
先日、tak3さんと
こんな風に過ごしていました。
その日の最後に、ふらっとバイクの試乗に向かいました。YAMAHAのMT-09、我が愛機と同じ3気筒エンジンで、尚且つあのクロスプレーン理論が採用されているということで、当初よりちょっと興味がありました。
早速お借りして出発しようとすると、tak3さんがおもむろに、「弟分のMT-07も試乗できるんですね。じゃあ僕はそれを借りて伴走します」とおっしゃいました。
まったりと近くの峠を流します。MT-09については、琴線に触れるものはありませんでした。アクセルオフと同時に立ち上がるエンジンブレーキが強くて、「あ~、やっぱ3気筒ってこうなんだ…」と思ったり、フロントのピッチングの大きさにネガを感じたり。相応の加速力は当然ありますが、瞬時に速度が上がりすぎて、ドラマを感じる暇もなく即刻恐怖心が勝る領域に入ってしまうので、“街中が主戦場であるネイキッドとしての楽しさ”は感じられませんでした。ポジションもネイキッドよりは若干前傾を強いられるので、所謂ストリートファイターカテゴリーなのでしょう。僕にはしっくりきませんでした。
折り返し地点でtak3さんとバイクを交換します。この段階でMT-07の評価を聞いてみると、「フツーだね…」とポツリ。僕も09が面白くなかったので、07には何ら期待せずに帰路に就きました。
トコロガドッコイ。
MT-07はメチャクチャ面白い!!
ステップ位置が明らかに09よりも前側にあり、加減速に対する自分の重心点を固定できる感覚があります。アクセルを開けると「バルルルル…」という、爆発力を感じる勇ましさとは無縁ながらもパルス感が豊かで、なによりもそのトルク特性が気持ち良すぎです。
あまり回転域に左右されずに、どこからでもアクセルを開けた瞬間から優しげなトルクが湧き始め、すぐさまパワー回転に移行してダッシュする。この“トルクからパワーへの移行期”も大変滑らかであり、唐突感はありません。
アクセルオフ時もエンジンブレーキの立ち上がりは優しく角がとれており、回転していたクランクの余韻が尾を引き、これまた官能的です。
ディーラーに帰り、乗り出し70万円程度という価格を聞いて鼻血ブー。
帰ってから調べてみて、初めて知りました。「あれがパラレルツインエンジンなのか!」
基本的にはツインやシングルは、その脈動が強すぎて、僕の好みではありません。「コーナリングをスムーズに抜ける気持ち良さとかよりも、ドコドコというワイルドなエンジンビートを感じていたい」という趣向は一切無く、むしろ大きな脈動はトラクション変動からグリップ変動につながるような感覚があり、僕にとっては禁忌事項。(トラクション変動はむしろスライド耐性を含むという論もあります)
しかしながらこのMT-07のツインエンジンは、そのネガは少なく感じます。それは、パラレルだからか?クロスプレーン理論が効いているのか?どちらにせよ、今まで避けていたツインエンジンが一気に研究対象として浮上しました。
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猪突猛進で、6台一気乗りです。尚、自分のメートル原器であるDAYTONAで向かいました。
KTM:過去DAYTONAを選択する直前にRC8Rを試乗させて頂きましたが、当時よりも現在のモデルはエンジンチューニングが一新されており、乗りやすくなっているとのことです。
ショップオーナー曰く「ウチのお客さん達、Duke690なんかで195km/h、100m看板からブレーキングでいとも簡単に1コーナーへ入っていかれますよ~」と、フロントディスクがシングルながらも全体の軽量性がもたらす凄みを語っておられました。
<Duke690(ツインエンジンではありませんが…)>
<RC8R>
BMW:はっきり言いますが、デザインに見る部分は微塵もありません。っていうか、目も当てられない…。しかしながら、その労力をすべて機能性に注ぎ込んだであろうマイスター気質、全っ然嫌いではありません。そこまで尖がれば、“潔さ”になるのです。
メーターもいたずらにデジタル化せずに、視認性と瞬間認知に大変優れたアナログを捨てません。
<F800GT>
Ducati:やはりLツイン。脈動は強く、改めて「違うな」ということを認識しました。とにかく、アクセルからギアシフトからすべからく硬い!
