「降らないなぁ・・・」
ぎりぎりまでライブカメラで確認するも・・・、
全国雨雲ひとつない。
連休中は雪山フェスタだと思っていたのに参ったねコレ。
こうなったら、最後はあそこしかないかぁ・・・。
ぎりぎりまで迷いながらも、強行軍は出動となりました。
片道3時間の三方冬季閉鎖エリア。
ちょっと覗いてこようって距離じゃないけどね、まぁあそこなら走れないって事は無いと思うけど・・・いかんせん遠い~なぁ。
上信越北部エリアまで高速をトバします。
まぁ、飛ばすと言ったって、4.444のクロスミッソンでハッチャケるとガソリンが一瞬で無くなるので・・・5速4千を超えないあたりで、固定巡航が関の山。
レーサーが飛ばしたがるんで、
前に行かせたり、スリップの交換をしたりしながら行く訳ですが・・・
「だ い さん~、スリップ使わせてもらいます。」
「バカヤロウ、タダじゃないからな。」
「え・・・!?有料だったんスか???」
「当たり前だろ!ヲレのガソリンで走ってるようなもんだろ。」
「じゃあ、僕のも使ってください。」
頼んでもいないのに、レーサーはヲレを追い越して、加速してゆく。
おいおい・・・車速はあげなくていいってのに・・・。
スリップの効果をより高めたいと思っているのか、どんどん加速していく。
追いかけるものの、もうコッチはリミッターでつ。
燃費のためにスリップ云々って言ってるのに、回転数あげて過給かけてどうする。
レーサーのレガシィーがジリジリ離れていく。
こっちは燃料カットに当てたくないんだよ。
どんどんレガシィーが離れていく。
スタッドレスなんだから考えろよ・・・てか何でそのまま行っちゃうんだw
その刹那、左の車線に地元ナンバーのキレーなクラウンが・・・
ぎりぎり追い越さないあたりで減速&左車線へ移動。
したのはヲレだけで、レーサーは圧倒的な速度差で追い越した。
「やっぱり・・・」
格納式非常警告灯が反転し、赤い明滅が瞬いた。
追尾式の速度取締りが開始されたのだ。
不穏な空気を一瞬で察したレーサーは、アクセルを更に踏み込み、レガシィーの性能の限界にその身を託したようだった。
「おい、レーサー覆面だぞ判ってんな。」
「は~い、全力で逃げてま~す。」
「ヤバかったら予定のSAに入らなくていいからな。」
「了解です~。」
予定のSAに入れないと、恐らく現地での給油が出来ないんで、それはそれでマズイんだけど・・・
背に腹は代えられない。
グループ内で満タンの携行缶が二つあることを確認していたのでまぁ、何とかなるか。
だが、レーサーは予定のSAにて待機していたwww
「芯が強いなw」
「だ い さん達が来るまで、1速に入れてクラッチ踏んで待ってましたよw」
「あれだと、ナンバー現認出来る距離までは近づけなかったろ。」
「いや~、それでもビックリしましたよ。」
さすが”チームK”のエースは違うwwwww
コイツのクズのレッテルは伊達じゃない。
今年もタイトルの防衛は間違いないだろうね。
いや~ホントクズだなw
まぁ・・・そんなこんなで高速すら普通に行かないご一行は、漸く現地入り。
するものの、やはりというか・・・メインコースに雪が無いよ。
こりゃ困った・・・
バラバラに散らばって、コース探し。
アッチは意外とイイとか、コッチはダメだとか・・・路面状況を確認して回ります。
道幅は無いけれど、それなりに雪が付いているコースを見つけて走ることにしました。
山奥の山奥に入ってやっとだよ。
道じゃないところは1.5mくらい雪が積もってる。
本州でも有数の豪雪地帯といってもいいだろう。
路面は完全圧雪。
ここに1、2センチ降り積もってるとツルッと行かなくてベストなんだけど・・・
まぁ、そんなに悪くはない路面。
ウチのエースはどうやら苦手な路面のようで、安牌安牌と呟きながら別のコースを探しにいってしまった・・・そんなに走りづらいか・・・。
とりあえず、残っただ い 、クネ、ノリの三人でドリドリしながら行ったり来たり。
ちょっと道幅ないけれど、3ケタ台のストレート有り~の、1速使うテクニカル有り~ので、
おーし、ちょっとノッて来たぞ。
ズドン。
く、クネくん・・・何故そんなトコに・・・
「ぶははは!何やってんだ、そんなトコに道はねーぞ!!!」
「か・・看板に釣られちゃった・・・。」
「結構勢い良く行ったなぁ。」
「ま、前を見るのが怖い・・・。」
自力で出られそうもないので、牽引ロープでGCと連結。8輪駆動で漸く脱出w
幸い直角90°にナンバープレートが曲がっただけで無傷っぽいな。
さすがレーンホースのキチンと入った純正ウレタンバンパー。
去年のレーサーくらい突っ込まない限り割れたりしないwww
だからなのかココのところ雪山安牌のレーサー。
ま、安牌つったって充分に1軍機の走りはしているんだ。
何だかだんだん速度域が非常識になってきている気がするからね・・・
大事なのは楽しく走って無事帰る。
その本分に立ち返る必要性を無意識に思い出しているんだろう・・・
防衛本能というやつだ。
散々引っ掻き回しておいて何て勝手なヤツだなぁ・・・。
結局満足出来るコースが見つからず、レーサーも元のポジションにリターン。
確かに、レガシィーにとってはちょっと狭いかなぁ。
