今年もまた一発ドリのぶっつけ本番で終わる予感。。。
2月に入れば、一週目か二週目が最後のチャンス。
春の訪れがどれだけ遅くとも、中旬以降は暖かい空気が入ってしまう。
「南岸低気圧で関東大雪」なんてテロップはその先ぶれである。
たまたま週末に入った寒気で、上信越方面が良さそうだと判った。
金晩は雪雲の発達が遅く不発、本命は土曜の晩だった。
「ちょっと今晩雪なんだけど行ってきていいか?」
妻に正直に申告する。
「・・・また遅くなるんじゃないの?」
決していいよとは言わない妻。
「明るくならないうちに帰るからさ。。」
「・・またウソつかれるからな~。」
絶対に行ってらっしゃいとは言わないが、ダメだとは言わないのが妻の渋々のOKサインである。
正直に「雪山に走りに行ってきまつ」と申告しなければ、どれだけやんわりした適当な理由で出ても、みんなが寝静まったあとにこっそり出掛けても、それは彼女に対する背信であり嘘なのである。
ヲレの「嘘」など結局は全てお見通しで、ふと目覚めた夜半過ぎに自分が帰っていなければ、「また嘘ついたね、もう帰って来なくていいよ」などとラインが入り集中して走るどころではなくなってしまう。
何だか判らない汗が噴出し、動揺がとまらなくなる。
とどのつまりが、正直に申告してしまった方がいいという事が判った。
妻からしてみれば、もう40も半ばなのにまだ暴走族やってんのかよって話でしかなく、30過ぎたら引退しますぐらいの事を昔に言ってしまった事も尾を引きずっている。
それなのに未だに馬鹿どもとつるんで雪山だの運動会だのと、たまに人を集めたりしている。。
馬鹿は多分一生直らないものなんだろうなぁ・・と、許しはしないけれど少し理解はしたのかも知れない。
まぁ、いい歳して事故してくることも無さそうだし、次の日の予定さえ潰さなければまあいいかと。
「いいよ」などと快く送り出してしまったら、図に乗って歯止めが利かなくなるから、この辺が限界の譲歩なのだと思われる。
まぁ、それが普通かぁ。
堂々と出て来られるのはいいものだなと思いつつ、アクセルをついつい踏み込んでしまうので、10キロポイント差で後方にいるクネと道路上で離合する事は無かったw
ヲレもクネも今期卸したナンカンのニュースタッドレスAW-1。
路面を選ばない無敗性を誇ったESSN-1は2021年度製が入らなくなり、実質廃盤になったと思われる。
AW-1は、ナンカンとその輸入代理店であるオートウェイのコラボ商品で、AWはAUTOWAYの頭文字である。
ESSN-1の後継という事なので期待したい所だが、その他多くのスタッドレスと同様にサイドウォール剛性を上げて雪の無い路面や、アイスバーン性能に特化した性能に振ってしまった事が気がかりである。
路面を選ばないマルチなグリップ力は「たわみ」が重要だったからだ。
言い方は悪いが・・ESSN-1と言うタイヤは、発展途上の出来の悪さが我々には良かったのである。
ケース剛性は無きに等しいふにゃふにゃのサイドウォール。
高速道路では、レーンチェンジごとにテールスライドが起こる。
だがそんなターマックでの安定感と引き換えに、雪上では深い積雪でも圧雪アイスバーンでも、絶大なパフォーマンスを見せることが出来た。
明らかに開発の過渡期のモデル故、いつかは失われてしまう刹那のハイグリップタイヤであることは明白だった。
クネとよく話していたのは、
「完成しないでずっとこのままだったらいいのにね。」
久々のコースイン。
一昨年も今年も、秋田への帰省は見送っているので、しっかりとした雪道を走るのは久しぶりである。
昨シーズンにレーサー達と一本行ったくらいか。
近年ではターマックで見ることが出来なくなったクネの本気プッシュが、雪上に於いてのみ今でも見ることが出来る。
元々ダートトライアラーであるが故の、低μ路であればある程にクルマをコントロールすることが出来るという技術。
ヲレもクルマを滑らせてコントロールする所から始まった走り屋稼業なので、それ程遅れをとることは無いのだが、危険な路面での減速を最小限にする位の物で、クネほど反比例した技術は珍しい。
何故最近はターマックでやれなくなってしまったのかな。
ただただオッサンになってしまったからなのか・・・
それはヲレも同じなんだけどな、
それとも、クルマにだいぶガタが来始めたか?
