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2011年04月26日 イイね!

呼ばれて。

呼ばれて。「よし、行こう。」

決然立ったのは日曜の正午。

「え?どこか行くの??」

 「ちょっと桜見てくるわ。」

「え・・・どこまで???」

 「ちょっと・・福島まで・・・。」

「・・・はぁ?」


急遽カメラバッグと三脚を持って、クラッチの怪しいイプ太郎を駆り出します。


本当は、旅の相棒といつか行く予定だった福島県三春町。

日本の三大桜の一つ「三春の滝桜」を擁する、町中桜色の農村です。
農村なのに町中っておかしいかなぁ。

静かな農村には違いがないよ。

でもね、桜が咲くこの時期だけは
全国から沢山の観光客が訪れるんです。


いつかと言わず、今年にでもと言っていたんだ。

でも、相方の都合が合わず、5月連休まで予定が延びてしまった・・・。
流石にそれだと時期が遅すぎる。

相方との股旅は別の候補地に自動的に切り替わるのだけど・・・


そもそも僕には漠然とした懸念があった。

三春町は、大震災の被災地である事もさることながら、
国際原子力事象評価尺度(INES)の暫定評価がレベル7に達したという福島第一原発より、
西に48キロという距離。
町のホームページでは、毎日の放射線測定値を公開しているという状況。

でも自分が心配しているのは、放射線による被曝の事じゃない。


こんな心配はしたくないしけれど、、

来年以降があるのか・・・という事なんだ。


何時収束するかも・・正直判らない事故現場。
放射能による土地への影響評価は、空間線量ではなくて、放射性物質の堆積量だものね・・・
今のままだって、どんどん悪くなる一方なのに、更なる爆発事故でも起きたら・・・

警戒区域や、立入規制半径が大きくなる可能性だってある。

もしかしたら、向こう何十年と・・あの桜にお目にかかれなくなったら・・・。


そんな不謹慎な危惧を、抱かざるを得ない自分を許してください。


福島の第一原発の事故は、政府や東電が公表している以上にシリアスだというのが、
海外の専門家や、有識者の統一意見です。

24日の環境放射能測定値は0.40μSv/h

数値だけ見るとごくごく小さな値だ。


でも、郡山の学校じゃ、校庭の土をとっかえる騒ぎになっている。
決して気にならないといえば嘘だ。

でもね、今日もここで、自分の土地で、暮らしている人が居る。

政府や東電の欺瞞やお為ごかしの犠牲になっているって可能性だってゼロじゃない。

気にしだせばキリがないし、真実がつかみきれないけれど、

自分の命の何万分の一かが犠牲になってたとしても、
「僕は三春の桜を見に行ったんだ。」そう言える自分でいることの方が大事な気がしたんだ。


愚かだろうか?




