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イイね!
2015年01月17日

1000分台の戦い

1000分台の戦い ぎっくり腰に、ノロウイルス、兄貴の病気の絡みであちこち飛び回り、余りにも多くの問題が山積していた為、年末年始は生きた心地がしない程忙しかった。

バイクだのクルマだの直してる暇がなかったな・・・

漸く色々とカタがつきだしたので、少し余裕が出来てきました。


途中で放ったらかしだったKSRのエンジン・・・そろそろ直さないと。
インプでの長距離通勤はボディーブローのようにジワジワ効いてくるんだよ・・・。



引きずり下ろしたエンジン。
腰下の分解はいくつかの難関があり、そう容易ではない。



専用の逆ネジボルトなどもないので、プーラーで外してしまいます。
固くてなかなか外れてこなかったよ。


スプロケットとジェネレーターが外れたら、今度はクラッチ側です。




フリクションプレートASSYとハウジングは、スナップリング一つで丸ごと外れます。
ワッシャの入れ位置を忘れないように・・・


クラッチまわりの機構をひと通り外します。
時間を開けると組み方を忘れそうなので、細かく写真を撮っておきます。


クランクケース分割。

クランクベアリングの嵌りがきついので、なかなか割れてきませんでした。
ケースが意外と薄いので、無理をすると割れてしまいそう。
タガネで隙間を作りながら均等にコジって少しずつ作業しました。


結構ガタガタになっていたクランクベアリング。
錆なども目立ち、乗っていない期間が長かったのかも知れない。



乱暴に持ち上げたら、カウンターシャフトの一番上のギヤ(1速)が外れてしまい、特定条件でのスライドを抑制している極小のチェックボールがバラバラ飛んでしまった!

何とか見つけ出し、冷や汗をかきながら組み戻す・・・。


クランクベアリングのジェネレーター側はケース側に残って外れました。
6304のC3というベアリングが使われています。

C3というのは隙間の大きさを示す規格です。
熱膨張時に焼き付かないように、わざとキツキツにはしていないんですよ。

オートバイのエンジンなどには主にC3が使われています。

6304規格ならいいだろうとネットで安く買ったものを使うと、クリアランス規格が合わなくてすぐに焼き付いたりして壊れます。

ネットで買ってもいいけど、よく確認しようね。



何かが一個無くてももう組めないので、
半月キーや、スナップリングなど、判りやすく完璧に保管しましょう。


クランクのウォーターポンプ側に残っていたベアリングも、セパレーターやプレスを使って外します。
きつくて中々外れませんでした。

25年前のエンジンだもんな・・・当然か。




ベアリングとオイルシールを新しいものに打ち替えます。
ガスコンロに乗せて火炙りにすると、古いベアリングはポロポロと簡単に外れてきます。

入れるときはオイルシールを先に組むので焼けません。
ヒートガンでそこそこ温めて、軽い叩きで入れます。


クランクシャフトは圧入ピンでウエイトをつなぐ二分割。
こいつを分解しないと、コンロッドのビッグエンドのベアリングが交換できません。

難易度が高いので通常はDIYではやらず、そのまま再使用かクランク・コンロッドASSYで交換するもののようです。

しかし、アッセンは3万近くする・・・厳しいなぁ・・・

ピンとニードルベアリングだけなら3500円程度で済む。。

クランクの芯出しが熟練職人の仕事らしく、難しそうですが、
ヲレも一応板金屋の端くれだからな・・・叩いてイケる仕事なら何とかしなきゃな~(汗

マーキングや測定をひと通りしておき、仮組みの目安を作っておきます。



先ずはピンを抜かないといけないので、自宅の油圧プレスにかけます。
適当なボックスレンチを冶具にして、グイグイ~と押しますが、ちょっと動いたところから全く押せない・・・

あれれ・・下側がドッついてるのかな・・・と思って確認してみるがそんなこともない。
ウエイトの片側での固着が酷いらしく、12トンのプレスの門柱が上下にしなる程押しても動かない。

