
結局レーサーのレガシィーが終わらずで、残りの作業は別日となった日曜日。
どちらにせよ早めの撤収が見込まれていたので、ちょっと都内の桜を撮ってこようと思っていたんだ。
ココのところ絡みがなく、つまらなそうにしてるクネ太郎に声をかけてみると、二つ返事で「行く」との回答だった。
レーサーにも、たまには嫁さん連れて花見にでも行って来いよと、マリリン(レーサーの嫁)の前で聞こえるように捲し立てると、マリリンの目はキラキラと輝いていた。
「だ い さんのせいで、この後お花見になっちゃいました・・・。」
「いいじゃねーか、たまには行って来いよ。そういうの大事だぞ。」
「だ い さんもお花見なんですか?」
「まぁな・・・ちょっと写真を撮りに行きたいんだ。」
「ひとりでですか?」
「いや、まぁそうじゃないんだけど・・・。」
「奥さんですか?」
「いや、まぁそうじゃないんだけど・・・。」
「浮気ですか?」
「いや、まぁそうじゃないんだけど・・・。」
「・・・。」
クネ太郎だよなんて言って・・・
どっちに取られても嫌だったので適当に濁したら、逆に怪しくなっちゃったナ・・・(爆
今満開はまさに東京都内。
途中でクネ太郎を拾って、GCのハンドルを握らせ、千代田区の中心部へ。
江戸城北の丸跡地の、北の丸公園に面する掘割のひとつ「千鳥ヶ淵」
この皇居の内濠の土手がこの時期、まばゆいほどの桜色に染まるのだ。
これはまさに花の天蓋。
桜並木の一本一本が樹齢50年を数え、見事な英をつけている。
さくらまつりが催され、土日には数十万人の花見客が訪れる。
美しい花枝は折り重なり、歩道を越え、お濠に届こうとしている。
ライトアップされる満開のソメイヨシノと、水面と、九段下のオフィスビル。
これが東京のお花見なのである。
但し、お濠の周りでは場所を取っての宴会などは禁止されています。
お月様もビルの屋上から現れたよ。
「だ い ちゃん、ここまで来たら乗るしかないよ。」
「バカか?さすがにオトコ二人でそれはナイだろ・・・。」
「いやいやもう、ここまで来たら・・・。」
「いやいやもうこれ以上は、本物になっちゃう・・・。」
「あぁ・・・もうボート終わりだって・・・。」
「ああそう・・・(安心)。」
隣の靖国神社の境内も桜色一色。
こちらでは、ゴザやブルーシートなどを敷いての宴会お花見の会場になっていて、
沢山の屋台が並んでいます。
ビールや焼酎が飲めないのが悔しい・・・。
たこ焼きかなんかをつまみながら、境内をぶらぶら。
なかなかいいもんです。
それにしても美しいのは、お濠の桜。
何がそんなにいいのかとか、考えるとうまく説明は出来ないけれどね、
春という新しい始まりを、あざやかに彩るのが桜の役目。
僕達も、なんだかそれに応えなきゃいけないような気がするよね。
少し冷たい夜気の中、真っ白な天蓋を見つめていると、時間が止まったような気持ちになる。
その静止した時間の中に、文字には綴れない全ての答えがあるような気がする。
その答えを何となく感じながら、考えないようにしている時間。
いい時間だと思う。
いい季節だね。
Posted at 2012/04/10 02:34:46 | |
トラックバック(0) |
桜を追いかけて | 趣味