<オーバルステージ>
右コーナーの苦手感を克服するべく、広場でのオーバルトレーニングをしてきました。
サスセットは中段である「スポーツ」へ変更。
苦手感とは、ステアリングを握る腕から力が抜けずに逆操舵、外足つま先の開き及びホールドの甘さ、内足膝が開けられない、上半身の前傾不足、前ずれ、等。全て左コーナーでは感じられないのに…。
最初は得意な左旋回を何度かやって、次にその感覚を右旋回でも試します。どこに差異があるかを感じ取って、その修正を試みる。一連を動画撮影し、すぐさまタブレット画面で確認。
特に前傾不足が顕著なので、左でもそこを意識して修正すると、よりステア脱力が可能になり、ステアリングの切れ込みが深まる。結果旋回力も向上。右でも試すと、左レベルには達さないが、今までより“脱力→旋回力向上”の効果が上がりました。
動画で確認すると、それでもまだまだ前傾度には余裕があるぐらい。
でもまだまだ右の違和感は大きい。下半身のマシンホールドが甘いようで、少しの挙動変化でも外足がステップから浮いたりなどの姿勢破綻が頻発します。もう一度左旋回で姿勢や入力の“硬軟”(この表現がポイント)を確認してみると、
①外足足首はステップに軽く乗せているだけで、内膝をタンクに押し付けてのホールドが良好
②内足足首は膝を開きやすいように、しっかりと“ステップ付け根への斜め踏み込み”ができている
③上記2つの下半身ホールドが確立しているからか、上半身の前傾とオフセットがダイナミック
という特徴を掴むことができました。
早速右でもトライ。でも、またもやあまり改善しません。特に、内側にずり落ちそうになるモーションから、外足足首がステップから浮き上る悪癖が悩ましい。
更に左と右で交互に確認を繰り返しているうちに、「内側にずり落ちるモーションを抑制しているのはどこだ?外足内膝だと思っていたが、ここに拘るあまり硬直を起こして、むしろ振動吸収ができないからずり落ちるのではないか?ということは内足しかない!」と気付き、そこにトライ。
ハングオフ姿勢をとった全身を内足で支えるためには、順番から言ってまずステップに乗った足首から。斜めになった車体と身体、身体をずり落ちないようにするためにはステップに対して上から垂直に踏み込んだのでは、横方向(イン側)への抵抗にならない。やはり斜めに踏み込んで膝を開いて、はじめて横方向(イン側)への抵抗になり、身体のずり落ちを抑制できる。
足首から膝で作った抵抗力を上半身に伝えるために、イン側脇腹に、「力を入れる」というよりは、「壁を作る」ような感覚を持つ。この「壁作り」は、意識してみると左ではしっかりと行っており、地味ながらも安定感に大きく寄与している要素でした。以下に図解します。
~悪い例~

膝が開いていないので、赤矢印のようにマシンに平行した入力となり、その反力は黄色矢印のように上体を浮き上がらせてしまう。身体がイン側にずり落ちる抵抗とはなりえない。
~良い例~

膝が開いているので、赤矢印のようにマシンに対してやや垂直方向への入力となり、それが膝で折り返して黄色矢印の反力を生み、イン側への身体ずり落ちに対する抵抗となっている。
緑波線あたりで壁を作っているので、上半身も連動して安定する。
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コンフェイトさんが「筋力よりも骨格で支えるべき」とおっしゃっていた金言がここで花咲きました、有難うございます!
また、“膝を開く”というのは、このような部分でも理に適ったフォームであることを認識できました。
そして、“利き足”というのはかくも自然に無意識下で働いてくれるものなのか!と実感し、人体の不思議にも驚嘆するばかりです!
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これで下半身ホールドが確立し、上半身の自由度が増しつつステア脱力も可能になり、旋回力の向上まで得ることができました!
尚、前ずれについては前回のサーキット走行で「気にしない。前乗りで構わない」という開き直り作戦が功を奏していたので、今回も同様でしたが、案外左でも前ずれすることもあり、かつなんら悪い感触が無いことにも気付きました。
補足的ですが強く意識した課題がもう一つありまして、それは「視線の送り方(首の方向)」です。このオーバル練習においては、あまりその効果を意識せずに、癖付けることだけに集中して取り組みます。
※広場の片隅にけなげに咲いていた花。僕のライディングもこれぐらい華開きますように!?
