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2023年11月04日 イイね!

ふたり登山

ふたり登山本当は家族四人全員で紅葉登山を計画していたんですが、保育園6年間皆勤賞だった長男が前日から発熱でダウン。
この週で行かれないと向こう何週間かは予定が詰まっていたので、今年は中止か・・どうしようか。。
となったんだけど、折角なので次男の蓮と二人で行く事にしました。


去年の八ヶ岳から、登山なんて絶対行かねえ!とか言ってた筈なんだけど・・(スペシャルハードコースだったからね。。)今回どういう訳か、すんなり付いてきました。

子供のウエアや靴なんか、半年一年ですぐにサイズアウトしてしまうので、どんどん使わないと一、二回使って直ぐ捨てる羽目になる。
蓮のウエアも靴も長男のお下がりですが、今回行かなければ、来年の春にはもう着られないでしょうからね、服や靴が勿体ないから登山に行く訳ではないですが・・・でもまぁ、勿体ないから行くのかなww

今年の紅葉も観ないと勿体ないし、ウエアも登山靴も使わないと勿体ない。
動ける人間だけで行きましょう。


蓮くらいであれば、山岳でのフィジカルは最早自分と大差ないのですが、子供は長時間だとメンタルが持たないので、割と近所で紅葉が見ごろで3~4時間で回って来られる様なコースに絞った結果、山梨の大菩薩峠に決定。

昔、上日川峠というクルマで行ける登山口くらいまでドライブがてら行った事はあるけれど、実際に登るのは自分も初めてです。

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大菩薩峠と言ったら、登山ルートのディズニーランドみたいなもので、紅葉の時期などは恐ろしく多くの登山客で賑わいます。
自分たちも、それ程出遅れた積りは無いのですが、登山口直近の第一、第二、第三駐車場は既にいっぱいで駐められず、山道を歩いて10分程行った所にある大菩薩湖畔の第四駐車場に漸く案内されました。

臨時の警備員というか案内のおじさんみたいな人が、来るクルマ来るクルマに、殺気立った状態で地図のチラシを渡しながら案内していて、「話を最後まで聞けば質問は一切しなくていい筈だから。」と言うと第四駐車場までの道のりとこの登山口まで戻ってくるルートとを簡潔に説明されました。


こちらからは一言も発するんじゃないというオーラが凄かった。
朝早くから何百台と相手にしてきてるんだろうけど・・・ボランティアではないんだろうし、もう少し愛想良くしても良さそうですけどね。

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紅葉としては、時期的に麓付近が真っ盛りという感じでしたので、上の方はほぼ終わってるかな?
個人的には低山の広葉樹林帯が色付いているのが好きなので、一番いい時期です。

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案内のおじさんの言う通り、第四駐車場から10分程度山を登ると、元来た登山口へ到着。

案内おじさんもどんどん来てしまう駐車場待ちのクルマに詰み始めてるようで、ほんの僅かでも意にそぐわない動きのクルマがあると怒声のような声が聞こえてきます。

駐車場にいく訳ではない客降ろしだけのマイクロバスが、駐車場案内の列で後ろを止めちゃってたら、「何やってんだよ!こんなところで、後ろがつかえてるだろ。少し考えてくれないとこっちは戦争なんだからよ!」と大声で怒られてましたww

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「あのおじさんまた怒ってるよ。」蓮はニヤニヤ。
「怖いねえ、戦争なんだって。」というと、「戦争・・。」と苦虫を噛み潰したような顔をしてはにかんでました。


定番ルートの「登山口→福ちゃん荘→唐松尾根→雷岩→大菩薩峠→富士見山荘→福ちゃん荘→登山口」で戻ってくる登山。
たらたらやっても四時間弱のルート。
登山というよりややアップダウンが大きいハイキングと言った感じです。
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蓮は2015年の11月に生まれたので、今月で8歳になりました。
今年からサッカーを始めたので、地元のチームに入って活動的に過ごしています。
土日にある練習試合の送り迎えなどが大変だが、長らくやりたいことが見つからず、ゲームだけに明け暮れていた蓮が自分からやりたいと言い出したのだから、やらせない訳にはいかない。