ブレーキが致命的におかしいとか色んな話があったけど、最近あんまりちゃんと見てやってないからな・・・
今度ちゃんと見といてやるか。。
雪山は明るいから目が悪くても見やすいし、車速が乗らないから耄碌してても走れる、ブレーキの性能なんて関係ないから、以前と同じように走れるんだろうな。
クネを追っかけていると、一台のVABに追いついた。
都内ナンバーだった。
遅くはないけれど、後ろに付いていて楽しめる程ではなかったので、譲ってもらう流れでしたが、追い越しのタイミングで対向車が来たので、クネとヲレで挟む感じになった。
まさかGC8に追いつかれると思ってなかったのか、ちょっと頑張ってみようと思ったみたいで、そのまま猛プッシュに入られてしまった。
・・・ちょっとぉ~そんな走りじゃ無理だってば。
その先でクネもヲレ待ちなので、付かず離れずだったのを逆に勘違いしたのか、立ち上がりで頑張って横向けたりしている。
下手ではないと思う。
首都圏ナンバーで単独でわざわざこんな山奥まで雪走りに来てる位だから、相当に自信がある筈だ。
これだけ走れたらなかなか張り付かれることは無いだろうし、夏山でもかなり走れる方じゃないかな。
まぁ、だからと言うか、何が起こっているのか良く判らなかったんだろう。
最近では少なくなったけど、もっと馬鹿な人たちって居るんだよ。
少し下品だけど、わざとらしい位手前から卍を切りながら進入から最接近し、少しでもラインが甘かったら、アウト側から差せるように立ち上がりでベタ付けにしていく。
右コーナーも左コーナーも同じようにだ。
左コーナーは対向車が怖いだろうから攻め切れない筈。
次の左、突っ込みが甘かったらそのまま行っちまおうと、早めのインベタのラインから真横向けてアクセルオンで立ち上がり待ちしていたら、ハザード点滅。
次の路側帯の所で譲ってくれました。
ちょっと大人げなかったか^^;
そこからはクネ太郎のテールランプ目指して掛け値なしの全開。
つるつるしたアイスバーンのような路面でしたが、気温が低く乾いた氷だったので、何とかグリップしてくれています。
コーナーで横に向き過ぎて踏めないな~と思ったら、DCCDが35%のままだったので、65%にまでロック率を上げて、コーナーをフルスロットルで回れるように微調整します。
ふくらはぎの脇にくっついているお手製DCCDコントローラー。
こんな所に!?
と思うかも知れないが、文字盤がでかいので案外見やすい。
調整の龍頭も、シフトゲートのすぐ内側にあるので走りながらでも調整はしやすいのだ。
因みに、メーター内のインジケーターは完全に殺してありますww
折り返しの路側帯でクルマを並べて、スケートリンクみたいだけどまあまあだったななんて、ドア越しに話していると、先ほどのVABも路側帯に入ってきました。
自分たちの少し前にクルマを停め、
降りて来るや否や小走りに近づいてきます。
なんか、空気階段のもぐらみたいなチョビ髭のオッサンが出てきたな・・・。
「いや~速いっスね~!メチャクチャ横向けまくってるし、全然追いつかなかったッス。」
「いや~全然ですよ^^;」
「ヤバいですね~、腕だとは思うんですが・・・タイヤ何履いてるんですか?」
「・・・ナンカンですけど。」
「!?・・・ナンカン???」
「ナンカンの新作でAW-1っていう・・・」
「ナンカンて・・・」(しばし無言)
「そっちは何履いてるんですか?」
「アイスガードです。」
「ヨコハマか~高級国産スタッドレスですね、7ですか?」
「いや、7はまだ高いんで、6です。」
「何年目?」
「今シーズン卸したてです。。」
(両者しばし無言)
・・・っていう空気になっちゃって、何か可哀想になっちゃいましたね。
まぁ、腕もそうなのかも知れないけど、最近のアジアンスタッドレスもなかなか馬鹿に出来ないんだよって事を知ってもらいたいですね。
まぁ、それなりに腕に覚えのあるVABが履くIG6を相手にしても全然勝負できるナンカンAW-1。
16インチなんて一本8千円だぜ!
3年で捨ててもコスパ最強~。
クネとしっかり走れたのは3年ぶりくらいか?
