が本気を出し始める。
この冬からボロい自転車を漕ぐような変な音がし始める。
歩行者も振り返るような大きな音です。
助手席の窓から顔を出すと、前から鳴っているように聞こえます。
初めは、ハブガタでパッドが鳴ってるのかな~なんて思ったのですが、ガタは無し。
オーバーホールも割と最近です。
音の発生時にブレーキを踏んでも何も変わらない。
まず、走行時にしか鳴らないので、駆動回転系なのは間違いないと思うのですが、ウマで上げて回しても全く音がしない。
足の角度なのか、負荷運転でなければいけないのか・・・
まず音を聞いていても、異音周期が随分長い。
タイヤ一回転で異音一回という感じではないんですよね。
共振などだとその限りではないんでしょうけど・・・擦れてる様な音に聞こえるんですけどね。
一体何なんだろうねぇ。

まず、ハブやドラシャが怪しい。
中古のドライブシャフトを準備し、ブーツ類を新調して組み換えてみよう。
ハブも、ガタは見られないが、ドラシャ脱着でアクスルナットを締め直すのならば何かしら音の変化はある筈だ。

ドライブシャフトはこれまでに一度もブーツ交換などはしていないので、当てが外れてもまぁ、定期メンテって事で諦めは付く。
どんな中古品を買ってきても、クネが12万キロ使ったものよりは程度がいい筈だ。

久々のクネガレ作業。
今回は足回りの夏仕様戻しもあるし、バックランプも点いたり点かなかったりということでスイッチも交換。一日仕事である。

まず身構えるのはバックランプスイッチ。
GDBのスイッチの位置ヤバイよ。
GCではミッションの真横だったから下に潜れば交換出来たけど・・・
GDBでは見える位置にないよ。
ミッションのほぼ真上。
図太い6速ミッション、手の入る隙間もありません。
流石にミッション降ろすのは嫌だな・・・。
という訳で・・・
ミッションマウントを外して、ぎりぎりまで後ろに傾けて隙間をつくれば交換できるかも作戦です。
フロントパイプの後端の接続を外し、シフトリンケージ2本と、バック時誤作動防止用リングのワイヤーも外します。
プロペラシャフトも、取り外しまではしませんが、ベアリングの中間支持部だけ外してぶらぶらにしておけば突っ張ることはありません。

これでミッション後端が10センチくらいは下がったかな?
ようやく本丸が見えてきました。
手を差し込んで指先で触れるくらいの隙間は出来ました。
しかし、横からスパナで咥えられるようなスペースは到底ありません。
さぁ、どうする。
こんな時活躍するのがクロウフット。
サイズは19ミリです。
これを、シフトリンケージを外した辺りのミッション後端の真上から、ロングのエクステをいくつか継いで挑みます。

こんな感じね。
延長の接続で絶妙に角度が付くのが逆に丁度いい。
若干弧を描きながら、ベルハウジングの手前くらいの所まで届かせます。

よし、上手く咥えたぞ。
それ程のトルクで締まってはいない部分。
あっけなく緩み、あとは手でクルクル回して外せました。

新旧バックランプスイッチ。
ヲレのGCはもう二度も交換していますが、GDBはあまり壊れないらしい。
レアケース故に車上交換しているネタがネット上に出てこない。
想像以上に大変だ。

結果的には何とか交換しましたが、これはこの通りにすれば誰でも出来ますよとはここでは明言できませんね。。。
インタークーラーまで外して、ピッチングストッパーを外せばもう少し角度が付けられそうだけど、手を突っ込んだ時の指先での作業が少しやりやすくなるくらいで、手順は殆ど変わらないと思うので手間を考えたら微妙です。
とにかく外すよりも取り付けが難しかった。。
側面からだと指先で触れる程度で掴んで回すという事が出来ない。
なので・・・やはり後端の上側から、スイッチを持って手を突っ込んでやるとギリギリ届くので、
ネジ穴を探し、押し付けながら回す・・と言う作業がなかなか上手くいかない。
不器用なので、指先での作業が苦手と言う事もあるけれど、
コード付きのスイッチなので、ただのボルトをクルクルと回して入れるという按配にはいかない。
まぁ、やってみれば判るよ。。(え、誰もやらないって?)
結構疲れたのでもうやめたい衝動と闘いながら、もうバラシて散らかしている現場の収束に当たります。
クソッ!
叩いて外すカップじゃなくて、外掛けのスナップリングタイプか・・・
プライヤー忘れたよ。。
ラジペンとマイナスドライバーなどを駆使して何とか外します。

2種類のグリスを駆使して手をベッタベタにしながら新品ブーツを装着。
ドライブシャフト完成です。

ブーツバンドカシメ用のカラス口工具が途中でぶっ壊れて参ったけど・・・
コの字の出っ張りの下面をデカいボックスソケットで支えながら、反対側を貫通マイナスで引っ叩いて上手い事カシメましたw
何が無くても何とかなるなw
よし、ドラシャも出来たし、バラシてるミッションマウントやらシフトリンケージやらを元に戻しながら、夏用のオーリンズを取り付けして全部元に戻します。
途中ミッションマウントのM10のネジが一ヶ所齧り、ストップ。
クソッタレ、いちいち上手くいかねーな・・・。
工具箱を漁るものの、タップはM8までしかないなぁ。

潰れたのは相手側だったので、齧った本人にタップになってもらいましたw
ボルトにサンダーで2本くらい切り込みを入れるだけだけど、大概はこれで何とかなるよ。
逆にナット側に切り込みを入れて即席ダイスを作る場合もあります。
いつも都合よくタップダイスがあるとは限らないからね・・・
さて、組み戻しも済んで試走。
全然直ってないし・・・
バックランプは直りましたけどね。
ミッションかなぁ・・・。
もしミッション降ろしだったら今日の苦労は一体・・・
ミッション交換前にあと一つ裏が欲しい・・・