行きの東北道は、那須を過ぎたあたりから波打ったり陥没の痕が凄かった。
橋のつなぎ目はいちいちジャンプ台のように盛り上がり、路肩は窪んでパイロンが置いてある。

緊急的に応急処置をしただけで、やっと走れるようにしたって感じです。

津波の被害が比類なき悲劇を生みましたが、
揺れによる損壊被害も計上しきれないほど甚大なようです。


災害派遣の自衛隊のトラック。
沢山行き来していました。


郡山から、磐越道・船引三春ICまでは直ぐでしたが、高速を降りても、
道路はあちこち崩れたり地割れのようになっていました。


道路の他にも、家の屋根瓦が殆ど落っこちてしまっている家、
塀や石垣が崩れたり倒れたり・・・

あらためて、福島も、深刻な被災地なんだなぁと実感しました。



天気の悪かった土曜日の前情報だと、桜の時期にこんなにガラガラの三春町は初めてだ・・・
くらいのハナシだったんですが・・・

被災地の桜って事で、結構TVなどで取り沙汰されたらしく、渋滞が復活していました。

あまりクルマが進んでないようなので、
田圃の畦の脇にクルマを停めて歩くことにします。


それでも、例年通りなら高速のインターまで繋がる渋滞の筈が、
頑張れば歩ける距離で済んでいる訳だから、ヨシとしますか。


歩く事約20分・・・




「わぁ・・・」


爆発するような巨大なベニシダレが迎えてくれました。

「三春滝桜」
●エドヒガン系ベニシダレザクラ
●推定樹齢1000年以上
●国指定天然記念物




午前中は晴れていたのに、福島に着いたら雨に降られてしまったけど・・・
日没の刹那に、ほんの少し撮影の時間をもらえたよ。

こんなあいにくの天気なのに、沢山の人がこの桜に逢いに来てる。



三春藩のお殿様の桜だった時代から、ずっとみんなに愛され支えられてきたんだね。

1000年を超えてなおこの樹勢。
人の世話によるものだよ。


もし原発事故が身勝手な利権や、無責任な怠慢の果てに辿り着いた答えなら、

こんなに愚かな事はない。


悠久の時代から連綿と受け継がれてきたこの伝統と想いを、
こんなことで終わらせてはいけないんだよ。





絶対に。





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Posted at 2011/04/27 03:12:53 | コメント(4) | トラックバック(0) | 桜を追いかけて | 趣味
2011年04月15日 イイね!

さくら色の国

さくら色の国震災で自粛ムード一辺倒の日本列島。

それでも、桜はいつものように美しく咲き誇ります。


自粛自粛も気持ちは判るけど、
落ち込んで鬱々としているのも違う・・・

飲めや騒げやとやるのも違うと思うけど、、、

何も、静かに季節を楽しみたいという日本人らしい心まで自粛するこたぁないと思うのだ。

今でこそみんなで頑張らないといけない時なんだから、
切羽詰った暗い気持ちじゃ乗り切れないよ。

春の満開の桜のはなぶさは、新しいスタートラインの証。


英気をやしなうとは、この事なんだと思う。


すぐ近所の桜も満開100%

天気の様子をみて、晴天はこの数日のみで週末まで持たない。
桜も持たないね。


急遽、休暇届を出して、桜の神々が棲む国、山梨へ。





ほぼ、関東平野部と同時期の桜前線を持つ山梨県。

あちこちが桜色に染まり、いちいち寄り道してしまう・・・。

更なる大手術を控えているイプ太郎は、満身創痍での旅である。
クラッチ板も怪しい中、スタッドレスのままでの出動だ。




先ず初めに訪れたのは、一昨年にも立ち寄った実相寺。
樹齢2000年といわれる「山高神代桜」を擁する、この時期桜一色のお寺です。

何度訪れても、美しすぎるのひとこと。


誰が自粛でお花見どころではないなどと言ったのかな・・・
凄まじい人出でごった返していましたよ。



「山高神代桜」

その圧倒的な存在感と神々しさは、健在でした。

思わず手を合わせている方も多かった。
みんながこの神様に何をお願いしているかが、何となく判ったよ。

きっとみんなが同じお願い事。




薄くて軟らかい花びらはまさに「さくらいろ」
刹那の美術。

この優しい儚さが、人を魅了するんでしょうね。


百日紅のように何ヶ月も咲き誇っていたら、余りありがたくないないものね。

花も人生も、、、
タイムリミットがあるから美しく尊いんだよね。



なんか騒がしいなと思っていると、見慣れた芸能人だ・・・。

もしもツアーズ?
休みの日の昼の番組にやってるコーナーの収録にきたんだね。



山高からそう遠くないところにある「白州保育所」ここにも立派なヤマザクラがあるのだけど、
神代桜に合わせると、どうも時期が早いみたいです。

甲斐駒をバックに遠くから狙ってみました・・・あと5日ってところかな?



GCは、ちょいクラッチ臭を漂わせながら、
以前訪れなかったマイナーな樹をきざんでいきます。



あ~、ここもまだかぁ・・・。

裏手の山陰にある「関の桜」
日当たりのいい所が、やっと咲き始めたって感じ。


クルマと比較しても判るけれど太い幹周りでしょう?