<峠ステージ>
オーバルステージで1時間ほど練習した後、さあ!この効果を試すべく、峠へ向かいました!
この峠の奥側は昨年6月の土砂災害から復旧しておらず、途中で通行止めになっているので、非常に走りやすい環境でした。
練習の成果が如実に表れて、とても嬉しかったです!なんと、下りに対する苦手感まで劇的に減少しており、ステア脱力の効力には感動しきりです。
ブレーキリリースポイントは奥まり、進入スピードは上がるのに、それでも簡単に旋回していくので、大変気持ち良い!!視線の送り方を改善したことも少なからず良い影響が出ていると思います。
ここでも1時間ほど過ごして、体力も消耗してきたところで昼食に向かいます。
<ランチステージ(笑)>
このアピアランスにメタボリックホイホイです(笑)
駐車場に入る時には光速ハングオフしつつも、視線の送り方は完全に忘れてハンバーグ看板に一点集中でした(爆)
お味は…あまり論じるべきではなく、むしろコストパフォーマンスの良さに着目しておきましょう!十分満足!
峠ステージで撮影した走行動画を鑑賞しながら、ご満悦でした…。
<ディーラーステージ>
食事休憩を十分に取った後、高速道路でワープしディーラーに向かいます。
オイルとオイルフィルター交換をしてもらいました。
作業待ち時間の間に、話題のこちらの車両に試乗させていただきました。
空冷ボクサーということで、とにかくテイストに拘って発想しただろうから、それがどんなものかとても興味を抱いていました。
最初のクラッチミートで驚きました。車体が右に揺すられます。エンジンブレーキでクラッチミートする時も同様で、なんだか笑えてきます!クランクやシャフトの軽量化でこれを感じさせないモデルは既にいくらでも世に出ていますから、このようなフィーリングはあえて意図して残されたそうです。
ふと視線を落とすとガソリンタンクの両脇に巨大なシリンダーが突き出ており、「ああ、ボクサーに乗っているんだなあ…」という所有感とか満足感とかを否が応にも感じさせられます。
シリンダーが寝ていることから全体の車高も低くすることができ、足つきの良さを想像していましたが、足を出した時にステップがふくらはぎに当たるので、ちょっと気に障りました。
以下詳細写真。
スポークホイールがいいですね。ブレンボはラジアルマウント。ローターはインナーレスですが、これのメリットはなんなのでしょう?ホイールとの締結強度は高そうですが、ホイールセンターが大きいので、回転抵抗が大きいデメリットがあるのではないでしょうか?お詳しい方ご教示願います。
シャフトドライブ。チェーンオイルが飛び散らなくて羨ましい(笑)
2本出しメガホンマフラー。
シートとロゴ。
ここのアルミ質感とかヘアラインがいい感じです。
テールカウル。ここが取り外しできるというのがウリの一つですね。
昨今のバイクは電子制御満載で、下手をするとウインカー交換するだけでエラーが出るようですが、このバイクは「オーナーに積極的にカスタムする愉しさも提供したい」ということで、ABSなどの電子制御は装備しているものの、細かな部分はあえて非装備とのことです。
ということで、とにかくテイストあるバイクでクルージングをしたいという方には面白いバイクなのでしょう。あくまでも個人的感想としてですが、確かに味があるバイクだとは感じますが、結構早く飽きが来るように思えます。空冷ボクサーエンジンのフィーリングが特徴的ではあるものの、それ以外の操作系やライドフィールは良くも悪くもイージーです。乗りにくいレベルになってもいけませんが、もっと味が濃く、癖が強くなければ、こういった“テイストバイク”の存在感は維持が難しい。
あれ?こう書いてみると、ドコゾの2リッターNA6速MTなホットハッチと、近似するものを感じます~。でも、アイツには全っ然飽きる兆候すらありませんので、如何にルノーが絶妙な味付けをしたのか、再認識に至るという自己満なひと時!?(笑)
オイル交換の終わったDAYTONAを引き取り、帰宅しました。
<まとめ>
当日は得るものが多い大変有意義な一日でした。
特にライディングの改善について、頭で考えていた原因箇所ではなくて、それ以外の意外な箇所に原因があったり、“密着度を高めるためにはむしろ力を抜く”といった硬軟の発想転換によりブレイクスルーがあったりと、成長過程のトライ&エラーがとても面白かったです。
次回のサーキットランが楽しみになってまいりました!!