何も変わっていないのに、3年5年があっという間だな。
ここの所あんまり雪も降らないし、
ヲレも個人的にあまり出動できなくなったしで、
雪遊びもそろそろいいかなぁ、なんて思ってもいた。
正直雪だから特段面白いという事も無い。
夏山でも雪山でも、ヲレのクルマの動きは殆ど変わらないし、雪山じゃなきゃ出来ない事って別にない。
スノドラはタイヤ労わる必要ないし、クルマを壊すリスクが低いからコスパがいいと考えて、一時積極的な布教活動をしていた事もあったが、最近では遠征しないとスノーロードがないので、交通費がヤバイ。
そのくせ1シーズンに1回か行けても2回とかしか走れないので、その為だけにスタッドレスをベストの状態にしておく姿勢にもコストが掛かる。
その為だけのインプレッサの所有・維持。
それそのもののコスパがかなり悪いと感じるようになってしまった。
より高いドライバビリティーを望むなら、FR車で夏山に絞っても充分に今より楽しめるのではないかと思う。
だけどな・・・たまにこうしてインプレッサでしっかり雪山を走れると、他の駆動方式では絶対にありえないパフォーマンスを実感する。
こんな25年も前のインプレッサでも、しっかり作ればこれだけ走れる。
まだまだ一級の走りが出来る。
そう思うと、もう少し乗ってもいいかなぁ・・と思ってしまう。
もうジジイだし、新しいクルマも似合わねえしな・・・なんて事も思ってしまう。
取り敢えずもう一回くらいエンジン作り直して、
どれだけやれるか試してみるかな。
最初のコースは
赤灯のペースカーが入っちゃったので、2、3本だけで下山。
まぁ、長めのコースなんでもう帰ってもいいかなと思いましたが、クネがもう一か所知ってると言うので寄り道することに。
ぱっと見良さそうな路面なんだけど、思ったよりグリップしない。
クネ太郎のGDBもアウトギリギリまで膨らんで、なかなかラインに戻って来られないほど滑っていきます。
積雪が深い事もあると思いますが、ストレートも思った程加速していかない。
最初のコースより標高が低いせいでやや湿雪と言う事もあるからか、スタッドレスが目詰まりしてしまうような感じです。
サイプが氷に届かず、空回りしているのかな?
下りに転じたら、クルマが静止していられない程ヤバい所がある。。
相当押さえて進入した積りでも、振り過ぎたリヤを止められなくて一度ハーフスピンしてしまった・・・。
「久しぶりに回ったナ・・・。」
DCCDをもう少しロック寄りにしておけばアクセルが踏めたか・・・。
85%まで締結を上げてやると、コーナーでの挙動がかなり安定してなんとか踏んで曲がれる感じになりました。
ここは他にも、軽四軍団やらミラージュやらで走ってる台数が多くて、ちょっと危ない感じだな。
無理して走る程の路面でもないので、トンネルで駄弁るだけにしました。
前にどっかの雪山の山頂で話していたのは、次男のお食い初めの話。
その次男も今年の春にはもう小学生になる。
早いものだなんてもう言い飽きたが、それでもこのGC8とGDBは変わらない。
というか、ヲレやクネが変わらないだけである。
色んな人たちがすれ違っていくのは、その人たちがどんどん変わっていくからで、退屈なヲレやクネを追い越してしまって行ってるだけなのだ。
人間欲をかけばキリがないが、幸せのハードルを下げてやるだけで何とも静かに充実した人生になる。
ヲレたちの「走る」という事の根幹は、時間軸や物量には反映されない心の在り方に座標がある。
「もっともっと」を物で描かないのだ。
ぶっちゃけそこそこの路面だったら、2~3本走れれば、割と満足してしまう。
ああ、今年もまだちゃんと走れたな・・。
もう今までのようには走れないんじゃないか、もう身体が忘れちゃってるんじゃないか。
走り出すまではそんな不安がある。
でも、実際走るとすぐに思い出す。
身体が反応する。
なんだ、まだちゃんと出来るじゃないか。
・・それを確認したかっただけなのだ。
このクルマとこのタイヤで出来るパフォーマンスが確認出来れば、あとはもう何十本走っても一緒だったりする。
要するにガソリンと時間の無駄だw
しかしまぁ、ここの所出走前点検だけはしっかりしてから出るようにしていたので、
シフトレバーが抜けるとか、マフラーが爆音になるとか、
オイルが無くなっちゃうとかw
そういう萎えるトラブルは無く終えることが出来たな。
25年も前のクルマと言ったら、ネオクラどころかただの旧車だと思うので、しっかりメンテナンスをしていかないとガチで走るのは難しくなってくる。
たまに集まって見せ合いっこするだけの盆栽ならとっくに捨ててるんで、エンジンしっかり作って、足回りも新調して、バチっと走れる状態は維持しておかないとな。
ちゃんと走って、バチバチ戦ってこそのインプレッサだからな。
もう梅が咲いてるよ