そして次に目指すのは、これまた前回はやや遅すぎた「わに塚の桜」

釜無川の河岸段丘の高台にぽつんと生えるエドヒガンの大木です。





この桜の存在感は尋常ならざるものがありまして、
その木陰には独特の空気が漂っています。

満開後一日二日、って所でしょうか。

一昨年には望めなかった八ヶ岳も、効果的にバックに収めることができました。




そして、クルマを韮崎から勝沼へ走らせて、牧丘町方面へ。

クルマを停めると、山にへばりつくような民家の間を抜け、
傾く陽光のなか、土色の斜面を登っていきます。

久々にいい汗をかきました。



そして急に開けた斜面には巨大なしだれ桜がありました。


「乙ヶ妻のしだれ桜」

乙ヶ妻(おっかづま)地区という、部落の入り口さえ見落としてしまいそうな
山あいの村の奥でした。


「ああ・・・。」


そんな程度の感嘆の溜め息しか出ませんでした。

ここもマイナーなのか静かで、
三脚で中判を覗き込んでるオッサンが一人いるだけでした。



なんて雄大なんだろう・・・。
勝沼を一望し、遠くには富士山が残雪を輝かせている。



すかさず麓で買ってきた弁当を広げて、遅い昼食をとります。
一日撮影に夢中で、殆ど何も食べていなかったからね。

それより何より、こんなシチェーションを何となくイメージしてたんだ。

見晴のいい高台の、桜の木の下での弁当。


うーん、贅沢過ぎるなぁ。


それにしても最近のコンビニ弁当って、何でこんなにウマイんだろ。
昔と違ってさ、本当に美味しいよね。

ヲレだけかな?w



山梨ってさ、典型的なふるさとの心象風景って感じがするよ。
誰の心の中にもあるような、むかし話で見たような、そんな風景。





仮設の駐車場になっていた公園からは、富士山が。
しだれ桜は下からも良く見えるね。


やはり、晴天の確約を取ってからピンポイントで時間を作って正解だった。
自分の普段どおりの休みの都合に合わせて、晴れたり、桜が咲いてくれる訳じゃないものね。

こういうことはわざわざ作らないと難しい。

でもね、刹那の憧憬と出逢う為には、この位しないと無理なんだ。



花も人生も、いくつもの犠牲とタイムリミットのなかに咲き誇るからこそ、

尊く、美しい。



ヲレはいつでもどこでも、手軽に何度でも・・・
そんなマルチなこの時代はやっぱり好きになれない。

限られた機会のなかで、死ぬほど頑張って何かを掴み取る。

これが真実であるべきだという思いが根底にあるような、古臭い人間だ。


無難に生きない。

そうありたいよ。


このすぐ近くにジャンボ鶴田のお墓があるって、後で知り合いに聞いたんだ。
その墓碑にはこう記されていると。


「人生はチャレンジだ!」



ヲレもそう思うよ。


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クラッチオワタな予感w
Posted at 2011/04/15 03:04:19 | コメント(2) | トラックバック(0) | 桜を追いかけて | 旅行/地域
2011年04月12日 イイね!

見たい桜は

見たい桜は残念ながらまだだった。

まわりのソメイヨシノよりも一週間ばかり遅いとは聞いていたんだけど、
全く咲いていないとは思わなんだ。

場所は一応東京都内はあきる野市、
光厳寺というお寺の山門近くにある樹齢400年のヤマザクラ。
幹廻りはなんと5.33mという巨樹。

ハイキングコースの入口で静かに咲き誇る白い桜を撮りたかったのだけど・・・残念。

しかも、この間の地震でまわりの土手が崩れ、
太い枝が一本折れてしまっている・・・。


あの地震は、尽くに被害を与えていますね。


太くうねった幹。

折れてしまった枝が痛々しい・・・。
うまく剪定して墨汁を塗ってあげて欲しいです。



それでも境内は既に春一色。

また咲いている時に来たいけど・・・満開は10日後ってトコロかな。




帰りに訪れたのは、自宅から程近い小山センターという公民館の、グラウンド脇のシダレザクラ。
誰にも見向きもされないが、樹齢は150年を超えるらしい。


汚い倉庫や廃材など片付けて、もっときちんと管理すればいいのにね・・・勿体ない。




うん、立派だねぇ。



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クルマなんか直してないで桜を撮りにいきたいお。

Posted at 2011/04/12 01:11:55 | コメント(4) | トラックバック(0) | 桜を追いかけて | 日記
2010年05月03日 イイね!