<StreetFighter848>
YAMAHA:締めにもう一度MT-07。もう凄い軽快感。やったことないのにジムカーナできるんじゃないかと思わせられるぐらい。ストップ&ゴーが楽しいんだから、街乗り渋滞なんでも来い!
<MT-07>
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では最後に、SiSo的キングオブパラレルツインをご紹介します!
<BMW~F800R>
究極の低速官能マシンでした。
そこそこ交通量のある国道ワインディングで試乗したので、ずっと一般車両の後をついて走りました。ですので、曲率に対して60%程度のアタック率(造語・笑)に留まったのですが、それでも気持ちがいい。
スローインの後、アペックス手前からパーシャルスロットルを当ててトラクション旋回に早々と移行し、ググッとアクセルを捻っていく。
最も印象的だったのは、このパーシャルを当てる瞬間です。DAYTONAの際には大変繊細なアクセルコントロールを要する操作なのですが、
トルクの立ち上がりがとても優しいので全く緊張を強いられません。アタック率が低くて余裕がたっぷりあることも影響していると思いますが。同時に、
リヤが1cmほど外に振り出す感覚があります。兄弟車であるSやGTと比較して長く取られたスイングアーム長が影響しているのか?とにかくこれが独特で病みつきになってしまいました。
これは完全に“公道ネイキッドスペシャル”マシンだと思います。低い速度、低いアタック率で安全性が高い状態のまま、バイクの醍醐味であるコーナリングを存分に味わうことができます。
人里離れた山奥やクローズドコースに持ち込まなくとも、市街地のちょっとしたS字なんかでも存分に愉しめる。このFun/Cost-Ratioは圧倒的です。グリップヒーターも標準装備なので、冬季もFunを回収できます!
激欲しいです!!
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帰り道、我がメートル原器にrideです。コンフェイトさんが(DAYTONAのことではないですが、SSについて)どこかで表現されていました。「ロール軸があるけれども的確な入力をしないとロールしてくれない。ぶっとい丸太に乗っているよう」まさにその感覚です。
自分でも感覚的にしか捉えていなかった部分に、伏線があることに気づきました。それは、「DAYTONAはサーキットでしか楽しさが味わえないガチンコマシンである」ということです。
最高出力125psも、12,600rpmまで回さないと取り出せないし、それ以下の回転域でのドラマ性は、マルチに近い凡庸さ。持てる技術を総動員してフルバンクし圧倒的な旋回力を引き出せたときの感動は筆舌に尽くしがたいが、往復3.5時間の自走をこなさないとそのステージには持ち込めない…。
片や例えばMT-07。何ィィ??!73psぅ~!?DAYTONAの6割程度しかないのに、あの官能性…。低中回転域では圧倒的にこちらに軍配が上がる。ちょっとした時間つぶしに近くの峠に向かい、全然攻め込まないのにエンジンの愉しさだけでHAPPYになれる。
結局はバイクに存在する「愉しみ方の選択肢」を複数(DAYTONA@サーキット、パラツインネイキッド@日常公道シーン)、今更ながら実感しただけのことですが、もしやパラツインネイキッドがサーキットでも愉しいバイクなら、DAYTONAの存在意義は…。
「どうしようどうしよう、愉しみ方が違うから増車かな~?でもそうなるとコスト問題からしてDAYTONAの車検と保険を切る必要が出てくる。ならトランポが必要か…。ユニック付の軽トラ中古がいいな。ルーテシアRSを売ればトランポもゲットできて資金捻出にもなるな!」と、大暴走しています(笑)
(試乗させて頂きましたディーラー各位に、深く感謝申し上げます)