いよいよ新しい元号が発表されましたね。
そんな日に平成最後とかもういいよとか言われそうですが、よろしければお付き合いください。
ここ数年、冬場になるとS2000の大きなメンテナンスをしておりました。
機械式デフの交換からプロペラシャフト、ドライブシャフトのオーバーホールを行った駆動系のメンテナンス、2年前はエンジンのフルオーバーホールを行いました。
今年はロールバーの装着をしようかと思っていましたが、昨年の秋ぐらいから足回りの動きに違和感を感じるようになったため今回は足回りのメンテナンスを行うことにしました。
自分のS2000のサスペンションアームは一式強化ブッシュに交換していますが、前回交換してから8年以上経過しているため、そろそろ交換の時期だったのかもしれません。
単純な足回りの交換作業であれば自分で行うのですが、今回はかなり大がかりだったためショップに依頼しました。
今回もショップに撮影を依頼していましたので、交換作業時の写真から紹介します。
まずはフロントのサブフレーム。
サスペンションアーム、ナックル、ダンパーは既に取り外されています。
取り外されたTEINの車高調、アッパーアーム、ロアアーム、そしてナックル。
TEINの車高調はオーリンズの車高調をオーバーホールに出す間装着していたものです。
フロントのサブフレームが外されました。
そして…
新しいサブフレームが装着されました。
これは純正品ではなく、J's RacingのSPL補強サブフレームです。
SPOONのリジカラを間に挟んで装着されています。
これはパワステギアボックスのスチフナでフロント側です。
同じくリア側のスチフナです。
このパワステギアボックスのスチフナは北米仕様のS2000CR(クラブレーサー)にのみ装着されているもので、国内仕様には本来設定がありません。
しかし日本国内でも部品としてはちゃんと販売されているので今回取り付けてみました。
これはフロント側のスタビですね。
スタビブッシュを新品に交換してもらいました。
続いてこちらはリアのサブフレーム。
まだ作業前の状態ですね。
いきなり新しいサブフレームに交換されました。
フロント同様J's RacingのSPL補強サブフレームです。
これは後期型のサブフレームがベースとなっているので、足回りは今回後期型に変わります。
デフが装着されました。
あっ、車高調も既にオーリンズのものに変わってますね。
さて、今回…
プロペラシャフトも交換することとしました。
以前オーバーホールしてもらっていましたが、また異音が聞こえてくるようになったため交換することにしました。
ただ前期型のプロペラシャフトはどうしても異音が出てくるようなので、改善されている後期型のプロペラシャフトにしました。
それも純正ではなく、SPOONのものです。
しかし後期型のプロペラシャフトはそのままボルトオンで交換きるわけではありません。
ミッション及びデフのそれぞれコンパニオンフランジを交換する必要があります。
これはミッションでコンパニオンフランジは既に取り外されていますね。
コンパニオンフランジの新旧比較。
右側が新しい方ですが、ボルト穴が大きくなっているのがわかりますね。
こちらはデフ側のコンパニオンフランジの新旧比較。
プロペラシャフトを固定するボルトの太さが明らかに違いますね。
デフに後期用のコンパオンフランジが取り付けられました。
続いてミッションに後期用コンパニオンフランジが取り付けされました。
次の工程です。
これはリアのナックルのボールジョイントです。
このボールジョイントを交換します。
本来は非分解でナックルASSYでしか部品が出ませんが、プレスで古いボールジョイントを抜きます。
そして新しいボールジョイントを圧入します。
純正ではボールジョイント単体の扱いはないため、J's Racingのロールセンターアジャスターを使用しています。
純正と比べると長くなっており、ロアアームが車高を下げることでバンザイ状態になってしまうのを補正するものです。
アーム、ナックルすべてが装着されました。
リアのコントロールアームはJ's Racingのピロコントロールアームです。
ロールセンターアジャスターのアップ。
長くなっている分、ロアアームの位置が低くなっていることがわかります。
作業中に撮影されていた写真はここまで。
ここから先は後日私が撮影したものです。
交換した部品を可能な限り紹介。
まずはフロントのアッパーアーム。
本当はボールジョイントとブッシュの打ち替えができればよかったのですが、ボールジョイントは部品が見当たらないため純正新品としました。
ブッシュは純正のままとしてあります。
この辺の話はまた後ほど…
これはフロントロアアームのフロント側。
今回クスコのピロブッシュに交換しました。
アームはショップの方で黒く塗装してくれました。
これはフロントロアアームのリア側のコンプライアンスブッシュ。
ダストブーツに覆われていてわかりづらいですが、こちもピロブッシュです。
ダンパーブッシュはSPOONの強化品に打ち替えてあります。
スタビリンクは純正新品に交換しました。
先ほども書きましたが、フロントのスタビブッシュは新品に交換しました。
車高調はオーバーホールしてスーパーオーリンズとなりました。
これは交換したわけではありませんが、フロントのバネレートは12kg/mmです。
バネはswiftです。
サブフレームを下側から。
フロントのナックルのボールジョイントは純正新品に交換しました。
タイロッドエンドも純正新品に交換しました。
続いてリア側に移ります。
これはリアのロアアームのフロント側。
ここのブッシュは抜ける構造となっていないらしく、ギリギリまで削ってプレスで抜いたらしいです。
ここもピロブッシュです。
リアロアアームのリア側。
同じくピロブッシュです。
リア側もスタビリンクを新品に交換です。
これはコントロールアームのボディ側。
コントロールアーム本体。
そしてコントロールアーム先端部分。
カラーの枚数を変更することでコントロールアームの角度を補正できますが、今回ロールセンターアジャスターを装着してロアアームの角度が補正されているため、一番浅い角度としています。
リアのアッパーアーム。
後期型のサブフレームを使用する場合、アッパーアームも交換する必要があります。
フロント同様、ブッシュは純正のままです。
というわけで今回ロアアームはピロブッシュとしましたが、アッパーアームはゴムブッシュのままです。
これはあえてそうしたのですが、フルピロにするとボディーへのダメージが心配だったため、逃がしの意味でアッパーアームはゴムブッシュとしています。
リアのダンパーブッシュはSPOONの強化品です。
リアのサブフレーム。
もちろんリアもスーパーオーリンズです。
今まではフロント12kg/mm、リア10kg/mmでしたが、今回リアも12kg/mmに変更しました。
なお今回直接は関係ないですが、リアのブレーキローターのバックプレートの折り返し部分をカットしてもらいました。
これはこの先の事を考えてです。
J's Racingのロールセンターアジャスターです。
わかりづらいですが、リジカラがはさまれてます。
リアのスタビは数年前にAP1-130のものに交換済みです。
なのでスタビブッシュは交換せず、グリスアップだけしてもらいました。
そして作業写真でも紹介した…
パワステギアボックスのスチフナのフロント側。
同じくリア側。
だいたいこんなところでしょうか。
あとは慣らしとアライメント調整です。
それらが終わればようやくジムカーナができます。
諸事情により1ヶ月ほど遅れたので4月はほとんど練習できないかも。
5月から大会なのに間に合うのかな。
そんな平成最後のメンテナンスなのでした。