一泊三日秋田の旅

一泊三日秋田の旅GCの整備をヤッツケで片付けて、
二時間寝て出発しました、片道600キロの旅。

GWに高速で東京から秋田だなんて、
普通に考えたら狂気の沙汰ですよ・・・。

でもね、大切な用事があるんですよ。
一泊だろうが日帰りだろうがそんな事は言ってられない。



彼女のご両親に言ってこなければ。

ヲタクんトコの娘はヲレが貰うと。



「よぐきだな。つがれてねえだか。」

「全然大丈夫です!!大変ご無沙汰しておりまして申し訳ありませんでした!!!」

もともとホンダディーラーの経営者である彼女の実家。

市内でも有数の名家の出である娘をよこせなどと、
こんな野良犬が言わなくてはならないのだ。


八時間半の運転くらいで疲れを見せるわけにはいかない。

気を張ってる時のヲレは平気なのだ。



挨拶もそこそこに、お母さまに連れられて近所へお花見に。

桜前線の満開緯度が丁度ココなのだ。

出がけに昼飯を食わせてもらったのだが、
ここでも横手やきそばを食べさせられたり、

ババヘラアイスという秋田独特のアイスを食べたり、

温泉に連れて行かれ、
カラスの行水で出たところを、大急ぎで予約してあるという行きつけの居酒屋へ・・・


田舎の夜は短い。

9時前には帰ってきたはずだが、そこでヲレの気力計はEをさす。
一度閉じた目は朝まで開く事は無かった。


11時間は寝ただろうか。
普段の3日分くらいの睡眠時間だと思う。


僅かな疲れも残す事無く起きることが出来た。
キチンと起きる二時間前にはレム睡眠に移り、アイドリング状態をつくっていることは、
夢うつつに感じていた。

大きな覚悟に身体は無意識に応えてくれるものだ。


午前中のウチにご両親への大切な挨拶を済ませた。

珍しく自分が緊張していると感じた。


シュッと黒のジャケットを着て、社交ダンスのレッスンに行くのだというお父様を残して、
再びお母さまを連れて、桜舞い散る武家屋敷、角館(かくのだて)へ。

この時期の角館に来られるなんて、思ってもみなかった。

一生に何度もあることではない。




天気こそやや鈍色でしたが、桜の開花とGWが重なった為、凄い人出。
いつもなら、連休前に桜は終わってしまらしいです。





なんて華やかな雰囲気。

目一杯手を掛けた長女を、きっと手放したくはないだろう。

それでも、限られた時間の中で、
こんな風に自分をもてなしてくれているコトが嬉しい。


認めてくれている。


その想いにヲレは応えていかなければいけない。
精一杯の自分で。

不景気だなんだとヒトのせいにはしないさ。






帰り道、ぽつりと咲く名も無き桜に思わず立ち寄ってしまう。



うーむ、お前も立派な桜だなぁ、

でも今日だけはヲレの方が立派だろ。



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本当の勝負はこれからさ。







Posted at 2010/05/07 18:38:40 | コメント(14) | トラックバック(0) | 桜を追いかけて | 旅行/地域
2010年04月26日 イイね!

