
帰省する当日まで修理だった。
自分のクルマをゆっくり見ている時間が無かったからだ。
駆動系の異音のトラブルシュートなどもあり、課題だったDCCDの改修には至らず。
リヤの機械式LSDの調整と、ドライブシャフトの交換、メンバーの制振などにとどまった。
コトコト音は左リヤのドライブシャフトだったようだ。
出発は深夜2時頃。

福島を過ぎ、仙台が近くなるころに東の空が明るみだす。

道路脇はすっかり白くなっている。
東北エリアに来たなと言う実感がある。

最後まで高速を使わず、途中の古川で降りて一般道の山道を行くことにしている。
追い抜きの出来ない一車線道路が続く秋田自動車道はクソだ。
遠回りな挙句、高速代も余計にかかりいい事が何もない。
この時期はスノーロードだが圧倒的にこちらが速い。

長い雪道が続く。
センターデフを直してる余裕が無かった分、リヤデフを強めに組んできた。
これだけでも、DCCDインジケーターで言えば、二つ三つ上に強めた位のトラクションになる。
リヤが空転しなければ、ちゃんと前が引っ張るのである。
センターデフがフリーでも、この位走れればスノーアタックでも充分戦えるな・・・
そんな風に効果測定も兼ねての山越えである。

タイヤさえしっかりしていれば駆動方式がどうとかデフがどうとか、能書きは余り関係ないなと感じる。
ナンカンのスタッドレスもまだ2年目。
かなり走れます。
追いつくクルマは悉く追い越していくので、ストレスが無くていい。
しかし、一台の大型に追いつく。
3軸のタンクローリーなんだけど、わざわざ抜こうかなって思わない位ペースが速い。
雪上なのに、80キロ前後でリヤをスライドさせながら走っている。
浅いフェイントを使いながら、意図的にリヤを振り出してゼロカウンター位で曲げている。
雪国は上手い奴が多い。
長めのストレートも多いので流石に先に行かせてもらったけど、雪道で曲げる基本は大型であってもドリフトなのである。

妻の実家に着くと、
自分の駐車スペースを雪かきしてくれていた。
なんか屋根の雪庇が怖いけれど、横には落ちてこないんだとか。

毎朝、起きると雪が積もっている。
雪国のカー用品店などに行くと、専用のブラシが山積みになって売っている。
安いので一本買ってみたが、自分が持っていたやつより使いやすい。

冬場の秋田はきれいに晴れ渡ることが殆ど無いので、たまに晴れると「外が凄いきれいだよ」となる。
年間の日照時間が、他県より圧倒的に少ないという事実が、
色白の秋田美人を育てる一番の理由になっているんだという。

いとこのスキーウェアを借りて家の前でそり遊び。
女物が嫌だと初めはグズグズしていましたが、そんなことも忘れて大はしゃぎでした。
来年は手袋も買ってあげようw

こう天気がいいと少しうろうろしたくなります。
少し時間が出来たので、山の方へ行ってみようかな。

山あいに入っていくと一気に雪壁が高くなっていきます。

今は、スノーアタックなどで遠征しても夜明けまで滞在することが無いので、日中の銀世界を撮ることがありませんが・・・本当はこういう写真を撮りたかったりします。

風が強い日は突然地吹雪が起きて一気に何も見えなくなったりする。

もう少しサスペンションストロークが欲しい所。

除雪されている横道を見つけては入っていってみるが、大概は行き止まりである。

陽が落ちてしまった。
結構山奥まで来てしまったので、かなり飛ばしても戻るのに30分以上かかるかな。
途中ダム湖の公園みたいな所が貸し切りのコースジムカーナみたいになってたので、一本だけ全開で振り回してみて、満足して帰宅。

戻りは酷い吹雪。
ヘッドライトを付けていると白のレースカーテンみたいになって前が全く見えません。
帰省直前でバーナーが死亡したので、取り敢えず家にあった8000ケルビンというのを付けたんだけど・・・やはり雨だとか雪だとかで見ずらいね。
やっぱり4300とか6000ケルビン位の色じゃないと使えないな。

3000ケルビンのフォグだけで走った方が遠くが見えて安全でした。

翌朝はクルマがカマクラみたいになっていて、雪下ろしに苦戦。
ドアも、ウェザストリップが凍り付いているので、ガラスをグーでドンドン叩いてから開けないとゴムが切れたりします。
関東のようにぬるま湯をかけて溶かそうとしても、かけたその場から凍ってくるので通用しません。

雪国は美しいけれど、住めるかって言われたら厳しいですね。
たまに来るからいいとか綺麗だとか言えるんだと思う。
毎日の雪掻きの過酷さ、毎年何人も死んだりします。
自家用の除雪機を買ったり、屋根の雪下ろしを頼んだり、暖房費も加えてもの凄い費用が掛かります。
でもそれをしないと此処では生きてはいけない。
雪国には、そこに住まないと判らないとてつもない大変さがあります。
でも、それらを支払ってでも、ここは素晴らしいなと思える一面も沢山ありますね。
クルマを大事にしないと5年でフロアに穴が開く世界です。