TRACERからR1250Rに乗り換えた経緯は、先般のレビューにて記載しましたが、ルーツを辿ると、DAYTONA675Rとルーテシア3RSというラインナップだった2012年から流れた月日は11年…。
当時は、パワーウェイトレシオ1.48で12600rpmまで引っ張って最高出力を捻りだすDAYTONA675Rと、リッター当たり100psをNAで達成したロングストローク高回転型ルーテシア3RS、
とにかくキンキンに回しまくってコーナー飛び込み勝負!回転数維持に失敗したら立ち上がりで泣きを見る…みたいな「如何にもスポーツしてるぜ」な乗り物が大好きでした。
途中で就役したTRACERも、一般公道でツーリングにも使えるけど本質はアジリティにあるバイクで、ほぼキープコンセプト。その後ルーテシア3RSは残念なお別れをしてしまい、ご乱心を起こしてEVに乗ってみたらモーターの鬼トルクがそれなりに楽しく。
DAYTONA675Rでのサーキット走行も引退してぽっかり心に穴が開いたところに、積年の憧れALPINAの導入も、ガソリンとディーゼルを比較試乗した際に、ガソリンの炸裂感よりもディーゼルの鬼トルクが醸す怪力感に魅力を感じてD3Sに。
この辺りで兆しがあったようです。
パワーからトルクへ。
円熟化か?老化か?w
<参考~PWRとTWR比較一覧>
DAYTONA675R(2012) PWR1.48 TWR2.57
TRACER900-GT(2018) PWR1.84 TWR2.46
R1250R(2023) PWR1.75 TWR
1.67
軽量級パワー型から重量級トルク型に明確に遷移しています。
R1250Rの1.67という突出したTWR、これが中回転域で味わえることが白眉。
さほどの高回転を維持していなくても、まったりコーナーに進入。エンジンブレーキも強くないのでコーナリングスピードも維持できたまま、エイペックス付近でのパーシャルスロットル操作に神経を尖らせなくても良く、元々大きなフロント荷重も掛かってないので前後荷重移動もマイルドに完了。その後比較的
低回転域で発生してくれる大トルクを利用しての脱出加速が安楽で快感。
エンジンカチ回してギッタンバッタンやることにちょっとしんどさとリスクを感じ始めていた身には、ややアジリティが下がることに目を瞑っても安楽に快感を得られることの方が勝りました。
ただ、2,000kmほど乗り込んで習熟を進めた現時点での総合判断としては、
「乗り換えは2~3年早かったカモ?」
と思っていますww
ボクサーエンジンの低重心がアジリティをスポイルする部分はそれ相応にありますし、かなりの重量級、アジリティを高めようと大きなフロント荷重を作ろうとするとフロントタイヤの剛性が負ける雰囲気があって気兼ねする(装着タイヤはミシュランロード5の重量級車両用のGTグレード。これを、GTグレードの存在しないミシュランパワー5に変えるとさてどうなるか?大きな課題です)。
比較的軽量でアジリティの高かったTRACER、バンキングスピードも速くコーナリング中の自由度も高いし、
一連のコーナリング過程をバチッと決められたときの快感が今でも恋しくもある…。
かといって飽きが来ていたのも事実で、そのまま2~3年継続することも考えにくかった。
増車にしての並行運用がベストでしたが、何よりも試しにと査定してみたら4年4万km経過したTRACERの残存価格がなんと
55%だったので、「このチャンス相場は今しかない」という時期要素も多分にありました。
どうしても気に入らなかったノーマルサイレンサー、ドでかい表面積にメッキのツヤツヤが全体のルックスにアンマッチなので、純正オプションのチタン製アクラポヴィッチサイレンサーがどうしても欲しかったのですが、しかしなんとスリップオンで14万円…!(汗)
そんな時に出会った走行距離500kmのデモカー上り中古車、なんとチタンアクラポが付いているではないですか!!こりゃなんという巡り合わせか!
ステップとシート高の間隔が狭く、長時間経つと足が痛くなることが試乗で分かったので、20mm高いスポーツシートを追加購入しようと思ったのですが、20mmのために45,000円掛けることはせず、WRとTRACERで使用していたゲルシートの在庫を重ねて装着することで達成!(嬉)
100km/hから風圧が辛くなるので社外スクリーンを装着(スタイルをかなり棄損しますが、快適性には勝てない)し、上がったエセシート高に合わせるべくハンドルバーライザー装着で25mm手前+35mm上昇を狙い、ツアラー要素の強化を目指します。
小ネタですが、エアバルブの位置と方向が素晴らしい!!
尚、選択に当たり、比較検討も行いました。
KTM-1290SuperDuke-GT
同890SMT
KTMは肌に合わず。
エンジンのパンチが強すぎるのと、エンジンシャシータイヤなど各部位の一体感の薄さというか、連動性が無機的というか、同じことをDucatiにも感じるあのトモダチになれない雰囲気…。
BMWではボクサー兄弟のRS
同じくGS
番外でシルキーシックス!これはこれでヤバかった!
バックギア装備の超重量級メガクルーザー。僕が経験した中で最もゆったりとした、おおよそバイクとは思えないサスペンション。スロットルワイドオープンで立ち表れるあのシルキーシックスの得も言われぬ甘美な加速感。
そう深くないバンク角でステップかスタンドを頻繁に擦っているのが玉に瑕ですが、この感じでっせダンナ!
BMWの伝統的代名詞である直列6気筒、ターボ付きだったりウチのD3Sのようにディーゼルだったり、
純粋なNA直6は皆無な今、それをバイクならではの腹下数センチ先で感じられる訳で、真のBimmerはこれをガレージに収めるべきではないでしょうか!
「円熟の極み」として、老後の選択肢にランクインです!
Posted at 2024/01/21 09:39:25 | |
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BMW-R1250R | 日記