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2020年02月22日 イイね!

加工ヘッド換装

加工ヘッド換装取り急ぎ製作したF6Aヘッド。
SOHC2バルブというアナクロなヘッドである。

ていうか、一昨年作り直したばかりなのに何でだよって話なんですが、症状的に真っ先に疑うべきタービンはここ数年で二度ほど交換している。
載せ替えたキャロルのエンジンも走行不明の走り屋マシンから引きずり降ろしたヤツを、軽く手直ししただけなので、バルブガイドだのピストンクリアランスだのとお金が掛かりそうなところはそもそもちゃんと見ていない。

その辺だよと言われてしまえば「なんだよマジかよ」って話です。


ただ、一般的に・・

オイル下がりならバルブシール交換、
オイル上がりならピストンリング交換、

で何とかなる筈。
どちらも施術済なので、一体何なの!?と思いながらの作業ではあります。

余程極端なバルブガイドのガタ、シリンダーの損傷などがないと説明がつかない・・・あとはガスケット抜けくらいか。
しかし、オイルにも水にもお互いのリークの痕跡は無し。
ブースト計を見る限りだけでは、圧縮の気筒間差も感じられない。

オイル下がりにしても、オイル上がりにしても、極端なノーメンテナンス過走行の末に起こる症状。


どちらにしても、ヘッドを開ければ判る筈。
エンジンでなければタービンなのだ。
あれだけオイルを食ってれば(1L/300㎞)燃焼室も汚れてしまっているだろうし、ヘッドはどの道やり直しで間違いないだろう。

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コッターをすっ飛ばして作業がずれ込んだので、その間にヘッド作業には念を入れておこうと思ってインテークバルブだけ新品を注文。
ガイドかバルブかと言ったらバルブの方が減ると言うんでね、こっちのヘッドはガタらしいガタは感じられないけど、一応新品交換。
煤が付きにくくなるようにボール盤にセットして磨いちゃいます。

エキゾーストからはオイルなんて殆ど下がらないから、磨くだけでいいでしょ。

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バルブの擦り合わせをしっかりしたら、コッターを飛ばさないように丁寧に組み付けw

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ポート加工済み、0.08ミリ面研ヘッド完成~。

吸排気効率アップと若干のハイコンプレッション化で、結構パンチが出そうな雰囲気です。


よしよし、交換だ~。


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ヘッドだけなのでね、車上で交換出来ます。

先ずは水を抜き、ヘッドにくっついてるインテークとエキゾースト周り、補機類ベルトやタイミングベルトを取って、デスビを撤去すれば、ヘッドは単体で取り外せます。

まぁ、言うのは簡単だけど、インマニが狭くてちょっと大変かな。
たかだかM6のボルトナット6個だけだけど、バルクヘッドとの隙間が狭くてね。

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まぁ、こんな感じ。
ていうか、水が漏れてた形跡があるな・・・。

インマニアダプターとヘッドとの隙間のガスケットか・・・
結構ちゃんと掃除した筈だけどな・・・まぁどちらも取り換えちゃうので。

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ヘッドに取り付いている物は全て撤去したので、いよいよヘッドボルトです。

3気筒とは言えアルミニウム製のヘッドですので、適当に緩めるとヘッドが歪んだりします。
多段階対角緩め、対角締めを励行します。

緩める時は外側から対角線上に、45度づつ二度に分けて緩めてやれば、あとは普通に緩めて大丈夫だと思います。

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組み直してから2年足らずで結構汚れてしまったバルブ周り。
2番3番が特に酷い感じがしますね。
プラグも磨いてどうにかなる感じではなさそう。

燃焼室でかなりオイルが燃えていた証拠です。

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1番ピストンとシリンダー。
それ程気になる傷も無くきれいです。

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2番ピストンとシリンダー。
上面付近にやや傷が多いですかね、

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3番ピストンとシリンダー。
こちらも1番と比べると少し傷が気になります。

総じて、致命的と思われる程の瑕疵は見られませんが、ピストンとシリンダーとのクリアランスが目視でも不均一な感じが気になりはします。


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オーバーホールだ何だと色々とやることはありますが、
一番面倒で時間が掛かるのが、ガスケットのカスをきれいに掃除するとか、そういう地味な事でしょうね。

傷にしないようにスクレーパーでこそぎ取って、最後はオイルストーンで均します。
ウォータージャケットやオイルラインにカスを落とさないように。


綺麗な部品をただ組み上げるだけなんてのは、至極簡単な事ですよ。

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1番2番の間にあるカムへの唯一のオイルラインを塞がないようにガスケットの銅パッキンを合わせます。
塞ぐ向きでも組めるので注意!

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20年間愛用のカノンのトルクレンチでヘッドボルト締結。

規定締付トルク68Nm(約7キロ)のヘッドボルト。
センターの4本からスタートする対角締めで2段階に分けて60Nm程度で締め付けし、逆の順序で一度緩めます。(この際にも45度づつ2段階に分けて緩めます)
そして2回から3回に分けて段階的に68Nmまで持っていき、フィニッシュ。

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ヘッドが取り付け出来ました。

後付けですが、
タイベル取付の段階で、カムスプロケを回して圧縮上死点か排気上死点に合わせる際、バルブがピストンと衝突するのを避けるために全てのピストンが中間にあるような位置でクランクシャフトを止めておき、先にカムスプロケを大体いい位置に合わせてから、クランク側を上死点に合わせます。
ヘッドを取り付ける前に適当にピストンを下げておきましょう。