高山村五大桜の旅

高山村五大桜の旅僕達が、春の陽光に誘われ、
旅をするようになって、20年近くになる。

まだ中学、高校生の時分の事です。

僕らの学生時代というのは、高度経済成長も下り坂を迎え始め、
何でもあるけれど、全てが足りないような、
バブル後の、時代の澱のようなものの中に居た。

常に最新の物を求め続けた時代の疲れが、
人や文化に表れはじめ、このままではいけない気がするけど
どうする事も出来ないような、焦燥感が世間をつつんでいた気がする。

まだ何とかなるのかもしれない・・・

そんな無責任なオトナたちが、
性懲りも無く残りを消費し続けていた時代だ。


そんな見せかけのカラフルに、僕と近所のコウヘイは辟易していた。

そして、僅かなひとときでも市井をはなれ、何か有機的な美しさを見たい、
太陽と埃の匂いを嗅ぎたい、、そんな願望が僕達を旅へ誘った。

椎名誠さんや、野田知佑さんの旅のエッセイが、僕達の心の憧憬をさらにカタチ作った。

虚飾と俗塵にまみれた日常をいっときでも捨てたかった。
僕達の憧れの風景と背反する、日頃の生活をどこか肯定できなかった。


そんな年頃だ。


そんなこころの風景を求める旅が、
今もまったく変わらない形でこの胸の中にある。


春は桜木。

それも、とびっきり立派な樹を見たい。

ただそれだけのこと。



毎年変わらずに繰り返される、生理的欲求みたいなものなのかも知れない。


去年は、山梨の山高神代桜という桜の神に逢った。
樹齢2000年の桜木の王だった。

今年は少し足を延ばして信州は高山村という小さな村へ。
北アルプスに抱かれ、遅い春を迎える厳冬の地です。

病気に弱く、余り長寿の望めない筈の枝垂れ桜にもかかわらず、
樹齢数百年を迎える銘木が村中に点在する奇跡。


五大桜を銘打つ古木群。

気になるではないか。


三春の桜とぎりぎりまで迷ったけど、今年は信州にしました。

週は月曜。
早朝4時に出発し、朝の通勤時間前には最初の樹へ。

心躍る桜の旅がはじまる。



五大桜でもっとも高い樹高を誇る水中のしだれ桜
樹齢は250年になる。

残念ながら、まだ二部から三部咲き程度。
村はずれの山影にあるため、もっとも開花が遅い。

例年にない冷春であった今年。
こんなに咲き遅れたことは今までにないという。



朝陽に向かう子桜の方は、見る見る蕾をほころばせ始める。

咲き遅れてはいるものの、
その風格は充分に感じる事が出来た。



場所は変わって、街中で咲き誇るのは、中塩のしだれ桜
樹齢は150年。




見紛う事無く完全な満開を迎えていました。

降りそそぐような枝ぶりの見事さに、言葉を失います。




そして、こちらも村では大関クラスの古木、横道のしだれ桜
麓に墓標を抱きながら300年近い樹齢を迎えます。

見晴のいい畑の傍らで、北アルプスを望みます。



これもまた、深い趣をみせるお墓の桜、

坪井のしだれ桜

樹齢は五大桜中最高齢の600年。
巨樹の会が選別する彼岸桜見立番付で上位に入る銘木です。



こちらも水中同様まだ少し、咲き遅れてるけれど、
日中の陽気で一気に咲き進むとみた。

夕刻にまた来よう。




樹齢500年に及ぶ黒部のエドヒガン桜

開き始めの花びらが鮮やかな紅色で、菜の花の黄色との対比が美しい。



五大桜には数えられないながらも、
今回最も美しい満開で僕達を迎えてくれた和美の桜(なごみのさくら)

若い桜ならではの、勢いのある枝振りは圧巻。

フィギアスケートの真央ちゃんや、キム・ヨナも訪れたという知るひとぞ知る桜のようです。

傍らにはピアノが置かれ、村内の自動車整備屋のオヤジが生演奏したり・・・w
みんなに愛されてる樹のようでした。


ライトアップもあるということで、ここも日暮れに訪れよう。



五大桜をひと通りまわって来て、
午後のプランを練りながら、神社の境内で弁当です。

満開の桜の下、静かでやわらかい時間が流れます。



弁当のおこぼれに預かろうと、神社の主があらわれますw

握り飯の端のほうを食わせると、
満足そうに友人の膝でくつろいでいました。


美しい境内。

夢とうつつの境目が無くなり、早出の疲れが僅かな休眠へと誘います。


午後イチ。
赤和地区というところにある2本を訪れます。


赤和観音のしだれ桜
観音堂への山道の入口を教えてくれています。

五大桜以外にも、こんなに立派なしだれ桜があちこちに点在しています。



赤和集落センターの桜

小ぶりながら、樹齢は300年。
太い幹が、古木の貫禄を放っていますね。


再び訪れた、坪井のしだれ桜。



斜陽の陰影が、お墓の桜という独特の雰囲気を醸し出す。

麓に眠る故人たちを護るように枝垂れる枝。
桜そのものが墓標になる場合も多く、故人の遺志を継ぐように
今年も紅い花を綻ばせる。


本日の最後はここの桜と決めていました。

役場裏の和美(なごみ)の桜。


そりゃあ、スーツ姿も見上げてしまいます。



傾いた陽光のなか、息を呑むような枝垂れ桜にシャッターを切ります。


そして、西日は月光へと変わり・・・宵闇と光と花の饗宴が始まります。




刹那の蒼が、なごみの桜を浮かび上がらせる。

この世の風景とは思えない程の美しさが見る人を黙らせました。





朧の月は、ハート型になり、風が出てきた。

沢山の英をつけた枝は風に踊り、花吹雪が起こる。
気温は一桁台にまで落ち込み、五月も目前だというのに、指がかじかんで動かなくなる。



一時間半にも及ぶなごみの桜との対話が終わった。

コレほどまでに一本の桜の色彩が美しいと思ったことはないかも知れない。
素晴らしい最後だった。


名残惜しいが、今年の桜旅はこの高山村で終了ですね。


この先、クルマを辞めることがあっても、
こんなふうに、季節の移ろいをこころで追う旅を辞めることは無いと思う。


日本の原風景が美しい形で在り続ける限り、

追い続けたい。

それはこころの原点だから。



2010.4.26 信州高山村

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ま~、それでもクルマはやめないと思いますよ。














Posted at 2010/05/01 00:56:49 | コメント(9) | トラックバック(0) | 桜を追いかけて | 趣味

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何シテル?   06/30 04:17
だ い です。空白が二つですw 板金塗装と整備をちょこっとかじってマス。
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