危ねぇ・・・。


これ以上は試せないナ。

自宅分解は断念。




翌日、会社で50トンまで押せる強烈なプレスがあるというので、借りてきました。
余裕でしたwww


世の中道具だなと思いました。



おっ外した大端ベアリングとピン。

どちらも摺動面に虫食い状の腐食跡があり、再使用が不可であったことを実感。
大変だからと割愛したら、またバラすことになりそうでした。



そしてもうひとつの山場。
クランクシャフトの芯出し作業。

V字マウントを作り、くるくる回しながらダイヤルゲージで軸ブレを計測。
銅ハンマーでウエイトを引っ叩きながら左右のシャフトの真芯を出していきます。

バラス前のマーキング通りに仮組みした積もりでしたが、話にならないほどブレブレ。
1/100ミリ以内の精度が欲しいトコロで1/5ミリのブレとか笑わせます。

渾身の叩きでウエイトを折檻しますが、ゲージの値は殆ど変わらず・・・


まだコツを掴んでないんだな・・・


押さえ方や叩く角度に気を遣い、手首のスナップで勢いよく打擲。
値が変わってきた。

なんとなく叩き方が分かってきたぞ。


コツを掴んだらあとは数発でした。

ブレブレだったクランクは、35/1000ミリまで収束。
これ以上は、どう叩いても離れる気がしたので、ここで妥協。
ヲレの簡易Vマウントだと只でさえガタがあるんで、実際の値よりは小さいかもね。

レース屋の職人はもっと小さく収めてくるんだろうけど、通勤用なんでココでイイッスw



いや~それにしても真芯が出ると気持ちがいいな。( ´艸`)


よーし、あとは組むだけじゃん。
ブログ一覧 | KSR生活 | クルマ
Posted at 2015/01/31 02:45:52

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この記事へのコメント

2015年1月31日 15:42
50tのプレスww
情け容赦ないですね。

やっぱりあれですか?
外れた時は「ざまあみろバカヤロウ!」ですよねww
コメントへの返答
2015年2月5日 0:04
「最初から言うことを聞いていればこんなことにはならなかったのによ。」でしたw

人間様に逆らうとどうなるか教えてやりましたよwww
2015年1月31日 17:21
素人質問ですが、こういうのはプレスとかで押すより、叩きで修正した方がやりやすいんでしょうか。他の方も叩きで修正されてました。
あと、叩く箇所は傷つかないよう何か養生とかするんでしょうか。

好奇心のかたまりなのであります。(笑)
コメントへの返答
2015年2月5日 0:11
クランクシャフトの芯出しは、ホントに数ミクロンの圧入ピンのズレを測りながら修正なので、手加減が一番早くて、微調整が利くんですね。

クルマのクランクシャフトは曲がってたらプレスでしょうね。

クランクシャフトは、銅ハンマーあたりでおもクソ引っ叩いても凹んだりしないほど超硬金属で出来ています。

コンロッドだけ気をつけながら目方でひっぱたきますw
2015年1月31日 18:32
いや~!
流石職人!

相変わらず良い仕事してますね。
でも、自分のだから、ある意味気楽?
コメントへの返答
2015年2月5日 0:13
そうですね~自分のは気楽・・・

と言いたいですが、やはり再びバラすのは嫌なので結構慎重にやってます。

長引けば家計に響くので・・・
2015年1月31日 21:34
カート屋に出入りしてた頃、社長が銅ハンマーで叩いてました。

やっと組み上がったエンジンを、足で引っ掛けてコカしたら発狂されましたw


世の中は全てタイヤ。
コメントへの返答
2015年2月5日 0:16
50のエンジンとは言え、気を使って気を遣ってやっと組み上げているので、可愛い子供のよう。

性能には関係ないけれど、キズ一つつけたくないもんだよw

プロフィール

「[整備] #その他 HA11S アルトワークス 社外ラジエター装着 https://minkara.carview.co.jp/userid/271921/car/262720/7405733/note.aspx
何シテル?   06/30 04:17
だ い です。空白が二つですw 板金塗装と整備をちょこっとかじってマス。
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