
HIKO君のBNR34 スカイラインGT-R。
も、もう
納車されてから15年も経つのか・・・。
早いものだね。
まあ、あのブログの頃のヲレもクネも全くクルマは変わってないせいで、ついこの間って感じがするけれど・・・
丁寧に面倒を見ていれば、15年でも20年でも全然乗れるって事ですね。
そんな虎の子のBNR34。
取引価格が不動産みたいな値段になっているので、もう見えるような所に駐車できませんね。
HIKO君のようにしっかり鍵付きのシャッターガレージに仕舞えないなら所有すること自体が難しいでしょうね。

最近タービンを新調し、エンジンマウントやミッションのマウントを交換したらしいんだけど、駆動系の唸り音のような異音が気になるらしい。
ヲレも助手席で音を聞いてみたけれど・・・
言われてみれば聞こえるっちゃあ聞こえるけれど、強化マウント入れたらこんなもんじゃねえか?って感じでもあるし、気にし過ぎな感じもしないでもない。
ヲレのGCの方がよっぽど唸る音は室内に入ってくるので、そもそもの話ではあるけれど・・・。
ギヤの歯当たりのような感じだけど、ハブベアリングがダメでもこんな音するかな?とも言える。
まぁ、ハブだとか、これまでノーメンテできた部分も残ってるので、ハブやドライブシャフトのメンテナンスを今回してしまいたいという事で作業となりました。

前にやったじゃん。
って思ったんだけど、よくよく考えたらそれは32の頃のハブだったナ。。

リヤはパーキングブレーキがあるからナックルの取り外しがちょっと面倒。

リヤのドライブシャフトは15年間ノーメンテ。
ブーツもなかなか切れない所だからね、疎かになりがち。
ヲレのGCもリヤのドラシャはブーツが切れないから放っておいたんだけど、やっぱグリースは劣化して流動性を失くすからなのかな、有る時酷い異音がするようになって交換するしかなくなった。
やっぱ10年に一回はブーツとグリースを取り替えた方が良いね。
外したナックルアームを持ち帰り、ベアリングの交換。

リヤハブはボールベアリングなので、ベアリングASSYがナックルアームにボルトで固定されています。

外れてきたリヤハブ。
ハブフランジは再使用なので、プレスで取り外して新しいベアリングに圧入します。

フロントはナックルに直接ベアリングが圧入なので、全部プレスでの作業となります。

色んな治具を駆使してハブフランジを打ち抜き、ハブベアリングを打ち抜き、新しいベアリングを圧入し、フランジを圧入します。
34Rクラスのハブだと、12トンのプレスで押してもなかなか動き出さず、プレスのシリンダーがぶっ壊れるんじゃないかってくらい押します。
ヤバそうなときはトーチで炙ったりして、ようやくベアリングが抜けてきます。

無事に4か所ベアリングを交換する事が出来ました。

ただ、リヤドライブシャフトのインナー側のブーツやらフロントナックルのオイルシールやらが欠品で揃わなかったので、この日は組める所まで。

廃盤で新品は出ないが、超音波洗浄と吐出量の確認を済ませたリビルト品(リビルトと言うのか判らんが)というインジェクターを準備してあるというので、交換する事に。

レールに繋がるホースも2本交換して始動チェック。
しっかり一発で始動し、完全暖機後もしっかり吹け上がる事を確認。
問題無しだね。

この日はこれで引き揚げ。
翌週末はお互いに都合がつかないので次の作業は2週間後。

ブーツが届いたのでドライブシャフトの作業。
シャフトをカップから分離して、古いブーツとグリースの交換をするだけですが、兎に角グリースでベトベトになるのでとても家の中では出来ませんね、表で段ボールや新聞紙を敷いての作業です。
古いグリースを極力取り除きながら、CVジョイントに異音の原因になるような焼けや傷などが無いか時間を掛けて確認します。
ずしりと重いR240デフ対応のドライブシャフト。
インプレッサのドライブシャフトなんかとは耐久性は桁違いと言った感じがします。
全く傷んだりしてる雰囲気はありませんね。
気にしているような異音とは全く無関係でしょう。

意外にも右の方がやや長いリヤドライブシャフト。
リヤデフの形状が関係しているのかな?

分割式など使わずにきちんと純正ブーツ(いや、アウターは社外品だったが)で交換したので、あと20年は切れないでしょうw

さて、フロントナックルのインナーシールも打ち込んだので、車体への組み付け。

ブレーキパイプ、ホースの取り回しが特殊なので、どうやって付いてたっけな?と考えながらの作業になりました。

リヤは殆ど組み終わっていて、ドラシャを取り付けるだけです。
各アーム類のボルトを1G組み付けをして、ハイキャスロッドの調整で左右のトーをしっかり揃えます。

各部の締め付けを再度確認したら、タイヤを付けて試運転。
HIKO君試乗後曰く、
根本的な唸り音のようなものは無くなってはいないんだけど、ずっとしていた音がひとつ無くなってタイヤがしっとり回転するような感じになったと。
あと、インジェクター交換の効果なのか、吹け上り方が全然違うとの事。
エンジンのピックアップが凄く良くなったのだという。
インジェクターなんて25年25万キロ交換してないだろうから、何発か出の悪いのがあってもおかしくないからね、漸く本来の調子を取り戻したのかも知れないね。
駆動系の唸り音がハブでもドラシャでもないなら、デフとかトランスミッションのギヤの歯当たりの音とか、単純にハイグリップタイヤの走行音だったりもするので、その辺を触った時に音が変わるかどうかを気にしてみる事だけど、正直異常というレベルのものではない(スポーツカーなんてこんなもんだろレベル)ので、デフやミッションのオイルをしっかり換えたりだけしていれば、不安がる必要はないのではないかな?
ノーメンテの懸念材料がまた幾つか減ったので、本人ももうそんなに気にならないみたい。
しかしまぁ、GT-Rぐらいのクルマとなると、25年経ったって、気になる部分(しかも壊れてもいない)がこの程度ってのが凄い。
GC8なんてどんだけ壊れたと思ってるんだよ。
エンジンだってデフだってハブだって何回取り替えたかもう判らない。
各コンポーネントのキャパシティーが一回りも二回りもデカい。
これなら600馬力とか800馬力とか出したって壊れないのが判ります。
スカイラインGT-R
何年経ってみても相変わらず凄いクルマだなと思います。
あと5~6年でみんな30万キロとかになりそうだな・・・