
フォレスターSG5。
HIKO君の所のファミリーカーとして飼っている古めのスバルだが、ヲレが言えた義理ではない。
スーパーカー並みに相場が高騰しているBNR34を維持しているHIKO君だが、普段はシャッター付きガレージに隠していて、足グルマとしてメインで使っているのがこのSG5という事だ。
しっかり5人乗れて荷物も積めて、EJ20ターボAWDで最近のクルマにはないパフォーマンスを持った良いクルマであろう。
ガチで走ると良く壊れてくれるスバルだが、ATで大人しく乗る分には問題にするような事は何もない。
比類なき安全性能や運動性能など、ファミリーカーにこそ向いているのがスバルなのだなとあらためて思う今日この頃である。
今回は、止まらないというブレーキを中心に色々とメンテナンスをしておきたいという事で、ブレーキローター&パッドの新調と、キャリパーのOHをすることになりました。

自分も週末はあまり時間的余裕が無いので、前日夜にキャリパーだけ回収し自宅でオーバーホール。
翌朝から組み付けに入り、昼頃までに終わらせる作戦。

フルードを完全に抜けきらせてしまうと、ABSユニットにエアなどが噛んでしまう事があって面倒なので、バンジョーにゴムホースなどを突っ込んで漏れを止めておきます。

何だかんだ新車より20年近いクルマですが、恐らくキャリパーのオーバーホールは初めてでしょうね・・・ピストンの固着がヤバイ。
これはやりがいがあるな・・・。
コンプレッサーのエアを使っても中々ピストンが抜けて来ず苦労しましたよ。
ブレーキは全然効いてなかったでしょうね。
全分解して汚れや錆を落とし、ピストンにシリコングリスを塗り込みながらパッキンやブーツなどを交換していきます。
ピストンは幸い錆やメッキの傷みなどはなく、磨いてきれいになりましたね。

あまり性能に関係はありませんが、キャリパーの錆色が気になるので耐熱塗料で黒く染めておきました。

新品のブレーキローターとパッド、OHキャリパー。
ここまでやればブレーキはほぼ新車以上の性能です。
パッドがエンドレスのセミメタル系なのでかなりタッチは良くなる筈ですが、ブレーキ性能の限界というのは車重に対してのブレーキディスクのカロリー量で決まるので過信してはいけません。
止まらないならタイヤが古いか能力の限界です。

単純ですが丁寧に組み付けしていきます。
よく対向4ポッドキャリパーなどに無理して交換する人が居ますが、鋳鉄の片押しだから効かないという事はありません。
何なら鋳鉄片押しの方が剛性が高くタッチが良かったりします。
対向キャリパーなどの恩恵はアルミキャリパーで僅かばかりのバネ下重量の軽減だとか、見た目がカッコいいとかそんな程度のもので、購買意識の促進材料でしかないものも多いですね。
ローターの大径化と同時に交換しないと性能の大幅な向上は期待できません。
かと言って、ポン付けだからとブレンボ流用などを安易に行なってもマスターバックやマスターシリンダーとの容量と合わなくなるので、タッチストロークが増えたり、制動力の前後バランスが悪くなったりあまり良い結果にならない事も多いので、余り下らない事は考えずにマメなメンテナンスで本来の性能をしっかり出すことが良いのかなと思います。

正午近く、雲行きが怪しくなってきたね。
早く決めないと。
この時期、作業中に雨に降られると一気に萎えます。。

リヤも同様に組み付け。
ブレーキローターまで交換する時は、インナーシューのアタリが結構変わるので、若干シュー調整する必要が出る場合があります。
こうやって色々新調してちゃんとメンテナンスしてます感が出ると、それだけでカッコよく見えますね。
外装ばっかりピカピカにしてる馬鹿よりも、中身をちゃんとやってるクルマの方がカッコいいよね。
クルマは走ってなんぼ。
性能一番です。

HIKO君にブレーキを踏んでもらいながらしっかりエア抜き。
フルストローク10回ポンピングを4か所ぐるっと回ったら、同じ内容をもう一周する感じで大体完璧に抜けますね。
フルードの抜け止めをしておいたので苦労する所はなく楽勝でした。
HIKO君はヲレが作業している間に一所懸命タイヤにお絵描きしていました。
そんなことしたって、タイヤ古そうだから換えた方が良いぞw
軽くHIKO君がぐるっと試運転してきて、問題は無さそう。
パッドもローターも新品なので、アタリが付くまではブレーキイマイチだから気を付けて乗るようにと注意しましたが、
それでも前より全然止まりますだって。
用事があるのか、待ってましたと言う感じでHIKO君の奥様がさっそうと乗っていきました。
ドロロロロロロッって言う不等長サウンド久々に聴いた気がするw

すると後日電話があり、ブレーキの不具合でも出たのかと思ったらラジエターのパンクだって。
まぁ、古いからな・・全然想定範囲だろ。
社外同等品を買ってきたというので交換しました。
AT用だから、ATFクーラー内蔵なんでフルード配管の脱着が面倒なんだよね。
下から潜ってだらだら漏れてくる赤いフルードと格闘しながらラジエターを交換します。

放っておくと結構抜けちゃうので、準備しておいたループ用のホースと適当なラジペンの柄をブッ込んでATF漏れを沈黙させます。
ここのホースバンドは外す時に大体ぶっ壊れるので、取り付ける時には代わりにホースバンドがあるといいです。
自分は家に適当にあったトライドンで締め付け。
あとは普通のラジエター交換と一緒ですね。

なんか青いクーラントを買ってきたHIKO君。
まぁ、別に赤でも緑でも何でもいいんだけど、青って何だろうと思いましたが、今のスバルは青なんだと。
今はアミンフリーの高耐久クーラントと言うのが主流になっていますね。
従来の赤や緑は2年もしくは5万キロ程度の交換サイクルを推奨していますが、最近のスーパークーラント的な奴は4年10万キロを謳っていますね。
10万キロも水回りを改修しない事があるだろうかと考えるとオーバークオリティーな気もしますが劣化しないというのは単純に良い事かも知れません。
自分も次回は青を使ってみようかな?
寒いからな、もう夜の作業はしたくないな。
オールペイントしたいと言っていたけど、来年暖かくなったらなw