雪壁もガードワイヤーぎりぎりまで切ってあって、カチカチの氷になってるし・・・
リヤバンパー雪壁に押し当てて・・・て気にはならないカンジ。
ヲレも壊さないようにちょっと抑えよう・・・。
しかし、今回派手にブチかましたのはFDのノリさんだ。
10年近くハチロクに乗り続け、散々峠ドリフトをキメてきた経歴を持つ。
生粋の峠ファイターなのだが・・・
若干のブランクがあり、夏の運動会に、茂原の走行会に・・・
ベストなコンディションに持っていけなかったことをずっと悔やんでいた。
「言い訳じゃないけど、あの程度かと思われたくないんです・・・。」
そんな思いを雪山で挽回したかったのだ。
雪山といえばドリフト。ドリフトがメインの舞台とあれば、そこが主戦場。
一世一代の桧舞台と考えたのだろう。
だがいきなりで看破できるほど雪山は甘くない。
コースイン前に一言だけ。
「気持ちは判ってるし、上手いのも知ってるよ。でも、絶対離されちゃうから無理しないで自分のペースは守ってね。」
これは本当だ。
驕ってる訳でも上から目線な訳でもなくて、
どうしたって雪上では2駆のリミットラインというものがある。
ストレートの全開加速でFRが突破できない空気の壁を、4駆は突き破って加速する。
その差は、どうしたってコーナーでは取り返し切れない程なのだ。
だが、ノリさんのFDは想像以上のプッシュを見せる。
さすがに自分で言うだけあって、後追いで見ている限りアンダーステアは欠片も見せないよ。
そしてテクニカルセクションの速さには驚いた。
離されてしまう事こそないが、コッチも気を抜けない程のキレの良さを見せる。
「FDってスゲーFRだな・・・雪山でもこんだけ走れんのか。」
やはり、基本的に運動性能の高いクルマというのは、ドコに持ってきても速いのだな。
ノリさん位ドリフトで慣らしたドライバーがハンドルを握ったら、ほぼ初めての雪山と言ったってさじ加減の問題だ。
右に左にリヤバンパーギリギリじゃないか・・・やっぱ楽しそうだなぁ~FR。
と思っていると・・・右コーナーの立ち上がりで左リヤをパァン!と雪壁にヒット。
割れたリヤカウルがプラプラしてるのが見える・・・いっイケるのか!?
しかし、そのままの勢いでストレートを3ケタ台まで加速させ、派手な卍からテクニカルセクションへ突入していく・・・
マジか・・・何かが切れたな。
もうFRが到達できる限界領域はとっくに超えてしまっている。
ここから先でドライバーに求められるのは、いかに冷静に綱渡りのようなコントロール領域を外さないかという事だが・・・それも、ところどころ破綻が見え始めて時間の問題なのは目に見えていた。
このままだと、もうダメかも知れないナ・・・
もうこうなったら自分でしか止められないんだ
そう思ったけれど、寸での所で走り切った。
ギリギリの所で冷静さを取り戻したようだった。
ノリさんも一流の走り屋ってことだな。
決してベストとは言えない路面だったけれど、何とか走り切ったね。
片道3時間かけて行って、3時間走って、3時間かけて帰る・・・
普通はこんなことしないよね・・・。
でもごめんね、みんなバカなんだ。
この一瞬の為に生きる・・・
そう言わんばかりのそれぞれのこのモチベーションは、一体何なのだろう。
グリップだけでもダメ、ドリフトだけでもダメ。
運転技術だけでもダメ、クルマだけでもダメ。
ドライバーとしての総合力が高いレベルで要求される不思議なカテゴリー
スノーアタック。
「今シーズンはダントツだ い さんですね・・・。」
「うん・・・珍しくマトモなタイヤ卸したからね、やっぱタイヤだよ。」
「そうなんですよね・・・人生はタイヤで決まるもんですよね・・・。」
「うん・・・(人生丸ごととは言ってないだろ^^;)。」
レーサーのとんちんかんな迷言がやけに耳に残った。
人生がタイヤで決まるって・・・何言ってんだあのバカは・・・。
朝のSAで解散したあとの帰路で、にわかに笑ってしまった。
そんな気の緩みからか・・・
ネズミで赤切符・・・orz
ヲレのひとり勝ちかと思われたが・・・家まであと10分ってところで敢無く惨敗。
畜生・・・赤切符て・・・一体何年ぶりなんだ。
サイン拒否の裁判以来かぁ・・・。
今回は多分出てたっぽいんで、逃亡も拒否もせず素直に応じました。
しかし・・・あんな一般道とはいえ、高速道路みたいな有料道路で・・・60キロ守って走ってるバカいないだろ・・・軽のオバちゃんだってヲレよか飛ばしてるよ。
あんなところでコソコソ速度取締り頑張ったって、ちっとも交通安全の啓発に繋がるとは思えないよ。
巧妙に正当化された単なる集金システムじゃないか。
そうは言っても、そんなつまらない罠に掛かってしまうほど油断していたヲレが悪い。
驕りからくるおろかな怠慢であった。
残念。
これで3勝2敗。
覆面は捕まっても口八丁で言い包められるけれど、ネズミはダメだね。
最初の1敗もネズミ捕り。
これは仕方がない。
8、9マソ罰金払って一日講習かぁ・・・10マソコースだぬ(´・ω・`)
コスパの高いスノーアタックを主張してきたけれど・・・今回は合わない。
しかも微妙にレーサーのせいのような気もしてきたw
でもこの地球に生まれて、この一瞬の為の人生・・・と思ったらまぁ、いい思い出か。
そう思いたい。
また毟られるのか・・・