
コンロッドガタガタの為、クランク分解となったヲレのKSR-1.5。
スキッシュエリアが殆ど無いため、ピストンの破片を叩いて終了したとみられる。
キャブのセッティング不足だったとは言え、あの程度の走りで棚落ちとは、、
台湾製のピストンも耐久性が若干疑問だな・・・
そこで、80用のノーマルピストンで復活する事にしたのです。
部品も揃い、2年ぶりのエンジンオーバーホールを敢行となりました。

そして、いきなりの山場であるクランクシャフトの分解組み立て。
やはり家のプレスでは門柱の剛性不足で押せず、会社の中型プレスで作業しました。
20トンくらいの機械ですが、全然押せますね。
ウエイト二つの嵌合を同時に押さないといけないので、10トン位の小型のプレスでは厳しいみたい。
上になるウエイトだけ上手く固定してピン反対側はピンと一緒に押せれば、半分の力で押せそうですけど、ウエイト間も狭いしなかなか難しそう。
分解してびっくり。
コンロッド大端のベアリングレースが割れていて、ローラーがコロコロ外れてきました。
ガタガタの原因はこれか・・・
見過ごして腰上だけで済ませても再々ブローになる所でしたね。
ビッグエンドのベアリングも交換して、再びクランクを組み立てます。
スペーサーは問題なさそうなので再使用。
プレスでピンの面を決め、スペーサー・ベアリング・スペーサーの順で乗せ、もう片方のウエイトを圧入していくんですが、ベアリングとのクリアランスが難しいですね。
左右にガタが出ず、コンロッドがスムースに回るギリギリのところでプレスと止めるのがなかなか難しいのです。

そして、更にハマったのがクランクの芯出し。
ハマったというか、きちんとしたVマウントもないので、計測方法を色々試行錯誤。
単純にこれに一番時間が掛かった・・・
新品のクランクベアリングを装着して片持ち計測が一番正確そうでした。
ウエイトの根元と先端付近での二点計測。
シバいては測り、シバいては測りで数時間格闘。
軸ぶれだけでなく、ウエイトの開きもあったので難しかったな・・・
漸く、奇跡の一撃が決まり、根元・先端共に15/1000ミリ未満が出ました。

部品の確認も終わり、あとはクランク挟んでケースを戻すだけ。
一通り終わったな・・・
適度な疲労感が安堵感に変わる。
もう明日くらいには走れるな・・・
そう思っていた。
接合面に液体ガスケットを塗り、
オイルシールを痛めないように適当なソケットを置いて、ガストーチでベアリングハウジングを軽く炙ります。
ベアリングはクランクシャフトの嵌めたまま合わせてみるけどなかなか入っていかない。
軽くプラハンでコンコン小突くが、とば口で止まるな・・
折角出した15/1000を狂わせたくないのであまり叩きたくない。
水平も出しにくいので、ベアリングはケース側に先に打ち込むことにしよう。
そういえば、前回もプレスで先に入れたんだったな。
今度はクランクのベアリングをトーチで炙りながらギロチンでベアリングを引き抜きます。
こんなことをしている間に接合面の液ガスはどんどん乾燥していく。
「畜生・・早く合わせないとな。」
もう一度ケースをトーチで炙って、納戸のプレス台にセット。
36ミリのソケットを合わせてプレスで押していきます。
左のケースのベアリングはすんなり装着。
次は右側のケースです。
プレスとはいっても、レバーを操作する手加減がある訳で、
同じくらいの操作力で途中で止まってしまった。
あと半分くらいである。
「こっちはキツイのか・・・。」
そのままの状態でトーチで炙り直してみるが自然には入っていかない。
ケースを全体的に熱してないので直ぐに冷えてしまうのかな。
もう少し強めに押せば入るかな。
レバーにチカラを込める。
刃牙!
・・・・・。
部品取りエンジン購入~
Posted at 2017/04/08 10:48:24 | |
トラックバック(0) |
KSR生活 | クルマ