物怖じはしないが、子供のくせにデリカシーがあるというか、理解しつつも余計な
事は言わないタイプなので、何だか昭和的である。
黙って意地と根性で攻略していくので、子供ながらに安心感がある。

漢らしい少年である。


何故、ヲレや妻の遺伝子からこんな男前が生まれてきたのかは不明。
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年がら年中グミばかり食っている。
今回の登山でもハリボーを手放さない。

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身長も漸く120センチを超えたばかりなので、二年生にしては鬼チビであるw

なので、すれ違う登山者が居るごとに、あんなに小さい子が・・・という目で見られるのだが・・それが気に食わないらしく口には出さないが、「小さいからって馬鹿にしないで欲しい」という顔をしている。

早く大きくなりたい、大人になりたいという願望が強いんだなぁ。

漫画が好きで、アニメよりもコミックスを好んで読んでいる。
鬼滅の刃に始まり、呪術廻戦、東リベにと、全巻揃える羽目になった。
ヲレ、小学校二年生でそんなに漫画読んでたかなぁ・・・。
四年生くらいになってから、北斗の拳とか聖闘士星矢とか読み始めた記憶はあるけどね。

読むのも速くて、一冊10分位で読んでいる。
大して漢字も知らないくせに流し読みなのだろうと思っていると、一言一句憶えているのか、漫画の内容をランダムに質問しても前後のあらすじ付きでしっかり説明してくれる。

好きなものに対する集中力が凄いな。


ジョジョの奇妙な冒険みたいな大人が読んでも割と難解な漫画でも、きちんと憶えていて説明してくれる。

「なぁ、蓮、結局プッチ神父って誰が倒したんだっけ?」
最後が難しい第6部である。

「エンポリオだけ生き残ってウェザーリポートのディスクを持ってたんだよ・・・忘れたのお父さん。」
忘れる前にちゃんと理解してなかったわw

変な子供である。


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山頂が近づいて樹々が疎らになると、山なみの向こうに立派な富士山が。

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蓮もこれは凄いという顔をしている。
またグミをひとつ口に放り込んで、いひひと笑った。

今回は蓮にも結構しっかりと荷物を背負わせた。
荷物も無くただ歩くだけの登山なんて誰にでもできるからね。
自分の物は自分で持つ。

そういう当たり前のことを少しづつ憶えていけばいい。


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ひとしきり登り風景が開けてくると、雷岩という稜線上のひとつのピークに到着する。
西側にはかつての塩山市であった(現在は甲州市)市井が広がっているのが見える。

標高が2000メートルに迫ると広葉樹林は少なくなり、まばらに生えるカラマツなどの針葉樹とカヤトの野原が殆どになる。
黄金色のススキが秋の陽光の中で揺れている。


蓮が黙って岩場の最も高いところによじ登ると、ごろんと仰向けに寝転んだ。
いつでもどこでも寝っ転がって、衣服が汚れる事を全く気にしない子である。

11月の登山の割りに暖かい日で、一応持ってきたダウンジャケットをザックから出すことは一度も無かった。

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日本百名山のひとつ大菩薩嶺(れい)の三等三角点はあとほんの僅かに進んだ林の奥ですが、特に眺望が良い訳ではなく。
最も近接したこの雷岩という所が、大菩薩嶺登山のひとつの要所となっているようだった。

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富士山が見える斜面に、勝手にエアを吸って膨らむロールマットを敷いて休憩。
お湯を沸かしてコーヒーを淹れて飲む。


本当はラーメンでも作って食べる予定でしたが、朝持たされたおにぎりと、ちょいちょい食べていたお菓子などで全く空腹なしw
これ以上食ったら登山なのに太って帰るようだよ。

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しかし美しい稜線だね。
この南北に連なる長大な稜線は大菩薩連嶺と呼ばれ、奥秩父山塊の南端に位置する。

特に大菩薩嶺から大菩薩峠の区間は開けていて眺望が良く人気の区間の為、紅葉の時期などは信じられない程のハイカーが訪れる。
平日のディズニーランド位と言ったら判りやすいだろうか。