このF6AはSOHCですので、バルブ同士が干渉する事はありません。
ピストンとの衝突を気にしていればいいでしょう。

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ベアリングのレースを繋げて作った治具でカムのオイルシールを打ち込みます。

以前、いい治具が手元になく、外側からコンコン叩いて何とか打ち込んだものの、中でリップスプリングが外れててオイルが駄々洩れ事件と言うのがありました。

そんな惨事を生まない為にも、
ローションで良く濡らしてやさしくインサートしてあげてくださいw

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タイベル再利用(まだ2年しか使ってない)なので、外す前に付けたマーキングで組み戻しちゃいます。
FFはクランク側の合いマークの切り欠きが見づらいのでね・・・マーキング戻した方がラクですね。

自分はよく背板をつけ忘れます。
タイミングベルトをきちっと合わせて組んで、張りの調整まで終わったのに、何かスースーするなと思ったら背板が付いてないw
またバラシて背板からやり直し。

EJ組んでる時は鬼でしたね・・・。

スプロケとベルトの印だけで組めちゃうからね。

前回のタイベル交換の際、ウオポン新品なのにややLLC滲みの痕跡有り。
ガスケット部からのようなので、少し増し締めしておきました。


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あとはサービスデータに則ってタペットクリアランス調整。
カムスプロケを回しながら、ロッカーアームがカム山の影響を受けていない物を見ながら調整し、終わったら印をしていきます。

インテーク側冷間時0.15ミリ

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エキゾースト側0.17ミリで調整。
数値云々よりも、シクネスゲージを引く抜くときの重さを合わせることが重要だと思う。

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最後に面倒でも、もう一度全部のクリアランスを確認して調整終了。
あ~、なんて調整が楽なんだロッカーアーム式!

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あとは一通り組み戻して、水入れてオイル量確認してエンヂン始動!
LLCが暖まり切るくらいまでアイドリングで回し、水やオイル漏れがないか確認してからバンパーなどを取り付けします。

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取り敢えず大丈夫そう!
初めはもわもわ出ていた白煙も消えてきたのでオイル食いも直ったかな?

・・と期待。

組み付けのオイルが燃えきるまで結構時間が掛かるので、少し走ってみないと判らないな。

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バンパーなどを取り付けし、試運転。
近所を少し走り回ってみます。

アイドリングでは白煙は殆ど消えているが、走り出しの加速時にまだやや出るな。

ただ、恐ろしく全域のトルクが増えている・・・。
660㏄ターボでのポート研磨でここまで変わるか・・・と暫し閉口。

まぁ、以前エキマニの受け口側のバリを少し取っただけであれだけ変わったんだから、インテークとエキゾーストのポートを限界まで削ればそりゃ変わるか。

感覚的には800㏄くらいになったような雰囲気。

低速のトルクが抜群に増えました。
ブーストを掛けなくてもぐんぐん前に出るので、踏み込みが浅くても速いな。
0コンマ5くらいの過給でも以前のフルブーストくらいのトルク感です。

コンピューター大丈夫かなw


だがしかし!

白煙はまだ少し出る。。
一回これで帰して様子見だな・・・。

数日乗ってまだオイルが減るようなら別の段階だ。
取り敢えずヘッドのリフレッシュと、ファインチューンは終了だな。



そして後日!
やはり白煙現象とオイル消費が止まらないとの事!!

これは参ったな・・・

確か、キャロルからバラしたストックのタービンがあった筈なので、試しにそれに換えてみるか・・・


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タービンの型番を見てみると、RHB31とある。
調べてみると、カプチーノの純正タービンのようだ。

アクチュエーターにも大リーグボール養成ギプスが付いていて強引なブーストアップが図られているww
そして、元々付いているRHF3と比較してみても明らかにコンプレッサーのフィンがでかい。

あのキャロルが走ってた頃も、やけにパンチがある加速をするなとは思っていましたが、意外と掘り出し物だったな。


取り敢えずこのまま付けてみよう。


そして試運転!
なんだこのタービンは~ブーストが1キロ掛かってしまいます。

只でさえポート加工でかなりのトルクアップが実現したのに、更に上乗せでバキューンと加速していきます。

感覚的にですが、80~90馬力程度出ていそうです。

そろそろノーマルECUとインジェクターでは限界かな~。
ガスケットも大丈夫かな・・・
ブーコン付けてコンマ9で押さえれば大丈夫かな・・・。


ていう感じで、全くの別人になってしまいました。



が!

まだまだオイルは減少・・。

ヘッドとタービン違ったらもう腰下じゃねーかよ・・・。参ったな。
ピストンリング新品にしてもオイルが減っちゃうなんて・・・
あのキャロルそんなに過走行だったのかよ。

そうは言ってもF6Aはピストンのオーバーサイズの設定ナシ!
怪しい社外品か、10万円くらいのモンスターの在庫品しかOSがなぁ~い。

ストックで持ってる元のエンジンの腰下使うしかないな・・・。
オイル食いもこのエンジン程酷くなかったし、
スタンダードピストン新品でどこまで良くなるか。

LSD入りミッションを買ったようなので、またエンジン降ろして一緒に組み換えちまうか。
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altもうこの勢いで一気にやり切るしかないな!

Posted at 2020/03/05 05:12:17 | コメント(0) | トラックバック(0) | 人のクルマも直します | クルマ

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「[整備] #その他 HA11S アルトワークス 社外ラジエター装着 https://minkara.carview.co.jp/userid/271921/car/262720/7405733/note.aspx
何シテル?   06/30 04:17
だ い です。空白が二つですw 板金塗装と整備をちょこっとかじってマス。
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