
あれから10年か。
ゑ・・何処から?
と、お思いでも、詳しくお答えする事は出来ないが、
まぁ、自分が(今考えても)人生最大の難局を迎えていた頃からだよ。追い込まれ過ぎて生命すら瀬戸際だった。
若かったからね・・・。
当然二十台。
今思えば、もっと賢く、酷くても全ては失わない選択が出来た筈だが、
この頃は、判っていもそんな姑息な真似は出来ないと思っただろう。
よく言えば真っ直ぐだった。
誰も上がれないと判っている破滅のカードを、
出す事でしか示せないおろかな誠意。
若さとは何なのか。
愛とは何なのか。
垂直に迸る暴力的なエネルギーは、くだらないジレンマに絡め捕られて
捩れて、息絶えるだけだった。
自分の全てと言えた、大切なひとのこころを八つ裂きにし、
何より大切な物を見殺しにした。
最後の最後までチャンスをくれていたのに、
ヲレはその気持ちに応えることは出来なかった。
情けない事だが、、、
その瞬間、それまでのヲレは確実に死んでしまった。
あれから10年。
早いものだ、10年も経ってしまったのか。
あのとき命を絶たなかったのは、忘れずに背負い続ける事が贖罪と思ったからだ。
今でも、さまざまな思い出の場面がありありと目に浮かぶ。
10年経ってなお、胸を焼くような物理的な圧迫感が駆け巡る。
許してもらおうなんて思っちゃいないさ。
たまたま通りかかったんだ。
今までは、近くを通ることさえ憚られた思い出の小径。
だけど・・・
少し寄ってみようか。
確認したかった、あの頃の自分が何処にいるのか。
何も変わっていなかった。
あの頃のまま。
目いっぱい変わっていたら、白々しく誤魔化せたのにね。
あの頃は白黒のハチロクだったな。
長い付き合いのイプ太郎が、やけに新鮮に見えた。
どうしても来る事が出来なかったこの場所に、やっと来る事が出来た。
「そろそろ先に進んでいきなよ。」
ようやく誰かが言ってくれたような気がした。
あの頃のヲレだろうか。
11月26日、ヲレはあのときの約束を破るよ。
Posted at 2010/12/02 04:39:20 | |
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