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常に見えている富士山ももうすっかり冬の装いである。

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休憩の度に片手を差し出してスマホを貸しての合図。
ちょっとの合間でもスマホのゲームをやりたがる。

子供なんてそんなもんだよな。


殆どの人がここから南側の大菩薩峠方面へ稜線歩きをする為、一旦北側へ上る大菩薩嶺のピークは踏まない人が多いようです。
かく言う私たちも別にリザルト的な事は気にしないので、百名山大菩薩嶺を登頂することなく、大菩薩峠を目指します。


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まぁ、キャンプだ登山だと色々アウトドアのレクリエーションを体験させてきてはいるが、これらは単なる親側のエゴでありヲレのやりたいことにただつき合わせているだけである。
大人になるにあたって何かいい影響があるのでは?というような遠回しな画策も特にない。
悪い影響はないだろう、とは思っているが。

ただまぁ、今の内から経験させておけば、もう少し大人になってからも抵抗なくヲレの趣味に付き合ってくれるかなと思っているだけである。



子供たちには子供たちの考えがあり、好きなものがあり、やりたい事があるだろうし、それは止められない。

どんなに蝶よ花よと育てたって、途中まではまともだなと思わせておいて、ヲレのように単車だクルマだとただの爆走族になってしまったりする。
どれだけ周りから白い目で見られたって、それを止める手立てなんて無かった。
馬鹿馬鹿しい事ではあるが、それがその頃のヲレの人生のハイライトであり、生きる理由だったのである。


何かを好きだという事はそういうことなのだ。



人生というのは、こういう馬鹿馬鹿しい事が一番楽しいのである。
人は皆おろかなのだよ。


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ハイカーで渋滞している・・・
凄いなぁ。

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大菩薩峠に到着。

柳沢峠が開通するまではここが青梅街道の要所であり、最大の難所だったらしい。
読んだことは無いが、中里介山の大河小説「大菩薩峠」や日本赤軍の大規模な軍事演習が行われていた事で有名な「大菩薩峠事件」など、様々な歴史の舞台と成った大菩薩峠。

初めてだが来て良かったな。
割と楽な登山なので達成感はそれ程ではないが、素晴らしい眺望と美しい紅葉、子供を連れての適度な登山。
人気のスポットなのも頷けます。

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マユミかな?可愛らしい実をつけている。


さて、あとは下るだけ。
1時間半も下れば、元の登山口まで降りられるはず。


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峠の山荘で買ってやったピンバッジ。

七宝焼きのようにカラフルできれいなのを自分で選んで、陽の光にあててきらきら光るのをいつまでも眺めていました。

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そんなに気にいったか。

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いい時期に登ったね。

なかなか二人だけで出掛ける事ってないから、何かいつもと違う表情を見せるかなと思ったけれど、別にいつもと変わらず。
こいつはいつも周りに気を遣う事も遣わせることも無く、マイペースでいるだけだった。

急に思い出したように学校であった面白かった話だとか、好きなユーチューバーの話だとか、漫画のネタバレの話だとか、はなし始めると止まらない。



「こんな風にお父さんと二人で出掛けるの久しぶりだよな。」そういうと、
「え~この間小さいおばあちゃんちに二人で行ったじゃん、帰り渋滞すごくて。」

小さいおばあちゃんというのはヲレの母親の方のおばあちゃんで、飼ってた犬が亡くなった時に確かに蓮を連れて行ったが・・・忘れてたよ。


もう3年も前の話なんだがな。

子供ってのは何ひとつ忘れてないんだなと思った。


何となく感慨深くなって、
「今日の事も一生忘れないんじゃないか?」そういうと、

きらきら光るピンバッジを陽に翳しながら「たぶんね」とだけ言った。


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駐車場に着くと、左手を出してスマホスマホという仕草をしている。

お前はゲームばっかりだな・・・まあいいや。
今お湯沸かすから、ラーメンだけ食ったら帰ろうぜ。


GC8の脇でザックの中身を広げて、
30年使っているプリムスのワンバーナーを取り出し、再びお湯を沸かした。

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帰り道はスイスイ帰りたかったので、確実に渋滞に嵌まる中央道には乗らずになるべくマイナーな山岳路だけを使って家路へ。



