
自分は都会育ちなので、綺麗な空とはあまり縁がない。
今は都内とは言え片田舎だけど、幼少期は世田谷とかだったからそもそも自然らしい自然とのふれあいが殆どなかったしね・・。
だから、憧れだったのかもしれない。
小さな頃から、男の子なのに綺麗なものが好きだった。
透き通ったものや、きらきらしたもの、光るもの。
綺麗な石とか、綺麗な昆虫とか、そういうものを拾ってはうっとりしていた気がする。
机の引き出しには、水晶とかタマムシの死骸とかそんなものがいっぱい入ってたな。
台風が行ったあとの夕暮れの空とか、
高原で見る天の川とか、綺麗な空をずっと見上げたりもしてた。
親が忙しかったので、
子供の頃にあまり旅行とかに行ったことがない。
だから、大人になったら、自分の足でいろんなものを見に行きたいとずっと思ってた。
初めて息を呑むほどの、天の川を見たのは高校生の頃だったと思う。
和歌山県の古座川という河川の上流域で、本州で最も辺鄙なところだった。
全国の川を歩いて旅をしていた時の話だよ。
学校が長い休みに入ると、決まって幼馴染の相棒と一週間くらい旅に出ていた。
あまり開発の進んでいないきれいな川を、電車バスを乗り継いで最上流部まで行き、
数日かけて海まで歩き下るという単純な旅だったが、今の自分の核をつくるような素晴らしい時間だったと言える。
和歌山は、高速道路や新幹線が通っていないので、つまらない開発が進まず、
山や川、海などの自然の美しさや濃さが群を抜いていた。
春先に何度も訪れたけれど、出生に関するゆかりは一切ないけれど、いまだに心のふるさとだという気がする。
兎に角、空がきれいで、川がきれいだったんだ。

低気圧のあとの澄み切った空を見ると、決まってあの頃を思い出すな。
当分あんなことは出来ないだろうけど、またやりたいな。
自由で気儘で、ストイックな旅人に戻る。
人生の義務にどこかで一区切りつけたら、そんな自分に戻って行く気がする。
僕が本当にやりたいことは、実はかなり地味だ。
なかなか暖かくならないな・・・。
Posted at 2013/04/13 06:27:50 | |
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