
こちらも緊急とか言って見せに来た34GT-R。
エンジン補機類がシャカシャカとヤバめのサウンドを放っていた。
位置関係的にパワステポンプかA/Cコンプレッサーだとは思ったが、パワステのアシスト不具合が今の所ないという所と、以前から問題としていたエアコンの効き不良、エアコンOFF時のガバナーの引きずりなどからコンプレッサーと推定。
パワステもフルードが噴きやすいなど懸念事項はあったのでどっちも怪しいが、数年前からそろそろかもなと心配していたA/Cコンプレッサーを交換する事に。
部品の手配となる。
ここの所オルタにセルモーターにと、補機類の交換が立て続けにあったGT-R。
もう初年度より20年、20万キロも近いのだから当然と言えば当然。
これまでも散々各部の保全作業に尽くしてきた訳だが、A/Cコンプレッサーとパワステポンプだけが最後の砦となっていた。
HIKO君は中村オートパーツと直接やり取りをしているので、大体自分で部品を調達してくるんだけど、遂に34はリビルト品の流通が終わってしまっているらしく、更には新品も在庫が無くメーカーオーダーになってしまうとの事。
うーむ、いつになるのやら・・・と思っていたら、受注生産の最後の方のロットが回って来たらしく、異例の一週間ほどで部品が来ました。
最初の方で頼んだ人は半年待ちだったらしく、運が良かったな(^-^;

上から下から色々外しまして、最終的には下から抜くコンプレッサー。
GT-Rは何をやるにしても大変です。。
初めてやる人は外れてくる気がしないでしょうw
アイドラを緩めてベルトを外し、下側の配線類を固定しているブラケットや、エアコンやパワステの配管など、邪魔になるものを全て外してどかし、手が攣りそうになるような位置にとまっているコンプレッサーのボルトを4本取れば、知恵の輪みたいにたった一つの角度でのみコンプレッサーが抜けてきますww

97000円したという新品コンプレッサー。
年数が経つと、訳の分からん部品が3倍にも10倍にもなることがある日産部品だが、意外と普通の値段であったな。
単純に10万円と言えば高い気がするが、オルタネーターにセルモーターに、といったエンジン補機類の新品の値段としては普通そんなもんである。
リビルトに慣れ過ぎなんだよね。

10万円を丁寧に組み付けしていきます。
新品のOリングで配管などを取り付けて、ベルトを張り直してエンジン始動!
ベルトの張り具合を見る為です。
よーし、シャカシャカ音も無くなったし、バッチリだな~あとはエアコンガスを再充填して終わりだな。
なんて思った途端!
ギュルギュルとパワステポンプにエアが混入した時の音がする。
何故!?
パワステに関してはベルトすら外していないハズ。
何でだよ・・・油面が下限ギリギリでジャッキアップしてるせいでエア吸ったのか???

なんて言っていると、みるみるリザーブタンクからパワステフルードが漏れてくるではありませんか。
おいおいどういう事だ?
フルードは入っているのにエアが混入していってオーバーフローしてくる。
そもそもフルードが少ないとか多いとか、そういう問題ではなさそうです。
これはどう考えてもパワステポンプのトラブルだ。
そうこうしているうちに、
ドバーっとポンプ本体からお漏らし。
もう止まりません・・・
床がデキシロンでビタビタになってしまった。
まさかまさかの、パワステポンプもお亡くなりになってしまいました。
うーむ、結局どっちもダメだったかw
でも不思議なもんで、クルマだと良くあるんだよね、直接的に関係してない部品なのに、周辺の部品が一緒にダメになったり・・・
まぁ、全く関係なくもないかぁ・・・オルタネーターの時にファンベルト全部新品にしてるし、ビシっと張ったらギリギリ持ってたベアリングがみんな逝かれたのかもしれんな。
自分なんかは、ベアリングの持ちを考えて日頃あまり強くベルトを張り過ぎない(滑らないギリギリくらいw)ように心掛けているんだけど、それでも逝くんじゃもう寿命である。
時間の問題であったか。

取り敢えず、パワステのベルトだけ取っ払って、エアコンのガスだけ充填しておこう。
パワステポンプはまた注文になってしまう。
重ステだけど乗れるよ?
と言っておきましたが、「乗らないです」だってw
タイヤ265だからね・・・
そして後日。

無事存在したリビルトのパワステポンプが入手出来たので、残りの作業です。
よかったねぇ、リビルトがあってw
新品だと11万円だってさ!

リンク品なのでコア返却ですが、勉強のために中を見ておこうか。
何が駄目だったのでしょうか。

取り敢えず、ベアリングはボールが吹っ飛んでいて、玉っころが半分くらいになっていますね・・・シャフトが軸ブレを起こして奥のオイルシールが破損。
シャフトからのオイル漏れに繋がったようです。
ここからエアを吸ったんだな。
とにかく噴くのかと思いましたが、まずは負圧領域での損傷だったのかも知れません。

開けてはいませんが、隙間から見る限りベーンポンプは無傷。
ポンプ破裂なんてよく言うんだけど、ポンプ自体は何でもないんだね。
要するに、軸のベアリングが寿命で逝って、順番にオイルシールが逝かれてフルード漏れって顛末です。
タイヤをハイグリップの265とかにしてしまっているからね、負担も半端じゃないだろうね。
何れリビルトも無くなって、新品で11万円とか値段が上がって20万円とかになったらなかなか買えなくなるでしょうから、ポンプのベアリングの規格を控えておいて、怪しくなったら逝く前にベアリングやシールの交換などが出来れば、安価に維持出来そうですね。

すべからくして交換となったBNR34の全補機類w
オイルまみれになったファンベルトも全て新調し、漸く完調を取り戻しました。
最近は何事も一発で決まらんな・・・。
面倒みるクルマがどんどん古くなっていくので仕方がないんだけどね。
クルマは機械だからね、奇跡的にいつまでも壊れない部品など存在しないです。
全ての構成部品がいつか必ず壊れる。
逆にそれらのサイクルをきちんと見極めていけば、いつまでだって直せるし、乗り続けられる。
どうにもならない事なんてそんなにはないですね。
お盆には自走で熊本に帰るんだって。
漸く不安材料が無くなりましたね。
34GTRって今いくらするんだよw