「おい蓮、この先まあまあブッ飛ばすけどよ・・・お父さん馬鹿だけど、クルマの運転だけは上手だからさ、まあ安心して乗っとけよ。」


「うん知ってるよ。」



知ってるってどっちをだよ・・・と思ったが、ヲレの息子だからな、どっちもか。


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ちょいちょい停まってパチコパチコ撮りたいけど、追い抜かれたクルマはまた必ず追い越すことになるのでそれは面倒。
なので、後続車とのアドバンテージを数分とりたいが為に鬼チャージで走るw


それはもう、言葉では表現できないようなとんでもない勢いで、紅く染まった黄昏の峠を走り抜ける。
先の分からない落ち葉で滑るブラインドを、ややドリフト気味にミドルラインで走り抜ける。


クルマってのは不思議なもので、どれだけ滑る路面でも、手前から向きだけ変えておけば、ちゃんと曲がってくれるものである。
右に左にヨーモーメントを途切れさせずに繋げながら、全てのタイヤグリップをコーナリングフォースに換えて旋回していく。
それほどガチの全開という訳でなくとも、操作のタイミングとヨーの使い方だけで、上手くコントロールゾーンに入れる事も出来る。


・・懐かしいなぁ。


昔はこんな風に毎週毎週日曜日にクルマで出掛けて、帰りに交通の少ないマイナーな峠を選んで鬼のようにかっ飛ばして帰る・・・ていうのを繰り返していたね。
まだ明るいからね、一般車も沢山居る、人だって歩いているかも知れない。


そんな中で無様な事故をしないで走り切る為の完璧なリスクマネジメント。
不確定要素の処理能力が公道ランナーに最も必要な要素だと信じて、鍛えて鍛えて鍛えぬいてきた・・というのが、自分の走ってきた道だと思う。

もうゾーンに入ってくると、想像力による予測だとか危険予知というレベルを超えて、この先で何があるか何が起こるか分かるようになってくる。
もう感覚的なものなので、理論的に上手く説明は出来ないが、何故かもう手に取るように判るようになってくる。


意識がゼロポイントフィールドに高次元に接続して、その場所場所での未来の記録を読みだしているかのような、そんな不思議な万能感に没入する事があるのだ。

30年近くもずっと変わらずに、見えないコーナーの先を見抜いてやろうと意識を集中させ続けてきたのである。
良く判らんがそれなりに何かが見える様にもなるんだろうな。


「何かジェットコースターよりヤバいんですけど。」


隣でパウンドケーキをボロボロこぼしながら食べている蓮が、ニカっと笑った。
あ~あ、想像以上にこぼしてるな。。。
ていうか、笑っちゃう程こぼしている・・・そこまでこぼすか。

ちょっとどこかで停めて掃除をしないと・・・
そう思いつつちょうどいい所が無い。
たまたま遅い車をパスしたばかりだし、もう少し下って開けた所があったら端に付けようかな。


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もう数分下ると、もの凄い黄色い塊がある。


「凄いな・・・銀杏か。」


向かいの路側帯に停車して蓮に降りる様に促そうとすると、既に寝入っていました。
衣服もシートもケーキのスポンジだらけである。


「全く汚い小僧だな・・・。」


蓮を抱え上げて、衣服のカスを軽くはたき落とし、リヤシートに放り込む。
疲れているのか、全く起きる事は無かった。
シート座面のカスも車内用の小さい箒と塵取りで掃除しました。


巨大な黄金色の樹を見上げて、何だか今日はいい一日だったな・・・そう思った。




銀杏を前にパチリと1枚収めたら、丁寧にカメラを仕舞った。
あとは家までノンストップで帰るだけである。
alt小二の息子と二人旅

Posted at 2023/12/03 13:27:38 | コメント(0) | トラックバック(0) | Nature's | 旅行/地域

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「[整備] #その他 HA11S アルトワークス 社外ラジエター装着 https://minkara.carview.co.jp/userid/271921/car/262720/7405733/note.aspx
何シテル?   06/30 04:17
だ い です。空白が二つですw 板金塗装と整備をちょこっとかじってマス。
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2009/09/13 00:37:18
 

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