
今も昔も日本人は桜が好き。
「大して興味ない。」って人も居るだろうけど、「あの花はどうも・・・」と嫌う人は見た事が無い。
農耕民族である日本人が、五穀豊穣を願う儀式を、満開の桜の下で行った事がお花見のルーツだといわれています。
お花見でどんちゃん騒ぎってのは、正直やった事が無いのだけど、立派な一本桜を静かに見てまわる、というお花見が個人的に好き。
ここの所毎年足を運んでいる山梨県ですが、今年も少し覗いてきましたよ。
内数枚ですが、クリックで拡大できます。
ここは山高神代桜擁する実相寺。
神代桜は満開でしたが、境内の桜はあと数日というところでしたかね、
相変わらずの美しい境内でした。
15日現在では、山梨の数ある銘桜群が若干早いという時期の中、
本当の目的はこの一本のみでした。
「わに塚の桜」
釜無川河岸段丘に座するこのエドヒガンだけは、他の桜よりも一足早く満開を知らせ、
時期尚早に焦る旅人を、安堵させている。
この桜へは過去2度ほど訪れているのですが、
ここ数年続く咲き遅れや節電などに翻弄されて、ライトアップが実現していなかった。
これだけがどうしても見たかったんだ。
黄昏ゆく空は、秒単位で色相を変化させ、シャッターを切るごとに色が変わっていく。
18:30になると水銀灯が灯されて、
静かに降りてくる宵闇と反比例するように、だんだんと白い光を増してゆく。
このように徐々に暮れ行く空と、
灯りに照らし出された桜との対比を静かに見守った事がありますか?
この美しさは、残念ながら写真では表現しきれない。
日没直後のほんの数分しか見ることが出来ない、グランブルーに映えるわに塚の桜。
筆舌に尽くしがたいとはこのことだ。
なんだか夢とうつつがハッキリしなくなる様な、不思議な空気。
日本武尊の王子「武田王」の墓ではないかという諸説も、
この木を目の当たりにしたら、誰も疑わないでしょう。
樹齢300年を経てなお、この樹勢。
まさに神が宿る樹。
嫁が珍しく感動していた・・・
Posted at 2012/04/19 02:11:38 | |
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桜を追いかけて | 趣味