
レストアの進むHA11Sアルトワークス。
サスペンションのダンパーやブッシュ類をすべて新調し、シフトリンケージのブッシュも交換、あとはエンジン・ミッションのマウントブッシュを残す処となった。
しかし、何だかんだ後回しにしてしまうだけあって、ここの交換作業は容易ではないのだ。
でも、根性と工夫があれば出来る。
ざっくりだが、手順だけ説明したいと思う。

先ずは、フロントバンパーは外して、コアサポートとそこに繋がるブレースは邪魔になるので外してしまおう。
センターブレースを外すと、コンデンサーがかなり自由になるので、
パイプを極力曲げないように、手前へずらします。
*調子に乗って曲げすぎると、ガス漏れして高くつきます。
下に潜れるようにフロントをウマで揚げて、マフラー(と言ってもフロントパイプから下全部)を外し、
運転席側のドライブシャフトを外します。
*ミッションオイルが出てくるので、オイルパンなどで受けること。

先ず、交換ブッシュ一覧。
全部アッセンブリーならラクだったんですが、
残念ながら圧入の部品があります・・・。

先ず厄介の全ての元凶は、バルクヘッド側のエンジンマウント。
兎に角工具が入らない。
マウントだけを取り外そうというのはほぼほぼ無理な相談である。
そこで、マウントブッシュで切り離すのではなく、エンジン側のマウントブラケットごとシリンダーブロックから切り離してしまおう。
ここなら、特にアクセスの難しいボルトはないのだ。
フロントはマウント側で簡単に分離できます。

エンジンメンバーごとマウントブッシュを取り外します。
*運転席側のドライブシャフトが外れていないとリヤ側のマウントブラケットが外れてきません。

簡単には抜けてきません。
この時ジャッキでエンジンを下から支えた状態にして、
上げたり下げたり調整をしながら、外れてくる場所を探しましょう。

クタクタでところどころ切れているエンジンマウント。
ブニブニとしていて、ゴムの弾力がかなり低下してるのが判る。

最初にカチッと決めすぎると入っていかないので、合わせながら車体に組み込んでいくようなイメージで組付けします。
若干知恵の輪チックですが、ちゃんと組めますよw

ミッションマウントのリヤ側はブラケットごとASSYなので、悩むところはないです。
ただ交換するだけ。

ミッション左側面のマウントがASSYで部品が出ず、打ち換えとなってしまった・・・。
スラスト制振用の挟んであるだけのブッシュも当然交換。
クラッチワイヤーがブラケットを貫通しているので、レバーのところで一回バラすようです。
踏み代調整はやり直し。

入れるのは兎も角、古いのを打ち出すのが大変なのがブッシュ交換。
固着が酷いとプレスでも押し出せなかったりするので、内側からカラーをカットしてやると楽に外れてきます。(そうは言ってもプレスで押し出すんですが)
ASSYで出ないなら、ブラケットも新品で購入して打ち込むだけとかにした方が間違いがないが・・・
そんなに資金が潤沢でもないので、頑張って打ち替えてますw

ソケットやら何やらをうまく冶具にして、圧入すれば部品は完成。
あとはクルマに組み付けるだけです。
交換後・・・オーナーのウッチーは激変ぶりに感動することになる。
足回り交換とかなら、実際変わり過ぎてビビるのは解る。
でもエンジンマウントは、判るかな~どうかな~、敏感な人なら判るけど・・・
って所だったんだけど、
実際はレバーに伝わってくる振動とかシフトの入りやすさ、
車体の共振音とか、変わる部分は多いので、全然違うとびっくりしていました。
インプレッサなんかだとそこまで判らないけどな・・・
でもそういえば、ハチロクの頃に
TRDのエンジンマウントに交換したら凄くしゃっきりして感動した記憶があるな~。
あとで聞いたら品番違うだけで
ハイエースのエンジンマウントだったって聞いて、そんなもんかと笑った事も思い出しました。
TRDのシールに張り替えたら値段が倍とかボロいなぁ・・・ってw
小さいクルマほど、交換したパーツの違いがハッキリ判るもんなんだよね。
原付のプーリー換えて感動!みたいなねw
小さいクルマは色々お得だよな~。
あとはエンジンのオーバーホール位しかすることないな~